「いや、俺は
「本気なの? 毎日雨が降ってジトジトしてる季節が好きだなんて、どうかしてるんじゃないの?」
うんざりとした顔で、リサラが
季節はまさに梅雨真っ
「死神学校で梅雨って季節を習ってはいたけど、まさかここまで
ぶつぶつとリサラが、死神界の名門中の名門レストール家のご
その
「ジメジメしてるから、部屋干しでもなかなか
「でしょでしょ。そもそも部屋干しって、なんだか
我が意を得たりと、リサラが
「そーかなぁ。俺は梅雨は梅雨でありだと思うんだけど」
前をしっかりと見ながら良介は答えた。その言葉にリサラが少しいらいらとしながら聞き返してくる。
「なら聞くけど、梅雨のメリットって何よ」
「そうだな……」
良介は目をこらした。
「まずは、
「湿気って、それが最悪なんじゃないの」
「いいや、湿気だっていいことがあるんだぞ。服が
「それのどこがいいのよ……」
「普段よりもブラジャーのラインが見えるところ」
言った
「……なんでずっと後ろにいるんだろうって思ってたけど、そういう目で私の背中を見ていたのね」
「失礼な。この俺がブラジャーのラインだけを見ていたと思うのか。ちょっと
良介は立ち止まり、強く言い切る。
「湿気と暑さで、無意識のまま制服の
目を閉じればありありとリサラの足の裏が目に浮かぶ。
「もういっそ、傘なんてやめて女の子は全員雨の中で濡れたりしたら、そこは夢の国じゃないだろうか。そうとも、傘なんて発明捨てちまえ!」
「……あれ?」
リサラと美菜は、とっくに先に歩いて行ってしまっていた。
「くそっ。あいつら!」
「おいてくなんてひどいじゃないか!」
「良介が聞くに
良介の
「良介くんらしいけどね」
美菜が
「ま、それはそうだけど……。それより良介、先に行きなさいよ」
リサラと美菜が立ち止まってしまう。仕方ないので、良介も
「先に行けって、なんで?」
「あのね。人の背中をエッチな視線で見ているって宣言したのは、どこの
「俺だな」
「ど、堂々と言い切るわね」
「だって事実だし。今だってそんな視線だぞ」
「だからっ、先に行けって言ってるんでしょう!」
リサラはそう
「梅雨の楽しみが……」
「どうでもいいから、さっさと歩く」
うなだれた良介に、リサラが
「はぁ~、分かったよ」
仕方なく良介はトボトボと歩き出した。
目の前に女の子の
「そもそも、この傘って
「ならレインコートでも着ればいいじゃない」
リサラが
「あれは、なんというか、なんか子供っぽい気がする」
「そういうものかしら」
「
美菜が苦笑気味に言う。
「でも、それを言うなら美菜の傘も、ちょっと子供っぽくない? そもそも、少し小さい気がするし」
確かにリサラの言う通りだ。
美菜の傘は青地に子犬のプリントが
「うん。だって小学校の
美菜の返事は、とてもにこやかだ。
「小学校の頃って……どうして、小さい頃から使い続けてるの?」
「良介くん、
リサラが疑問を口にしたのに、美菜はなぜか良介に声をかけた。
「憶えてるって、その傘のことか?」
「うん」
「…………」
良介は
というか、泣いている美菜からパンツを
今思うと、もの
だって女の子のおしっこパンツを脱がして、アレを
あまりにマニアックなプレイである。
(って、そうじゃないだろ)
美菜+おしっこラベルが付いた記憶の引き出しを、良介は慌てて閉じた。
だって油断すると、今の美菜の姿でそんなプレイを
そもそも記憶を漁る目的はそこじゃない。
傘だ、傘。
……。
……。
……。
何も思い出せない。
美菜が初めてブラジャーをした時とか、そんな記憶ばっかりだ。
「良介くん、憶えてないんでしょ」
美菜がクスクスと笑う。
