かなしばりの術式で、しっかりと固定する。

 そしてリサラは毛布をかぶり、気持ちの良いすいみんへと落ちていった。

「ん……なんだろ、すごく落ち着くのよね………………」

 ブラジャーを外したおっぱいを、思いっきり良介に押し付けながら。


    ※   ※   ※


「…………ん?」

 視線でリサラは目が覚めた。なんだろう、起きけだというのに、やけに視線を感じる。

「何よ、人のしんしつに入ってきて……あれ?」

 青空がてんじように広がっている。

 下は布団ふとんではなく、ブルーシート。

 どう考えても、自分の部屋ではない。

 そして目の前には、良介の後頭部。

 自分の腕はそんな良介を抱きしめている。いや、腕だけじゃない。あしまで、しっかりとかにばさみで良介を抱きしめていた。

「な、な、な、なぁぁぁぁぁぁぁ!」

 ね起きる。

 そして左右を見て、気が付いた。そうだ、ここは花見会場だ。

「おはようございます、リサラお姉様」

「リサラ、おはよう」

 キュールと美菜が、ものすごく冷たい視線を投げかけている。

「うーん、これはスクープとして明日学校で言いふらさないとなぁ。加賀リサラ、エロ介と公園で初体験! って感じかなっ

 ニヤニヤとイリアが、まだ寝ているマルベックに座って笑う。

「…………え、ちょっと待って、初体験って」

 否定しようとするリサラをキュールがジロリとにらんだ。

「じゃ、夕べ何をしていたのか、説明出来ますわよね」

 その手にはリサラのブラジャーがある。

「え……ええぇぇっ!」

 自分の胸をむ。

「あ、ノーブラ……」

「帰ってこないから、こんな早朝からさがしに来たんですけれど、まさか抱き合ってる姿を見せつけられるとは思いもしませんでしたわ!」

「ブラジャーを外して、良介くんと抱き合って寝てたのよね。何をしたのか、説明してよね、リサラ」

 美菜のがおこわい。こんな怖い美菜って初めてかも知れない。

「ちょ、ちょっと待って……え、その、ええと」

 思い出す。おくをほじくり返す。

 そして出た結果は、ざんこくなものだった。

「お、覚えてないって……うそ、私、う、嘘……」

 チラリと良介を見つめる。顔が自然と赤くなってしまう。

「ああぁぁ、ポッと顔を赤らめてますわ!」

「やっぱりリサラ!」

「ち、ちがうのよっ、そうじゃなくて覚えてないだけでっ」

 そんな時だ。

「どうでもいいけど、金縛りを解いてくれ……」

 ボソリと良介が言った。

「あら、寝てたわけじゃないの?」

 リサラが、思わず聞き返した。そんなリサラに、顔だけり向いて良介は泣いた。

「金縛りくらって、一晩中おっぱい押し付けられてたんだぞっ。寝られる、寝られるわけね──だろ────っ!」

 それはたましいぜつきようだ。

 リサラは、心底胸をなで下ろし、思った。

(……まぁでも、まだ早いわよね)

 そのつぶやきは花見を始めることなのか、違うことなのか、今は自分でも分からないままにしておこう。

 しようしながら、リサラはそう決めていた。