~純真無垢って言葉を知らない死神達~


ぼつ

 マルベックが語り終わったたん、イリアは一言そう断じた。

「ええぇっ、かなりいい出来だったじゃないですか!」

「なんでイリアが、はだかエプロンなんてしなきゃいけないのよぉっ!」

 ドンッとイリアは机をたたいた。

「いやだって、あのりようすけくんならそう言いそうじゃないですか」

「ええ、ええ、分かるわよぉ。すごくリアルに想像出来るのっ。イリアの裸エプロン姿に鼻の下ばしてる良介くんの姿をねっ。だから、だから絶対に嫌っ。没ったら没だもん!」

 イヤイヤとイリアはかぶりる。

 そんなイリアにマルベックがポリポリとほおく。

「はぁまぁ……意外に、室長も良介くんのこと、そんなにきらってないかなぁって思ってたんですけど」

「あのねぇ。嫌いとかそういう問題じゃないでしょぉっ。なんでイリアが、こいびとでもないのに裸エプロンを見せなきゃいけないわけよぉっ!」

「恋人になら見せるんですか?」

「権力者にもかしら」

「室長……」

 そくとうしたイリアをマルベックが、凄く残念そうに見つめる。

「ふんっ。世の中ってのは、一に権力、二に権力、三四がなくて五に権力よ」

「ええと、愛情ってのは」

「うーん、十番目くらいかしら」

 したくちびるに人差し指をあてて、イリアは答えた。マルベックの目がますます残念なものを見る感じになるが、まぁ気にしない。

「まぁ、それで室長が幸せなら私はいいんですけどね」

「何よ、その言い方。金と権力があればイケメンだってなんだって手に入るのが、世の中ってものじゃないの」

「ゔゔ、室長がよごれきってる……」

「失礼ねっ。イリアはとっても純真じゃないの!」

「え~~。どこがですか」

「ど、どこがって」

しようがないと、さすがに信じられないんですけど」

「……証拠って、あ、そうそう!」

 ふと思い出したことがあり、イリアは手をった。

「いいエピソードがあるわ」

「どういうことですか?」

「今までみたいなもうそう話じゃなくて、リサラと良介くんの間にあった事実を語りつつ、同時にイリアがいかに純真無垢かを証明出来るエピソードよ」

「そんなせきみたいなことあったんですか?」

「もちろんよ。いい、このほつたんはこのイリアなのよ。イリアが、れんあいじようじゆのおまじないっていう、にも女の子らしい、純真無垢な話題を取り上げたからこそ……ふふ、あの二人の関係が一歩進んだんだからね」

 そういうとイリアは、ゆっくりと口を開いた。