ひゅるりと僅かな風が吹いて、九子の着物の裾をめくって下着のフンドシがちらっと見えた。

「……?」

 それだけだった。

新六は普通に風を吹かせようと、魔力を込めてみたりして再度頑張る。

「あれ? ちんからほい! ほい!」

 そよ風が何故か九子の裾だけを狙い撃ちして、彼女の白い太ももと下着を露わにする。

 魔法を扱うイメージは問題ない。本来ならそれだけで使えるはずだというのに、新六の肉体が余計な反応を促し、発動を阻害していた。

 普段見せる分にはなんとも思わない九子だが、さすがに何度もスカートめくりみたいな真似をされたら恥ずかしくなって、裾を掴んでやや顔を赤らめ新六を睨んだ。

「……えっちめ」

「うあああ⁉ ご、誤解ですううう‼」

 どうやら、オーク化の呪いで術符すらまともに使うことができなくなっているらしい。

「まあ……新六も男だということだのう」

「ほんとごめんなさい!」

「己れには時々ならば構わんが、他の女子にやるでないぞ。セクハラだからのう」

「だーかーらー! わざとじゃないんですって!」

 新六は泣きそうな感じになりながらも、また九子を背中に乗せて二人は旅を続ける。



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