エピローグ



「あーくん、あーくん♪」

 現在、俺とシャルは裸で抱き合っている。

 性行為が終わった後、二人で一緒にお風呂に入り、そのまま布団へと入ったのだ。

 繫がったことがよほど嬉しかったのか、シャルはずっと上機嫌で甘えてきてくれている。

 スリスリと俺の胸に顔を擦りつけてきていて、とても幸せそうだ。

「ごめんね、結局最後も歯止めがかなくなって……」

 俺は行為中のことを思い出し、シャルの頭をでながら謝った。

 シャルの膣中なかが気持ち良すぎたのもあるのだけど、痛みに慣れた彼女が途中から感じ始め、指を入れた時に反応がよかった部分を責めると激しく乱れたので、その姿がかわいすぎて歯止めが利かなくなったのだ。

 普通は処女そうしつの痛みなんてすぐにはなくならないだろうに、シャルの体はすごい。

「謝らないでください。あんなに一生懸命求めて頂けて、とても幸せでしたから。それに……その、激しかったですが……私の弱いところばかりだったので、気持ちよかったです……」

 シャルは熱っぽい瞳で答えた後、俺の胸に顔を隠すように押し付けてきた。

 シャイなところがかわいすぎる。

「痛みは本当になかったの?」

「痛かったのは、初めだけです……。そうでなければ、あんなふうになりません……」

 シャルもしている時のことを思い出したんだろう。

 照れ隠しのように、グリグリと顔を押し付けてきた。

 何度も何度も求めてきたので、かなり恥ずかしいようだ。

「――っ!?

 当然、そんなかわいい反応をされると、俺の下半身は反応してしまうわけで……くっついていたシャルは、すぐに気が付いたようだ。

 彼女のお腹付近に当たっているので、それも仕方がない。

「…………」

 純粋な瞳でジィーッと見つめられ、俺はバツが悪くなってしまう。

 始める前、シャルは二回戦と言っていたけれど、さすがに初めてを終えたばかりで無理はさせられない。

 放っておけば直に収まるだろう。

 なんせ、既に何回もしぼり取られた後なんだし。

 しかし――。

「その……初めてなので、今日はもう膣中は無理でして……お口で、しましょうか……?」

 まさかの、シャルが積極的に触れてきた。

 初めてだから無理はしたくないという気持ちは、同じなんだろう。

 それにしても、まさか口を提案されるとは思わなかった。

 そこまで頑張ってもらう必要はない。

「大丈夫、放っておけば直るから。シャルに無理してもらう必要はないよ」

「そう、ですか……」

 あれ?

 なんか残念そうに見えるのは、気のせいか……?

 ジリリリリリ!

「「――っ!?」」

 突然アラームが鳴り響き、俺とシャルはビクッと体を震わせてしまった。

 静かな空間で鳴るものだから、本気で驚いた。

 しかし――セットしていたアラームが鳴ったということは、日付が変わったということだ。

「ごめん、ちょっと待ってね」

 俺は布団から出て、風呂から出た後にこちらに持ってきていたあるものを取り出す。

「シャル、左手を出してもらっていいかな?」

「……?」

 お願いすると、シャルは不思議そうに首をかしげながら、俺に左手を差し出してくれる。

 俺は、そんな彼女の左手の薬指に、プレゼントを着けながら――

「誕生日、おめでとう」

 ――彼女の誕生日を、祝った。

「こ、これって……!?

 シャルは驚いたように、左手と俺の顔を交互に見てくる。

 まさか、誕生日プレゼントでこうくるとは思わなかったんだろう。

「まだ学生なのにって思われるかもしれないけど、婚約者になったからね、婚約指輪だよ」

 そう、俺が彼女にプレゼントしたかったのは、これなのだ。

 誰かに俺を取られるかもしれない、という不安のせいで傷ついたり、他の子によくしつしてしまうシャルが、婚約指輪をあげたら安心してくれるんじゃないかと。

「これ、お高いですよね……?」

「あはは……ごめん、本当は高いのを買えたほうが、格好はついたと思うんだけど……。大人たちが買う婚約指輪の相場の、半分くらいしか出せてないんだ」