「……嫌?」
「う、ううん! 嫌じゃない……!」
そして近くなったのは、きっと物理的距離だけではなくて。
『3、2、1』パシャッ。
画面には、お互いの気持ちが全面に
「
「……ごめん、緊張、してて──」
「ゆずもだよ……!」
竹内さんは、写真を撮り終えても俺の腕を放さなかった。
「──ゆずも、ドキドキしてる……!」
竹内さん、それって、もう──。
◇
「え~、田中くんめっちゃ
竹内さんはずっと撮れた写真にうっとりしながら、デコレーションブースに移ってタッチパネルで写真をデコっていた。
「いや俺男だし、可愛くても仕方ないよ……」
「じゃあ、カッコイイ!」
「そんなこと人生で誰にも言われたことないって」
「えー、田中くんカッコイイのに」
「わ、わかったわかった……恥ずかしいからやめて」
「あはは! やっぱ可愛い!」
「竹内さん、からかってるでしょ!」
「バレた?」
会話の途中、竹内さんは一枚だけ自分を白く塗りつぶし、可愛いうさぎの似顔絵を描き始めた。
「どうしたの? その写真」
「あ、これ? なんでかゆずだけエフェクト外れて盛れなかったの。せっかくだから絵描いた!」
「へえ、竹内さん、ナチュラルでも可愛いのに」
「……
「いや、俺のはからかいじゃなくて本心だって!」
「余計に恥ずかしいよ! ふふ、はい、出来た!」
そしてプリントアウトされた写真を、
「これ、田中くんにあげるね。ゆずはスマホに保存したからもう持ってるし」
「いつの間にそんなことしてたんだ……じゃあ遠慮なく、ありがとう。あ、なるほど、あっちにハサミあるのか」
鏡が貼ってあるカウンターの上に、ハサミが置いてあった。
俺が写真を切り分けていると、スマホを確認する竹内さんは「あっ」と声を出す。
「みんなカラオケ出たって、もうすぐ降りてくるらしい」
「そっか。じゃあわかりやすいところで待ってようか」
切ったプリを財布の中に
「はぁ、もう終わりかぁ。田中くんと二人で遊ぶの、めっちゃ楽しかったなぁ」
「俺もだよ。俺、クラスメイトとこうやって遊ぶの初めてで正直不安だったけど、竹内さんと一緒だとそういうの全部忘れられるくらい楽しかった」
「……ねえ、田中くん」
竹内さんは、大量に獲得したお菓子の入った袋の持ち手をモジモジと
「今度さ……またどこか二人で遊びに行かない……?」
『Cはキミのことが好きなんだろ? なら日頃の態度で一目瞭然だよ。きっとキミが好きでしょうがないというオーラがあからさまに出ているはずさ』
──こんなの、決まりでいいじゃん。
「ねえ、竹内さん……」
彼女のことを改めて恋愛対象としてみると、大きく胸が鳴った。
「……なあに?」
「竹内さんに、聞きたいことがあって……」
「──うん?」
俺は、ポケットのスマホに手をかけた。
もう言うだけ。聞くだけ。そしたら、俺は──。
「
途中聞こえた声に虚をつかれ、俺はその続きを言葉にすることなく
「………………