《スキルポイントを獲得しました》
《カルマ値が下降しました》
《不意打ちスキルのレベルが上がりました》
《称号:ジャイアントキリングを獲得しました》
《称号:初めての人殺しを獲得しました》
《称号:大胆不敵を獲得しました》
おや? なにやらいきなりお知らせがたくさん届きましたね?
まぁ、まだこっちはレベル1、それが仮にも国の兵士を殺したんですからレベルは上がって当然。他は……後で確認ですね、それよりも大多数のプレイヤーが状況を呑み込めてないこの好機を逃す訳にはいきません。
「──ふっ!」
振り返りざまに、さっきまでチュートリアルおじさんと談笑していたプレイヤー二人組の首を一息に刎ね飛ばします。リアル準拠のせいで、そのまま光の粒子になったりして消えていくのではなく、血を噴き出しながら倒れてから、燃えるようにしてリスポーンしていきますね。復活先は確か神殿だったかと。そんな事を頭の片隅で考えつつそのままプレイヤーの群れに突っ込み、通り魔の如くどんどん首を飛ばし、心の臓を貫き、喉をなで斬り、駆け抜けます。
「な、なんだ?!」
「兄貴がぁ!」
「きゃぁああ!!」
「どうした?! なにがどうなってる?!!」
「知らねぇよ!」
「だ、誰か!!」
やっと我に返った時にはもう遅いです。そのまま一人に足を掛けて正面から引き倒し……きる前に空中で喉を貫き、未だ残ってる死体の足首を掴み投擲し、それを隠れ蓑に他プレイヤーの首を狩っていき、PKを続けながら駆け抜けさらに混乱を広めていきます。
「あ、アイツだ!」
「あの野郎!」
「ぶっ殺せ!!」
「捕まえろ!」
混乱するプレイヤーが大半の中で、ちらほらと対応し始めた方が出てきましたね。ベータ版からの人達でしょうか? まぁなにはともあれ殺る事は変わりありません。既に二桁はPKしています。
「お前ら落ち着け! 場所を開けろ!」
「そのまま囲い込め!」
冷静になった人達が周囲を落ち着かせ統率しようとしますが、焼け石に水ですね。そのままUターンし突っ込みます。
「っ! このやろ──」
直前に気付かれましたが首を落とす事は出来ました。しかしながらその代償として二組のパーティーに囲まれてしまいましたね。
「てめぇよくも兄貴を!」
「少しおイタが過ぎるんじゃないかしら?」
「少なくとも十一人に囲まれてるんだ、大人しく死んどけ」
前衛に剣士が三人に槍使いと斧使いが一人ずつ、後衛におそらく魔術職が四人に弓使いが二人と……動かずにいれば後衛に集中砲火を喰らい、突っ込めば前衛に数の暴力で袋叩き。時間を掛ければどんどん我に返ったプレイヤーが参戦してくるでしょう。であるならば……。
「逃走一択ですね」
「あっ! 待てこの野郎!」
私は野郎ではないのですが、まぁ言っても詮無き事でしょう。そのまま噴水広場を走り抜け、ついでに未だに混乱してるプレイヤーと屋台を出していたNPCを殺します。
「っ! あの子まだ!」
おっと、チラッと見たら後衛のお姉さんがすごい形相してますね、くわばらくわばら。
「シっ!!」
後衛の弓使いが放った矢を、近くにいたNPCの子供を盾にして防ぎます。
「人間か?!」
人間か?! はないでしょう。まぁ私も自分で外道だなとは思いますが。それよりもそのままその子供を背後に投げ飛ばします。
「危なっ!」
「っ! 早く回復しないとその子死んじゃう!」
見事に前衛の剣士の一人がキャッチしました──が、子供を盾に視界を塞ぎ、引き返した勢いのまま子供ごと剣士の心臓を貫き、子供を助けるために駆け寄っていたおそらく神官の女の子の首を落とします。
「ライン! チェリー!」
ラインさんとチェリーさんというのですね。まぁ興味ないですが……そのまま叫んで私から目を離した槍使いの背後に周り込み、首を絞め上げ膝裏に蹴りを入れて捻じ折ります。『パギャ』という湿った音と共に槍使いのHPが全損するのを確認します。
これもリアル準拠にしたからか、白目を剥いて口から血の泡を吹いていますね。まぁそれは置いておいて、そのまま槍使いの腹を蹴飛ばして槍を奪い後衛に投擲します。
リスポーンする槍使いを尻目に、槍を弾くために後衛に駆け寄った二人目の剣士に突っ込みますが、目の前に大きな斧が迫ります。そのまま宙返りの要領で避け、手にしていた短刀を斧使いに投擲、見事ヘッドショットです。気持ちいいですね。
「残りは前衛の剣士二人に魔術職三人、弓使い二人ですか……」
だんだんと街の衛兵であるNPCと混乱から立ち直ったプレイヤーが集まってきています。時間はもうそんなにありませんね……。
「ここで決めましょう……」
「っ!」
「後衛は纏まれ! 手が足らん!」
二人しか居ない前衛など無視し、そのまま後衛に再突撃します。慌てて剣士二人が後衛に駆け寄り、後衛達も守られやすいように身を寄せたところ──で再度Uターンです。律儀に最後まで付き合う必要はありません。
「「あっ!」」
そのまま逃げ惑う一般モブNPCに突っ込み首を飛ばしながら、街の外に向けて駆け出します。路地裏なんかは土地勘がありませんし、人混みに紛れる事も出来ないので、そのまま大通りを駆け抜け、まだなにも知らないNPCやプレイヤーを混乱に巻き込みます。
屋台の荷台を引き倒し、通りすがりから奪った武器を投擲、運が悪いプレイヤーはヘッドショットでそのまま神殿行きです。
たまに追いつかれそうになりますが、その度に急ブレーキから後ろにジャンプし、背を相手の腹につけ背負い投げをします。その際にプレイヤーから武器を拝借しては背後に投擲、投げ飛ばしたプレイヤーはそのまま喉を踏み潰して殺し、屋台から商品を掠め盗っては逃亡を続けます。
余裕がありそうなら、今後利用する人が増えるだろうポーション等必需品を販売している屋台の店主を重点的に狩っていきます。そうこうしている内にもうすぐ街の外に出れますね。
「そこの君! 止まりなさい!」
外門が見えてきた所で門番に静止を呼び掛けられますが、無視して跳躍、頭上を跳び越え『始まりの街』から脱出成功です。
《レベルが上がりました》
《スキルポイントを獲得しました》
《カルマ値が大幅に下降しました》
《新しく窃盗スキルを獲得しました》
《新しく跳躍スキルを獲得しました》
《新しく回避スキルを獲得しました》
《新しく体術スキルを獲得しました》
《新しく暗殺術スキルを獲得しました》
《新しく致命の一撃スキルを獲得しました》
《新しくフェイントスキルを獲得しました》
《短剣術スキルのレベルが上がりました》
《不意打ちスキルのレベルが上がりました》
《軽業スキルのレベルが上がりました》
《投擲スキルのレベルが上がりました》
《歩行スキルのレベルが上がりました》
《称号:虐殺者を獲得しました》
《称号:外道を獲得しました》
《称号:略奪者を獲得しました》
《称号:犯罪者を獲得しました》
おおう?! なんかいっぱいきましたね……。『始まりの街』から出た事で戦闘区域から離脱した判定になったのでしょうか? まぁ、今も追いかけて来てますし、そのまま目の前の南の森に逃げ込みましょう。
「待てや!」
「なぁ、これなんかのイベントか?」
「それにしては早くね? まだサービス開始二日目だぜ?」
「とりあえずアイツ捕まえればいいんだろ?」
どうやら事情を詳しく知らないプレイヤーもこの追跡に参加してるようですね。まぁ絶対に捕まりませんが。
「さてと……」
南の森に辿り着き、ある程度奥まった所まで進んだところで木々の陰に隠れます。そのまま私は──自分の喉を掻き切り自殺しました。
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さてと、無事に神殿にリスポーン出来たようですね。なるほど綺麗ですね。中央にある像がこのゲーム世界に於ける秩序側の神、通称『七色の貴神』ですか……ととっ、ゆっくり観察している余裕はないですね、私がKILLしたプレイヤーで神殿中央はごった返しています。その混乱を鎮めるために今NPCの司教自ら出張っています……丁度いいですね。
「な、なにがどうなって?!」
私はさもなにも知らぬ、たった今リスポーンした哀れな被害者の一人を装い駆け付けます──ちなみに偽装スキルを発動し髪の色を赤色に変更しています──そのままプレイヤーの中に紛れ込む事に成功します。
「皆さん落ち着いてください」
この神殿の司教ですね。『始まりの街』はそこそこ大きい街なようなので、司教クラスがトップのようです。冷静にこの混乱を鎮めようとしています。
「おそらく彼の者は混沌の使者でしょう、いずれ天罰が下ります」
「混沌の使者? やっぱりイベントやクエストの一環だったのか?」
「俺が知る訳ねぇだろ」
「でも普通にプレイヤーっぽかったぞ?」
混沌の使者とか随分な言われようですね。プレイヤーにも勘違いしてる人がいますし。まぁ、カルマ値は大分下がったみたいですし間違ってはいませんけど。詳しくは確認しないとわからないですね。
「しかしながら安心してください! 皆さんには秩序の祝福があります! この神殿に居る限り安全は約束されたも当然です!」
さて、どうでしょうね? まぁいいです、仕掛けも終わりましたし殺るとしますか。
「あ、アイツだ! 俺達を殺した奴だ!」
そのまま偽装スキルで知らない人を私と同じ特徴に見せかけ、その人に向かって叫び周囲の意識を持っていきます。
「てめぇ! この野郎、どの面下げて来やがった!」
「待ってくれ! 俺じゃない!」
「うるせぇ!」
「皆さん落ち着いてください!」
一気に周囲の視線がその人に向き騒ぎになります。司教は止めようとしてますが無理そうですね。
「殺せ殺せ!」
「やっちゃえ!」
面白がって煽る人まで出てきましたね、これで容易に収拾をつけられないでしょう……なのでその間に移動しそのまま──
「っ!」
──新しく獲得した《致命の一撃》と《不意打ち》のスキルを発動して司教の心臓を貫きます。口から血を噴き出しながら倒れてくる直前に、司教が首から提げていたなにやら高そうなネックレスを奪い取り、そのまま司教だったものをプレイヤーの中に蹴飛ばしてから祭壇に安置されていた、なにやらご利益のありそうな神聖な雰囲気がある短剣を引っ掴みます。
その勢いのまま司教の付き人のシスターの首を落としてからプレイヤーの頭上を跳び越えて──ついでに盗んでおいた油を撒き松明で火を点けます──神殿内を駆け抜けます。
「っ! あいつが本物だ!」
「火を点けやがったぞ!」
「捕らえろ!」
気付いた時にはもう出口間近。内部の騒ぎなど知らなかった門番の神殿騎士を不意打ちで即殺し、さっきとは反対方向の北側にある地下墳墓に向けて走り抜けます。
周り込んで道を塞ぐ衛兵NPCの人中を短剣の柄で殴りつけ、怯んだところで両腕を斬り飛ばし、そのまま首を掴んで盾にします。
「貴様ァ!」
鬼の形相で仲間の衛兵NPCが叫びますが五月蝿いだけですね。これなら後衛は手出し出来ませんしそのまま肩に担ぐ要領で前進して、なんとか拘束しようと迫る相手のド真ん中に投げ入れます。
「っ! ハンス!」
おや? 腕なし衛兵はハンスという名前ですか……まさかモブのNPCまで名前があるんですか? そうなると愛着も罪悪感も……特に湧きませんね、残念です。
「貴様、楽に捕まると思うなよ?!」
「手足の一本や二本は覚悟しろ!」
それはあなた達では? 下手するとこの後、後遺症で碌に食事も出来なくなるかも知れませんよ? まぁ、NPCなのでわかりませんが……。
そのままハンス(?)さんに向けて松明を投擲、彼の懐に仕込んでいた油袋が《投擲》の衝撃で破れ中身が撒き散らされ、そこに松明の火が点きます。
「わぁ?!」
「消せ! 消せ!」
一気に混乱した衛兵の内一人の襟首を引っ掴み、近くの木造住宅に投げ込みます──もちろん火を点けて──そのまま捕縛から消火活動に移った衛兵の横を駆け抜け、火事の煙を目くらましに逃げ切ります。
《レベルが上がりました》
《スキルポイントを獲得しました》
《カルマ値が大幅に下降しました》
《新しく逃走スキルを獲得しました》
《新しく変声スキルを獲得しました》
《新しく変装スキルを獲得しました》
《偽装スキルのレベルが上がりました》
《短剣術スキルのレベルが上がりました》
《不意打ちスキルのレベルが上がりました》
《称号:神敵を獲得しました》
《称号:指名手配・始まりの街を獲得しました》
《称号:指名手配・神殿を獲得しました》
街の北にある墳墓に入った事でまたログが溢れましたけど後回しで。確認する前に急いで隠れられる場所を探さなくては。しばらくはここで潜伏ですね。
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さてと、墳墓に無事逃げ込めたしリザルトの確認でもしますかね? 一応この場所は敵モンスターも出るのでゆっくりはしてられませんけど……まずはステータスの確認です。
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名前:レーナ 性別:女
種族:人間 Lv.27
カルマ値:-128《悪》
クラス:村人《新たに選択可能なクラスがあります》
SP:78
スキル欄
『短剣術Lv.11』『投擲Lv.9』『歩行Lv.7』『軽業Lv.10』『調薬Lv.1』『不意打ちLv.14』『テイムLv.1』『偽装Lv.5』『看破Lv.1』『交友Lv.1』『窃盗Lv.9』『跳躍Lv.4』『回避Lv.3』『体術Lv.5』『暗殺術Lv.2』『致命の一撃Lv.3』『フェイントLv.3』『逃走Lv.7』『変声Lv.3』『変装Lv.2』
称号欄
ジャイアントキリング:自身よりレベルが20以上の格上を倒した者の証。格上と戦闘時与ダメージ上昇《微小》被ダメージ減少《微小》
初めての人殺し:この世界で初めて人を殺した者の証。人類種に対する与ダメージ上昇《微小》
大胆不敵:普通は躊躇する事を実行した者の証。恐怖耐性上昇《微小》魅了耐性上昇《微小》混乱耐性上昇《微小》
虐殺者:短時間で大多数の殺人を成した者の証。一度に敵対する相手が多いほどAGIに上昇補正《最大150%》人類種限定
外道:人道に外れた行いをした者の証。カルマ値が上がりづらくなり下がりやすくなる
略奪者:一定以上の人数から一定回数以上の略奪行為をした者の証。略奪系スキルの成功率上昇《微小》
犯罪者:街の中で法を犯した者の証。正規の手段で街に入れなくなる
神敵:秩序の陣営に宣戦布告またはそれに類する行いをした者の証。カルマ値《善》の敵への与ダメージ上昇《小》カルマ値《善》の敵からの被ダメージ上昇《小》
指名手配・始まりの街:始まりの街にて指名手配された者の証。現在の賞金額2500万G
指名手配・神殿:神殿から指名手配された者の証。現在の賞金額1500万G
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……やりすぎましたかね? 特に称号が酷い、色々ツッコミたいですね。まぁ、ですが反省はしてますが後悔はしてません。久しぶりにはっちゃけられて楽しかったですからね。
さて、称号の次はすごく気になるこの新たなクラスが選択可能ですという項目ですね、これは確認せざるを得ません。
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カルマ値が一定に達し、特定の条件を満たしたことで新たなクラスが選択可能になりました。
レベルが一定に達したことでセカンドクラスが解放されました。
以下の項目からお選びください──
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なるほど色々ありますね、よしここはパパっと決めちゃいましょう! これと……これで!
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名前:レーナ 性別:女
種族:人間 Lv.27
カルマ値:-128《悪》
クラス:暗殺者 セカンドクラス:テイマー
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うん、これでいいでしょう! 暗殺者はSTR、AGI、DEXに補正が入り、対人特攻が付きます。テイマーはそのままテイムスキルを持っているからですね。INTとLUKに補正が入り、モンスターをテイムする確率上昇が付きます。元々私のプレイスタイル的にパーティーは組みづらいですし、でもソロだと出来る事に限界があります。既に莫大なヘイトを稼いでいますから、敵は多いですからね。私を支援してくれるような子達をテイムする目的で入れました。お目当てのモンスターもこの墳墓に出ますし丁度いいです。あと確認する事はドロップしたお金とアイテムですか、どれどれ…………見なかった事にしましょう! うん! それでは探索開始ですよ!