ランチで「ヨコの人脈」を構築する



1人ランチをやめる


 特に職場における人間関係は、仕事の円滑さの度合いにも影響するほどですから、顔を知っていても言葉を交わしたことがない人がいたら、積極的にランチで昼休みを人脈作りに活用すべきです。

 社内で異質な人と一緒に昼食をすることで、相手の心を開くよう挑戦してみてください。

 仲が良く、心を許せる人たちとリラックスしながら食事するのも良いですが、変化への対応力を身に付け、人を巻き込む能力を養うために、あえて異質な社内メンバーと食事を共にして打ち解け合うのです。会議や夕食だとかしこまった感じがして断られるかもしれませんが、カジュアルに昼食を一緒にする誘いならハードルも下がるでしょう。社食での昼食なら、さらにハードルも下がるでしょう。そこへ誘ってみましょう。

 心理学において心を開くことは「自己開示」を意味します。思い切って思いを伝えれば、相手も呼応して心を開いてくれることが多いです。

 育ってきた環境や培った経験が異なるので、思いを全く同じにすることはできませんが、同じ時期に同じ会社で過ごした異質の同僚と少しでも心が通じ合えば、一緒に複雑な課題を解決できるかもしれません。ぜひこのような積極的な異質への関係構築を挑戦して、変化をした自分を意識してください。

 一見関係のない部署の人と開催するランチにも意味があります。実は重要な情報を握っていたり、プロジェクトとは違う部分であなたを救ってくれます。


 食品メーカーのクライアントでは、弊社が行った「5%社員」の分析結果を元に、「クロス・ランチ」を実施しています。月に1回、異なる部門の人とランチを取るというルールです。

 そのクロス・ランチを実施したら費用の一部を会社が負担します。

 会社の制度として部門間の接点をつくり、社内人脈を広げ、結果として全社員の働きがいは年に9%上がり、クロス・ランチを起点として組成したプロジェクトは2年連続で社長表彰を獲得しています。

「ビジネスのための人脈作りだから」と、必ずしもビジネスの話をする必要はありません。まだ心理的安全性が確保されていないのであれば、ビジネスに関係ない雑談をしてみてください。

 異なるバックグラウンドの人と腹を割って話すには、まずお互いの共通点を探します。趣味や嗜好が共通する可能率は極めて低いので、おすすめの話題は、場所と飲食です。

 出身地や出張先、旅行先で同じ場所に訪れたのであれば、そこから話を広げることができます。好きな食べ物の話で不快に思う人はいません。もし好きな食べ物で同じものがあれば話が盛り上がります。



社外の人脈も大切に


 例えば、某コンサルティングファームの「5%社員」は、いくら忙しくても社外の人との交流を欠かさないそうです。その理由は2つ。

 1つは、コンサルタント業務には様々な業界の知識や情報が必須だから。

 そしてもう1つは、次のキャリアへと進む際に価値ある情報を得られる可能性が増えるからだそうです。

 ビジネスパーソンにとっての人脈の重要性はもはや常識ですが、各社「5%社員」たちが築いてきたこれまでの華麗な経歴も、社外の人脈が生かされているケースが多いです。

 いきなり、社外の人脈を広げましょう、と言われても、やり方がわからない場合は、これまでの人脈をまず確認してみましょう。

 小学校、中学校の同級生や先輩、後輩からはじまって、これまでの人生で多くの人に会ってきたことと思います。高校、大学、社会人になって以降と考えると、数千人単位の人と関わってきたはずです。まずは、今までの人脈からたどって、話を聞きたい人と月に1度ランチしてみましょう。次はその知り合いを連れてきてもらうといった具合に、芋づる式に人脈を広げていきます。まずは月に1度ランチして、そこから徐々に輪を広げていくのであればハードルは高くないでしょう。