同じ操作を繰り返さないITテクニック



測れないものはマネジメントできない


「3日前のランチは何を食べましたか?」という質問にすぐ答えられるのはビジネスパーソンの約20%です。健康や運動のために減量をしている人や、出費を節約している人は答えられます。ボディービルダーなら必ず答えられるでしょう。

 なぜなら、それぞれ目的があって、記録をつけているからです。体重を厳しくコントロールしている人は炭水化物など食べないものを決めていたり、食べたものをスマホで撮影したりしています。それは、太ってしまったら大変だというホラー(恐怖)と、痩せたらスポーツ競技に有利になるというベネフィット(利点)があるからです。何を食べたか意識して記録を取っておくのです。


 マネジメントの父と称される経営学者のピーター・ドラッカーや、ゆとりによって作業を効率化することを訴える米ソフトウェア工学者のトム・デマルコがマネジメント(管理)ついて同じことを言っています。

「問題を見える化して、それを数値で表して初めてマネジメントできる」


 食事によって摂取したカロリーがわかれば、どれだけ摂取量を減らすべきか、もしくは運動によって消費カロリーを増やすべきかの戦略を立てることができます。

 それは、働く時間のダイエットをする場合も同じです。

 どれくらい働いたのか、どのような作業をしたのかを見える化して、さらに定量的に測る化しないと、どれをどのように減らすべきかを決めることはできません。スマホでもパソコンでも手帳でも良いので、自分でどれくらい働き、どのような作業をして、どのような成果が出たのか、どれが無駄であったのかを数値で管理することが必要です。



ショートカットを使いこなす


 作業の見える化によってパソコン作業の問題も見えてきます。パナソニックの「しごとコンパス」などのサービスを使えば、どのアプリにどれだけ時間を費やしたかがわかります。そのパソコンの作業でダイエットすべきは、「よくやる同じ作業の簡素化」です。頻度が高い作業を自動化もしくはショートカットすることです。

「5%社員」はパソコンのキーボード・ショートカットキーを使いこなしています。

 ショートカットで1つの操作を3、4秒しか短縮できなかったとしても、使う頻度が高いショートカットは1日で数10回使います。積み重なれば明らかに作業時間に違いが出ることに気づくでしょう。キーボードから手を離してマウスに持ち替える必要がないため、文書の編集を行っている場合などには効率よく作業を行うことができます。


 入力モードが「ひらがな」の状態で「Space」キーを押すと、全角スペースが挿入されるのは誰もが知っていることです。では、半角スペースはどうでしょうか。

「半角/全角変換」キーを押して、「Space」キーを押し、また「半角/全角変換」キーを押して全角に戻す、という3ステップで半角スペースが挿入されますが、「Shift」+「Space」キーを押せば、それが1ステップで実行されます。

 これであれば、入力モード変換をせずに半角スペースが入力でき、全角入力モードに戻す必要はありません。この「Shift」+「Space」キーによる半角スペースの入力を「5%社員」の45%が知っていました。一方、一般社員全体で知っている人は、7%でした。



「Windows」キー+Vで過去のコピー履歴が見えて選択できる


 他に、作業を短縮化できるのが、「コピー」と「貼り付け」です。

 シートカットキーは、「Ctrl」キー+Cがコピー、「Ctrl」キー+Vが貼り付けです。これを知っている人は多いでしょう。最近で最もお勧めのショートカットは、「Windows」キー+Vです。これは、Windows 10のOctober 2018 Updateで導入された「クリップボードの履歴」機能です。

 例えば、Wordなどで「越川」をコピーし、次に「慎司」をコピーすると、クリップボードには直近の「慎司」しか残っておらず、「慎司」しか貼り付けることができませんでした。

 これが最新のクリップボードでは直近の25件ほど「履歴」を呼び出せて、過去にコピーまたはカットしたデータを選択して貼り付けること(ペースト)ができるようになりました。つまり、コピペ(コピー&ペースト)をより効率的に使えるようになったのです。