トップ5%社員は

仕事の締め切りに遅れない

87%が毎月のルーティン処理を期限内に終わらせる



帰り際にタスク整理


「5%社員」は、一日の終わりに5分くらいで、翌日以降のスケジュールとタスクを整理しています。

「今日は明日の分までタスクを先取りできたから、この案件を前倒ししよう」とか「今日思ったより進まなかった分は、木曜の夜に取り返すか」といった感じで、カレンダーとタスクを動かして、振り返りをしています。それにより、75%の「5%社員」は翌日のタスクが決まってから退社していました。おおよそでも「明日はどれくらい作業しないといけないか」を把握しておいたほうが、翌日のスタートダッシュがいい気がするのです。

 スケジュールがどれくらい詰まっているかを常に見直せると、新規の打診にも正確な返事ができるようになります。それが、無理のないスケジューリングにもつながるのです。

 また「5%社員」はタスク管理のアプリを使いこなし、65%の人がタスク管理アプリを使っていました。287名にアンケートを取ったところ、よく使われているタスク管理アプリのトップ5は以下のものでした。


・Trello

・Google Keep

・Asana

・Microsoft To Do

・Todo Cloud


 グループウェアに搭載されているタスク管理機能を使っている人も多くいました。



タスクを受けたときにシミュレーションする


 仕事を受けたときに納期を確認するのはもちろんですが、「5%社員」は仕事を指示した上司や関係者の予定状況も確認しています。

 その上で、他の仕事も含めて締め切り順に作業予定をシミュレーションしてみて、無理がないことを確認し、納期を約束します。

 また、仕事を受けた際に自身の状況を正直に打ち明けています。

「早くて○日、場合によっては○日の着手になりますが大丈夫でしょうか?」「データをもらうのが○日を過ぎる場合、休暇中なので対応は○日以降になります」など、あらかじめ相談しています。



チェックと修正を事前にしておく


「5%社員」の調査を進める中で、経営者や人事責任者から「5%社員はどうやってタスク管理しているのか?」と聞かれることが多くあります。

 そういったニーズもあり、「5%社員」に許可を得て、パソコンやスマホの画面を見せてもらい、タスク管理方法を個別にヒアリング調査しました。

 95%の一般社員と比較して特徴的であったのは、1つひとつのタスクに、完了までの見積もり時間とチェックポイントを設けていることです。

 15分くらいで終わる比較的簡単なタスクにも、1日や2日かかるようなタスク、それをブレイクダウンして2時間くらいで終わるタスク、すべてに見積もり時間を書いていました。タスクは見積もり時間を設定し、実際にそのタスクに取り組んでいきますが、そのあとで本当に見積もり時間で終えることができたかを振り返っているそうです。

 PDCAでいうとCheckやActionのタイミングをしっかり事前に決めているということです。

 想定よりも早く終わったのか、遅く終わったのか、なぜ早く終えることができたのか、なぜ遅れてしまったのか、仕事を受けた時に甘く見積もっていなかったかなど、振り返りの時間を設けて分析していました。

 実際にタスクに取り組んでみて、時間を見積もるときに推測できなかったことを反省し、徐々にそのギャップを修正していく習慣を持っているのです。1日の中でも、その日すべきタスクと見積もり時間を設定して仕事に取り組み、退社する10分くらい前の時間にその振り返りをしていました。



成果を残せない人は報告のタイミングが遅い


 一方、仕事の期限が守れない人は、仕事を受けた時点で不明確な見積と曖昧な目標をもっています。「きっと間に合うんじゃないか」「わからないけど間に合わせたいとは思っている」というのが、よく納期に遅れる人の口癖です。

 この状態で仕事をスタートさせると、途中で不測の問題が起きてもセンサーが働かずにスルーしてしまいます。発生した問題は処理も報告もされずに大きくなっていき、納期を伸ばしていきます。

 そして、納期間際になって、間に合う可能性がゼロなってから、「すいません、間に合いそうにありません」と報告します。これでは間に合わせるために周囲のメンバーが協力することもできません。

 一方で、納期を守れる「5%社員」は、納期に間に合う確率が100%でなくなった時点で、すぐに報告します。

 自分でリカバリーできないと思ったら、すぐにメンバーに協力を求めて、最終的には間に合わせます。「5%社員」は他のメンバーが困った時には率先して手助けしており、チームで補完関係を構築しているので、ピンチでも助けてもらえるのです。



タスクが片付いている状態を維持する


 仕事をしていると問題が発生しますが、問題が出るたびに間に合う確率は下がっていき、最後は確率ゼロになります。問題がある状態が当たり前になると、問題が発生しても対応しなくなります。

 つまり、ゴミ屋敷にゴミが1つ増えても気にならないのと同じです。ゴミが溜まらないようにするには、きれいな状態を保つ必要があります。

 タスク管理も同様です。

 100%間に合う、という状態さえ保っていれば、問題があればすぐに報告をするようになります。「5%社員」は、100%間に合う状態を正常な状態としているので、何か問題が発覚して100%でない状態になった時点ですぐに異常事態として報告をします。100%間に合う状態を維持しなければ納期に遅れる、という心構えを持ち、定期的なチェックと適切なタイミングの報告で、リスクを回避しているのです。


 約束した納期を守るという当たり前のことができれば、社外でも通用します。

 私はマイクロソフトの役員を辞めてから3年以上経ち、多くの社外の方々と仕事をしますが、納期を守れない人は大勢います。

 逆に納期を守るだけで信頼がアップして、追加契約をもらうことが多々あります。それだけ納期を守れない人が多くいるのです。

「5%社員」のタスク管理術を参考にして、自身の市場価値を高めてください。