発言回数は22%多く、発言時間は24%少ない
弊社では22社のクライアント企業で、累計7000時間以上の社内会議を録画してきました。どのような会議が、どのような成果を生み出すのかといったことや、何が会議のパフォーマンスを下げているのか、といったことを追求するためです。
また同時に各社トップ「5%社員」の言動も調べているので、両方の調査をクロスしてAI分析をしました。すると「5%社員」は、発言頻度が多いことがわかりました。
一般社員より発言回数が22%多かったのです。
イノベーションを起こすためには、まず、どんどん気づいてどんどん情報として発信する能力が必要です。このアイデア出しの後に、検証していくプロセスがあります。ですから、「5%社員」はアイデアを出す場では、質ではなく量を重視して多くのアイデアを出していきます。
会議の成果の1つは、時間通りに終わることです。
「5%社員」はダラダラと話したり、同じことを何度も繰り返して言うようなことはありません。「5%社員」の発言内容を録音し、文字起こししたところ、発言の文字数は一般社員より27%少なく、発言時間は24%少ないのです。
彼らの発言はいたってシンプルで、ストレートです。匂わせるような遠回しな発言はせず、イエスかノーかをはっきり言い切ります。数字を使って話をすることが多く、ロジカルに相手を心地よく説得させていきます。
ただしノーと言うときは、同調圧力に徹することなく、データなどのエビデンスを元にしっかりと反論します。また他の参加者の意見に対して同意する場合は、言動で表現していました。「なるほど」「それいいね」「素晴らしい」といった合いの手は一般社員より17%も多かったのです。
また、笑ったり、拍手をして相手を認めるような行為もしていました。相手の意見にしっかりと同調したり、異なる意見を持っている人に対してしっかりと対話をして否定するなどの意味のある発言が多かったのです。
会議の様子はウェブカメラや、ICレコーダーによって記録するのですが、音量などを確認すると、5%社員が大きな声で発言するのは同意と承認をする時でした。
特にイエスの回答の時は一段と声が高くなり、「よし!」「確かに!」「そうだ!」の3つのキーワードが大きい音量で発せられていました。
ここに彼ら5%の気持ちがこもっていると思われます。このようにポジティブな言葉を大きな声で発言することによって、会議で淀んだ空気を一気に変えることができます。
また日本企業では会議中に寝ている人も多く、その人たちを目覚めさせる意味でも意識的に声を大きくすることがあるようです。
別の調査で「5%社員」の声の特徴を分析したところ、一般社員と比較して声域は低めで、声量に差はなく、明瞭性は高いことがわかりました。
この特徴は、心地よく聞こえる条件と合致しており、聞き手が不快に思わないのです。
「レッツ」で締めくくる
また「5%社員」が他の一般社員と比べて特徴的だったのは、「〇〇をしよう!」や「〇〇をやってみよう」といったレッツの言葉が多かったことです。
「5%社員」は会議の最後でアクションを決めないと成果につながらないことを知っています。会議は、情報共有、意思決定、アイデア出しの3種類に分類されます。その中で意思決定では最終的にアクションを決めなくていけないことを「5%社員」は理解しています。最終的にイエスかノーか、そして誰が何をやるかが決まらないと前へ進みません。
デメリットやリスクの話になったとしても、「5%社員」は最終的に次のアクションの決定にもっていくわけです。そうすることによって参加者の士気を高め、能動的にタスクを引き取らせようとします。参加者たちに積極的に取り組んでもらおうと背中を押すわけです。もちろん「5%社員」が周囲のメンバーの手助けを積極的にするので、自ら進んでタスクを取ることも多いです。また誰も引き受けないタスクがある場合は、率先して「5%社員」がイニシアチブを取って担当割を提案していきます。
誰がやるかで揉めるのは生産的ではないと「5%社員」は思っているので、「このタスクが得意なAさんがやるべき」というように提言します。
会議は最後の5分でアクションを決めることが極めて重要です。
「5%社員」はレッツという前向きな言動でアクションを決め、締めくくろうとするのです。