特定のことができるようになる状態を目指す
自分がこれまでどんな経験をして、成功したり失敗したりしたのかは、あなた自身しか知り得えません。そのため、人やビジネスの価値は「再現性」で決まります。
成果を残し評価されているトップ「5%社員」は、経験が特殊だったり、特殊なスキルがあったり、役職についていたりと、その経歴や肩書きに目がいきがちです。
確かに「5%社員」には優れたスキルや能力が伴っています。しかし、そのスキルや能力を使って常に成果を出すことが重要であり、スキルを持っていること自体には意味がありません。例えば、プログラミング言語を知っていても、それを使って開発してこそ価値があるのです。
「5%社員」は、自身がもつスキルや能力を遺憾なく発揮し、社内外でインパクトを与えています。彼らは社内異動しても、しばらくしたら突出した成果を残しますし、社外に転職してもインパクトを与えます。外部環境や条件などの影響度を抑え、能力を発揮する考え方と行動を身につけているのです。
スキルや能力があるということは、「特定のことができる」と自己発信し、みんなに認められている状態にあります。さらにいうと、「特定のことをできるようになる」という状態は、「特定のことを再現できる」という状態であることを指します。
業界のトップセールスマンと評判の高い営業マンがいました。上場一部の会社に勤めており、数々の大型商談を成功させてきたことから、大勢の部下を管理するマネージャーとしてもチームで成果を残した彼は世間でも認められており、引く手あまたです。
このセールスマンの価値は、「再現性をもって商談を再び成功させることができること」、そしてマネージャーとして「マネジメント経験があるので再現性をもってどのような環境でも部下をマネジメントできること」です。
「上場企業の会社」「マネージャー」というのはただの飾りで、本質的な価値はその人が再現性をもって何を実現できるのかということなのです。
経歴や経験だけにこだわっても意味がありません。それはただの過去の栄光であり、その経験からどんな学びを得て再現できるかどうかに尽きます。「時代の流れに偶然マッチしたからラッキーなことに一瞬儲かった!」と喜んでいては、会社はすぐに倒産します。価値のある会社とは、再現性のあるビジネスモデルを作り、時代の変化に合わせて儲け方を変えることができる会社です。
なぜ上手くいったのか、どうして上手くいかなかったのかを冷静に分析し、その仕組みやプロセスを徹底的に掘り下げ、エッセンスを抽出して、その先に活かせると、企業は発展し存続し続けます。
自身の価値を高めたいと思うのであれば、過去の成功や失敗の経験から物事を再現できるようになれば良いのです。
本質的な価値とは、なぜそれがうまくいったのか、その構造やプロセスを解き明かし再現できることなのです。
失敗しても成功しても必ず原因を把握する
ミスをした時「どうしてこうなったんだろう」と原因を把握して改善しようとするだけで満足していては、再現性が高い人にはなれません。
振り返り作業は、ミスをした時だけでなく、成功した時でもやったほうが良いからです。ただ失敗を振り返っているだけでは、同じミスは防げても同じように成功できる可能性は低くなります。
成功にも必ず要因があります。それをしっかり把握すれば、成功までの道のりがわかるようになるはずです。それが安定して高い成果を出し続けることにつながります。
手順化する、習慣化する
今回、「5%社員」の調査を通じて私が学んだことは、手順化することの大切さです。「5%社員」は、成功した時に、その手順をまとめていきます。
まとめた後は、それを習慣化できるように何度も繰り返すよう意識しています。手順化して習慣化することは、成功への近道だけでなく、時短にもつながります。
ただし「絶対にこの手順が合っている」とは思っていません。
「5%社員」は、常にもっと良い方法はないか模索して、日々進化させています。「5%社員」は高い評価をもらっているにもかかわらず、現状に満足しません。
だからこそ、日々行動を変えていって振り返って改善するという「行動実験」が習慣化されています。彼らのように、「さらに良くなりたい」という改善の欲求がないと、成長は止まります。こういった行動実験を続けていかないと、「再現性をもった人」ではなく、「同じことしかできない人」になりかねません。
再現性が高い仕事をするのは、結構難しいことです。だからこそ、安定して何度も成功できる人は信頼されます。安定して成功し続けながら、さらなる成長を目指しているのが「5%社員」なのです。