100%の情報は集められない
100%の情報を集めようとするグループAと、およそ6割程度の情報が集まったら行動に移るグループBとで比較実験をしました。
グループAは十分な準備時間をとっており、自信を持って行動に移しているものの、初動が遅かったのが特徴的です。一方グループBは、情報収集に時間をさほどかけなかったものの、行動を起こすタイミングが圧倒的にグループAよりも早く、しっかり振り返りの時間を確保できたため、学びを次の行動に活かすことができ、大きく改善する傾向にありました。
つまり、はじめから完璧を目指すのではなく、途中で修正しながら進んでいくほうが成果を残しやすいのです。6割7割ほどに抑えて情報を集めて、すぐに行動する心構えを「5%社員」は持っています。ですから、ある程度の精度と時間を決めて効率的に情報収集しています。
また、「情報を取りにいく」という情報収集は、検索するのに時間がかかります。定期的に調べたいキーワードを設定しておいて、自動でその関連ニュースを集める仕組みを作ったほうが効率的です。
例えば特定の情報を集めたい場合は、キーワードを入力して検索することになると思いますが、そのキーワードを何度も検索するのであればGoogleアラートという機能を使います。調べたいキーワードを事前に登録しておいて、その情報がインターネットに流れてきたら通知がくるというような仕組みです。
常に完璧を目指して努力していると、ペースが落ちてしまいます。
「5%社員」は、「8割」といった精度の目標値や、作業時間を設定し、意図的に完璧を目指さないようしています。そのおかげで、どんどん先へ進んで、行動量が増え、結果として成果を残しやすくなるのです。
完璧主義すぎると、行動力が落ちる
せっかくクリエイティブなアイデアを出しても、実現しなければ意味がありません。
計画に時間をかけ100%完璧を目指して計画を立てると、準備に大量の時間をかけ、行動すら起こさずに終わってしまうこともあります。
今回のトップ「5%社員」に完璧主義者はいませんでした。むしろ彼らは本質を見抜き、要点だけ押さえてズルをするので、100%の情報を集めようともしていませんでした。
完璧を目指さないと楽になる
完璧を目指していると、例えばパワーポイントの資料作成1つ取っても、時間をかけ過ぎてしまいます。自分が完璧だと思うものを作りたくなりますし、上司や顧客に驚いてもらおうと考えると、残業してでもいいものを仕上げようとしてしまいます。そして周りのメンバーが完成度8割くらいの資料を提出していると、「あの人はまともに仕事をしない人だ」と見下して、イライラしてしまったりするものです。
完璧を目指していると、こんな風に息苦しくなります。こうやって完璧を目指す考え方自体が悪いというわけではありません。やる気がなく手を抜く人より称賛されるべきです。
しかし、「より短い時間でより大きな成果を残す」というルールの中では、やめるべきことを決めないといけません。
周りのメンバーを巻き込んでチームとして難しい課題を解決しないといけないので、イライラしていては周りに迷惑をかけます。完璧主義の人は自分一人で抱え込もうとする癖もあるので、もう少し楽に考えたほうが人生を楽しむこともできます。
狙って小さな失敗をする「5%社員」もいる
しかし「5%社員」であってもミスはしますし、失敗を恐れる人はいます。臆病で用心深い人が実は多いのです。
失敗の積み重ねで成功につながることを頭では理解していても、失敗を恐れる「5%社員」は3割ほどいます。しかし、失敗を避けると、成長ができなくなることも知っていますので、あえてミスを体験することもあります。
再現性を重視しているので、失敗してしまうパターンを知っておき、大事な時には失敗を避ける方法やリスクを最小限にする方法を知っておくためです。
意図的に失敗を犯してみることで、失敗すると実際にどうなるか体験します。
例えば、メールやチャットの文字入力をあえて念入りにチェックせず、タイプミスしてもそのまま送ってみるのです。すると、思っていた以上に影響がなく、大したことではないことを体験します。Girls Who Code創設者のレシュマ・サウジャニは「失敗してみると、完璧を目指すのがいかに無意味なことかわかる」と言っています。
仕事や私生活で失敗したくないことがあるなら、そんな時こそ、「5%社員」の一部が実践している小さなミス実験を試してみるとよいでしょう。