16万人を対象にした調査をしたところ、「資料が完成すると満たされた気分になる」と答える社員は89%いました。
これ自体に問題はありません。しかし、トップ「5%社員」のうち、73%の人がこの質問にノーと答えたのです。後で追加調査したところ、「5%社員」は作成した資料によって成果が残せたときに満たされた気分になると答える人が大多数だったのです。
つまり、95%の一般社員は作業が終わった充実感に満たされ、「5%社員」は成果を残した時の達成感を目指しています。
また、追加でどういったことに作業充実感を持つのかを調査しました。ダントツでトップだったのは資料作成でした。中でもパワーポイントとエクセルと答える方が60%を超えました。
私は両製品の責任者をしていたので耳が痛いのですが、機能が増えて、できることが増えると複雑できれいすぎる資料を作成してしまうそうです。
漫然と仕事をして時間を浪費してはいけません。その浪費した時間は評価されません。短い時間で生み出す価値が評価されるのです。だからこそ、作業の目的を必ず確認してください。「5%社員」が実践しているとおり、まず目的を明確にして、何が達成されたら成功かをイメージしてください。
営業部門が作成した提案書であれば、契約をもらうことが目的です。社内の説明会であれば、それに従って社員たちが行動してくれるのがゴールです。資料が完成して終わりではなく、提案書を提出したり説明会が終わったりして完結するのではなく、そのあとに相手が動いてくれたかを確認しましょう。
このシンプルな考え方で相手を動かすことができれば、あなたの努力は報われます。
フィードバックはプレゼントと同じ
作業が期日までに終わったことに対して満足するのは良いですが、その先を追うことはできているでしょうか。その苦労して作成した資料がどのような成果を生んだのかを確認しましょう。
顧客向けの提案書であれば契約を締結できたのかどうか。社内で共有した資料であれば、それが他のメンバーにどれだけ閲覧され、どのように活用されたのか。
この作成後の追跡と振り返りがないと、苦労して作成した資料が成功だったのかどうか、そしてそれに時間をかけたことが正しかったのかどうかがわからないのです。
もしうまくいかなければ、資料の提出先からフィードバックを得て次の資料作成に活かしましょう。
「5%社員」は積極的に他者のフィードバックを得ているのに対して、作業充実感に浸る95%の一般社員は他者から意見をもらうことの必要性をあまり感じていません。
「5%社員」の78%はフィードバックを得ようと自発的に行動していました。
プレゼンをした後の参加者や、会議後の主催者、失注した後の顧客に対して、自ら感想と評価を聞きにいき、成功と失敗の原因を突き止めようとしているのです。
さらに特徴的だったのは、成功したケースでも、改善点を聞きだそうとしている点です。
今回の調査で録り溜めた録音記録の中に、何度も相手に改善点を聞くシーンが17件残っていました。それは全て「5%社員」のものだったのです。
彼らは、成果を残したときであっても、その成果を継続させるため、もしくはさらに上を目指すために、改善点を探しているのです。
フィードバックを求められた相手は、顧客や関係性の低い人も含まれていたため、良かった点、褒めるべき点をフィードバックしていましたが、「5%社員」はそれに満足せず、「何でも良いので改善すべきポイントを教えてください」と食い下がっているのです。
95%の一般社員は、そもそも「フィードバック」という言葉を好む人が少ない傾向にあります。アンケートでは、一般社員のうち61%が「フィードバック=ダメ出し」というネガティブな印象を持っていました。もちろん自分が傷つくのは嫌なので、率先してフィードバックを求めません。振り返りによる気づきがなければ、行動は進化していきませんので、幸運や勘に任せて良い成果が出ることを待つしかありません。
一方、「5%社員」の78%は他者からのフィードバックに対してポジティブな印象を持っており、アンケートの自由記入欄には「フィードバックは成功のタネ」と答えたり、「フィードバックはプレゼントと同じ」と記載する人までいました。