社員一人ひとりが自分の力を存分に発揮して、限られた時間の中でより大きな成果を残すには、長時間働くことを前提にしてはいけません。

「寿命が100年」と言われる時代になり、年を重ねても働く必要があり、そして働き方改革で労働時間の上限が法律で規制されました。

 各社のトップ「5%社員」はそのルールの中で、成果を上げる方策を練るのですが、残り95%の社員は時間の制約に対して愚痴を言います。


「残業を減らして売上目標は達成しろ、なんて無茶だ」

「働き方改革なんてうまくいくはずがない」


 そのような声をクライアント各社でもよく聞きました。そのように働き方改革をする意義がわからず腹落ちしていないと、9か月で元の働き方に戻ります。


 働き方改革実施当初は、オフィスを19時に消灯して、頑張って仕事を終えて退社していても、電気を消す意義がわからないまま9か月が過ぎると、消えた電気を点け直して働き続けます。腹落ちしないと78%の社員は元の働き方に戻ってしまうのです。

 そして労働時間の制約が課されると、目の前の仕事を終わらせることに必死になります。パソコンの周りに貼った付せんの「やることリスト」で頭がいっぱいの社員を多く見てきました。彼らはその仕事を終えることが目的で、一つひとつの作業が終わってその付せんを剥がすことに達成感を得ています。

 しかし、残念ながらそれでは目標を達成できません。

 それにもかかわらず、作業をしていることに満足してしまい、成果を残すことを考えない人が95%の一般社員に6割以上いるのです。確かに作業を早く終わらせて職場から抜け出したいという気持ちもあるでしょう。遅くまで仕事していたら共感や同情されるのではないかと密かに期待している人もいます。

 しかし、作業していることに満足しているだけでは、目標達成はできません。何より働いた時間に対して評価されることはなくなっていきます。

 給料は、生み出した成果に対して払われるようになっていきます。

 アンケート対象とした528社のうち、58%にあたる307社は2年以内に人事評価制度を変える計画を持っていました。短期的な成果ではなく、長期的な成長に貢献しているかどうかを評価し、稼働時間や年齢に対して評価する比率を下げていくそうです。