原則5
「5%社員」の68%が常に「ギャップ」から考える
目標から逆算して考える
逆算の思考方法は、優秀な人が漏れなくやっている方法です。
まずは目標設定から適切に行う必要はありますが、その設定した目標からどんどんブレイクダウンして「今月やるべきこと」「今週やるべきこと」「今やるべきこと」を明確にしていきます。自分の能力を把握し、必要な時間や費用などを勘案しながら達成時期を意識することは重要です。
彼ら「5%社員」は、目的を達成することを山登りのように捉えています。
はじめに山の頂上を意識し、今自分がどの位置にいてどれぐらいの時間とコストをかけて頂上に到達するかを逆算し、そこに対して行動を起こしていきます。
95%の一般社員もそのような逆算を意識して山を登る人たちもいますが、彼らは準備に多くの時間を要してしまい、スタートが遅れて、頂上に立って取り付くリードタイムが長くなってしまいます。
「5%社員」は、まず最低限の計画、つまり旅のしおりを作ってから動きはじめます。
頂上を意識してコンパスを見ながら正しい方向に向かっていても、途中で振り返って間違いだと思えばすぐに戻ります。
そして途中で内省することで行動を修正していき、最終的に最短距離で頂上に到達することを目指します。
一見「5%社員」のほうが差し戻しや行動修正などの手間がかかり、リードタイムが長くなるように思われますが、彼らはスタートが速く、修正するかしないかの判断が明確なので迷わず行動を継続していけます。
そのため、計画に長時間を要す、95%の一般社員よりも早く頂上に到着します。
これはクライアント各社のプロジェクト推進でも同じようなことがわかりました。
優秀なリーダーがいるプロジェクトチームと、そうではないプロジェクトチームでは行動量と到達のスピードに差が出ました。
優秀なリーダーは目的志向で行動派ですから、まずはスタートをして、途中でチェックポイントを設け、どんどん決めていきます。
一方、優秀なリーダーが存在してないプロジェクトでは、基本設計や行動プランを練ることに時間をかけ、スタートが遅くなります。
さらに、振り返りの頻度は少ないため、結果的にだらだらと無駄な作業を発生させてしまい、リードタイムが長くなってしまいます。このことからも優秀なリーダーは、明確な目標と目的をメンバーに意識させ、納期から逆算しながら勇気を持って決断をする覚悟があります。
また、自分の判断が100%正しいとは思っていませんので、途中でしっかりと振り返り、柔軟に行動を修正していく姿勢でのぞんでいます。結果として、この修正力が無駄な作業を生まないようにしているのです。
相手とのギャップを縮める
先程のクライアント各社でのプロジェクトの比較において、優秀なリーダーは、視点の広さも特徴的でした。
彼らはプロジェクトの全体像を俯瞰的に眺めていますので修正点を的確に見つけ出していました。
一方うまくいってないプロジェクトでは、どうしても物事を局所的に見てしまい、また緊急度の高いこと全てをこなそうとするので、メンバーが疲弊し、振り返ると緊急度は高いが重要度が低い仕事にも手をつけてしまっていたことを後悔するのです。
こういった視点をもつことで、納品先の顧客や社内の上司たちとの認識ギャップを埋めることができます。目の前の仕事に追われてしまうと無駄な作業にも気が付きません。もちろん汗を流して作業してくれるメンバーたちには労をねぎらいます。
しかし、顧客や上司は、プロセスよりも結果でそのプロジェクトの良し悪しを判断します。適度に振り返り、行動を修正しながら進めることで進捗が可視化できます。
優秀なリーダーは、途中経過として「うまくいっているところ」と「うまくいっていないところ」を包み隠さずに顧客や上司に報告します。最後の最後になって「できませんでした」や「遅れます」と相手が言われたら困ることを理解しているからです。
これは顧客へのプレゼンテーションでも同じです。
情報を伝える発表者と、時間を無駄にせずに効率的に情報を得たい顧客では、その目的にギャップがあります。
「5%社員」は事前に顧客のニーズ(需要)をしっかりつかみ、それと自分たちの要望を近づけて情報を供給するのです。「5%社員」が一般社員よりも事前ヒアリングをするのはその理由です。
そして、プレゼンテーションの最後に行われる質疑応答の準備もぬかりありません。
相手が質問しやすい空気を作り、その質問に的確に答えることで、需要と供給のギャップを埋めることができれば成約につながることを理解しているからです。