……子守
異国の歌声。その澄んだ声に導かれるまま足を伸ばすと、家のリビングの奥で、ルナの背中を見つけた。彼女は縁側に腰掛けて星空を見上げ、優しい子守唄を紡いでいる。
──もう迷いはなかった。ゆっくりと歩みを進めて隣に並ぶと、彼女はそっと歌声を止め、エメラルドグリーンの
「
「ああ、本当に綺麗だな」
短い
今年はオレも
来年の
「みんなと一緒に大学生になれたら、いい思い出がたくさんできそうですね」
夢を見るようにやんわりと
彼女と紡ぐ思い出。人間とは違う彼女と歩んでいく日々。それはオレにとって、決して短いものではないのだろう。
しかしルナにとっては、一生の何分の一の出来事でしかないのかも知れない。オレは彼女の思い出の中にずっといたいのか、それとも彼女のために思い出を残してあげたいのか。
きっとその両方なんだと思う。
ふと、背中を押してくれた聖と父さんの言葉が脳裏を
……もう、我慢しなくてもいいんだ。
星と月が綺麗な夜だった。
静かで澄んだ夜だった。
こんな夜のことを、今日の出来事を、彼女がずっと覚えていられるように、伝える言葉がルナにとってささやかな永遠になればと思って、
「なあ、ルナ……」
彼女のこともずっと繋ぎとめておきたくて、オレも彼女と
「──オレは、ルナが好きだよ」