光源が動いているとき、厳密な解を見つけるのはかんたんではないが、理論の概略はすじが通っている。エネルギーを移動させる波を起こすには、そもそもなにかが そのエネルギーを供給することが必要で、それは弦の端を揺さぶることだったり、振動膜を空気中で振動させることだったりする。光の生成が振動源から真のエネルギーを引きだす──振動源の運動エネルギーを吸いとるのではなく、増加させる──のは特殊で意外な進展で、だがそれこそが回転物理学だ。
ここでヤルダは気づいたのだが、粒子の来歴に沿ったベクトル という、方程式に追加する項としてネレオが選んだ方法に起因する、別の奇妙で意外な進展が存在する。光源を、その来歴が曲がって半円を描き、ついには時間を逆行するほど長く加速したら……光源が新たな直線軌道に乗ったときには、もともとの波と正反対の波に囲まれることになる。そのとき光源が発生させる光のパターンは、以前のものと比較すると、ひっくり返しになっているはずだ。