その図表をじっと見ているうちに、それがひとつの同じ瞬間に示された光線とそれに付随する波面を非常に連想させるものであることに、ヤルダは不意に気づいた。大きな違いは、波面と光〝線〟──この図表では、パルスの来歴を示す一本の線──とに面倒な傾きがあることだ。

 だが、その斜めの角度が、現実に意味するものはなにか? 計測の単位を変えれば、ヤルダはこの図表を好きなように引き伸ばしたり圧縮したりできる。停隔ポーズ だの瞬隔フリツカー だのいう時間の単位のことなど、自然はなにも知らない。そうした伝統的な単位系に忠実であることによって成りたっているものなど、現実の中にはなにひとつ存在しない。だからヤルダは、パルスと波面がたがいに直角な線を描くような時間の単位を選択した。