恋愛のことをよくロマンスやロマンチックなどと言ったりします。これらは英語ですが、もとを辿るとロマンス語で書かれた物語みたいな意味になります。かつてローマ帝国では公用語としてラテン語が使われていました。帝国が滅んだあと、各地域にはラテン語をベースとした様々な話し言葉が生まれました。これらの言葉を総称してロマンス語といいます。ロマンス語で語られる物語は冒険だったり恋愛だったりしました。ゆえにロマンとかロマンスみたいな言葉が出来たみたいです。そう言えば、フランス語でromanは小説そのものを指しますね。
それっぽく書いてみましたが、聞きかじっただけなので間違っていたらすみません。
何が言いたいかというと、ずっと昔から恋愛は物語の主軸ですよねって話です。三巻を書いている頃でしょうか、五巻でひと区切りつけよう、担当編集氏とそう決めました。
決めたまでは良かったのですが、四巻の発売は去年の七月。長らくお待たせしてすみませんでした。ようやく五巻をお届けすることができました。この物語は隣家の双子に言い寄られる男の子の話でもあり、隣家の男の子を双子が取り合う話でもあります。従って三人がそれぞれ主人公なのですが、今巻は双子メインの構成としました……これが思いのほか大変で、想定以上に時間が掛かってしまいました。それでもこうして琉実/那織と純の物語にひとつの決着をつけることができて安堵しております。しかし、恋愛は付き合って終わりではありません。長続きせずに別れるかも知れませんし、長続きしたとしても進学や就職など環境は絶えず変化していきます。また、振られた側にも物語がある──まだ高校一年の夏休み、三人の人生はこれからも続きますが、それらすべてを書くことはできませんし、私もどうなるか知りません。
そんなわけで、今まで『恋は双子で割り切れない』を応援してくださり誠にありがとうございました……ではありません! ありがたいことに続きます! どうやら恋愛は付き合って終わりではありませんを本当にやるみたいです(他人事)。というわけで、引き続き『恋は双子で割り切れない』をよろしくお願いいたします。それでは次巻でお会いしましょう! と締まったところですが、まだページに余裕がありますね……あの、ちなみになんですけど、プチトマトって本当に無くなったみたいですよ。テレビでやってました。嫌いな物に関する情報ってなかなかアップデートされないですよね。トマトが嫌いな神宮寺家の父と捻くれたあの娘は、きっと知らなかったことでしょう。え? 私ですか? もちろんトマトは嫌いです。
【すぺしゃる・さんくす】
担当編集者様、今巻も数多のお力添えありがとうございました。あと、トマトを克服できたら教えて下さい。あるみっく様、今回も素敵なイラストをありがとうございます。迫り来る那織の太腿、はだけた琉実の肩、最高です。そして編集部含めこの本の出版に携わった方、劇中で触れた数々の作品、お手に取って下さった読者の皆々様に厚く御礼申し上げます。