
全体の傾向をみたところ、やはり視聴覚により想起される感覚であるため、視界に映りやすい部位ほど感じやすい傾向が見て取れます。「頭・顔」は自分の視覚に直接映るわけではありませんが、視界そのものなので一番認識しやすいと思われます。例えば、相手の頭を撫でるときなどは、頭の上の方を撫でると相手の視界に映らないため、敢えて手の一部が視界に映るように、顔の正面に近い部分を撫でるテクニックなどがあります。「足」は私は最も感じやすい部位なので、他と比べて低いのはとても意外でしたが、日常的にフルトラをしているかどうかなどが条件として作用しているかもしれません。
尻尾や猫耳などの「物理現実で存在しない器官」については、仮にこれを「クロスモーダル現象」が引き起こしていると考えると、物理現実では絶対に感じることのない触覚なので、一見すると難易度が高そうに思えます。そう考えると、18%はかなり高い数字だと言えるのではないでしょうか(先天性のものにしては数字が大きすぎるので、これが全て「共感覚」とは考えづらいです)。4章の「アバター種族」では、種族別でみると、こうしたファンタジー要素のある人間型「亜人間」が実はソーシャルVRでは人口比で一番多いことを示しました。日常的に猫耳や尻尾のあるアバターで生活している人の脳にとっては、それはもはや物理現実の身体と区別するほどのものではない、ということなのかもしれません。