社会の新しいかたち

icon人類を霊長たらしめたコミュニケーション能力

これまで本章では、メタバースで重要な非言語コミュニケーションのうち、「距離感」と「スキンシップ」について、物理現実では起こり得なかったような近しい心理的距離感や心の触れ合いが起こっているようすを見てきました。このようにメタバースでは、魂と魂による本質的なコミュニケーションが加速されていきます。

また、特定の相手への特別な感情である「恋愛」についても、物理現実同様に数多くの人が恋に落ち、一方で物理現実の常識では考えられなかった新しい愛のかたちが生まれるさまを見てきました。性的なコミュニケーションである「セックス」についても、既に始まっている可能性の萌芽を見てきました。

これはまだほんの始まりに過ぎません。これらメタバースがもたらすコミュニケーションの革命は、これから私たちの社会にどのような影響をもたらしていくのでしょうか。

そもそも人類とは、社会とは、いったい何でしょうか。

他の動物と我々を隔て、我々人類を万物の霊長たらしめたのは、その豊かな「コミュニケーション」能力です。人類は、個体間で他の動物よりも多くの情報量のやり取りができたからこそ、集団の中で分業と専門化が可能になり、さまざまな分野のスペシャリストとなった個々の人間を細胞とした、「社会」という巨大な頭脳を生み出しました。この社会性こそが人間の本質であり、社会が持つ「集団的知性」こそが、人類の文明を駆動し、メタバースをはじめとするさまざまなイノベーションを生み出すエンジンです。