完成した3Dモデルは、VRなどでアバターとして使うための各種設定をした上でVRMファイルとして出力して、各種サービスで利用することができます。パソコンのペイントソフトで絵を描く要領で、アバターを制作することができるようになったのです。

そして、これがなにより大事なのですが、制作したアバターの著作権その他の権利は全て創作したクリエイターに帰属し、個人法人問わず販売や商用利用含めて自由に利用することができます。これは一見当然のことに思われるかもしれませんが、オンラインゲーム内のアバター制作機能などではほとんど例のないことです。これにより本格的なアバターによる経済圏が誕生し、6章で詳しく解説します。VRoid Studioで作られた「衣装」には、無料で公開されているものや、数百円程度の低価格で販売されているものも多く、自分の作ったモデルに他の人が作った衣装を着せるといった楽しみ方も広がりました。

デメリットとしては、あくまで「人体」をデザインするために作られたソフトなので、極端に人間型からかけ離れたアバターなどは制作するのが難しいです。

また、モデリング技術が要らないといっても、誰でも自由自在にアバターが作れるわけではありません。デフォルトで用意されているパーツを使えば素人でもいちおう普通にクオリティの高いアバターが作れますが、画一的なものになりがちです。本当の意味で魅力的で個性的なアバターを作るためには、当然ですがクリエイターとしての「絵心」や「センス」が重要になってきます。

現在私がメインで使っているアバターは、全てVroid Studioで制作して頂いたVRMモデルです。私自身は絵心もセンスもないため、何人かのVRoidモデラーさんにVRMの制作をお願いしています。テキストチャットやソーシャルVRで新しい衣装の構想をつたえて、アバターが完成したら、私は受け取ったVRMをドラッグアンドドロップで各サービスにアップロードするだけです。従来のモデルに関するさまざまな煩わしさが嘘のようです。

ソーシャルVRでは、クリスマスにはサンタさんコス、ハロウィンにはドラキュラと、季節によって衣装を変えてファッションを楽しんでいます。大型イベントをする際にはイベントTシャツをデザインしてもらって無料配布したりもしています。