
私くらいになると、VRゴーグルを一切脱がないまま缶やペットボトルを開けて飲み物を飲んだり、おにぎりなどちょっとした軽食を食べることは造作もありません。物理現実側の椅子の場所もわかりますし、壁にぶつかることもありません。ただし、5章で紹介する「VR飲み会」では酔っ払って飲み物をこぼす人が必ずいますし、ソーシャルVR内でみんなでプレイできる野球ゲームでは興奮してコントローラーを壁にぶつけて折らないよう注意喚起のポスターが貼られているほどなので、一応気をつけた方がよさそうです。私は念のため、普段は折りたたみストロー付きのボトルで飲み物を飲んでいます。
また「視力」については、VRゴーグルは至近距離でディスプレイを見ている状態なので、これまでの常識で考えると確かに視力が落ちそうに思えます。しかし、先述したとおりVRゴーグルは左右の目に異なる映像を表示して視差によって立体的に映像を見ているので、焦点距離が長くなり、物理現実で遠くのものを見ているときと同じ状態になっています。スマホやパソコンのディスプレイを近距離でじっと見ているのとは全く違います。毎日VRゴーグルを長時間被る生活を続けたことでむしろ視力が良くなったと言う人もいますし、実際に視力回復に効果があったとする研究もあります。
私自身も4年ほど使っていて、今のところ視力に悪影響を感じたことはありません。ただし、VRゴーグルは全く新しいデバイスで、何十年も継続して使った人がいるわけではありません。身体への影響は明らかになっていない点もあるので、過信は禁物かもしれません。