iconメタバース内でミュージックビデオを共創してみた

こうしたNeos VRの高いアバターの表現力と共創性を活用し、私はミュージックビデオの撮影をNeos VR内で行っています。

2021年8月に公開した新曲『ファントムセンス』では、VRを体験したことのない方にもメタバースの楽しさを届けるために、スマートフォンでも擬似的に仮想空間に入り込んだような感覚が楽しめるよう、360度映像のミュージックビデオを制作することを思いつきました。内容は、視聴者が歌う私といっしょに崖から飛び降りて「落下感」を感じる、というものにしました。もちろん私自身には撮影に必要な特殊技術はなにもありません。

さっそくNeos VRのクリエイターのみなさんに声をかけて、360度撮影技術を持つカメラマンや、さまざまなものが創り出せる衣装・演出スタッフの方などに集まってもらいました。私自身は主演兼監督で、その場でリアルタイムに小道具を作ってもらったり、落下時に風で髪がなびく機能をアバターに実装してもらったり、落下シーンの撮影のためにワールドの重力を変えたり、天気を変えたりして、仮想空間内に私の思い描く風景があっという間に出来上がりました。それができたら、あとは実際に私が歌っている映像をその場で撮影してもらうだけです。歌っている時の口の動きや表情も完璧に連動しており、3Dのキャラクターでは難しいとされる「歌う口元をアップにしたシーン」なども難なく撮ることができます。カメラワークも空中でドローンのように動かしたりと自由自在です。仮想空間の中にスクリーンを呼び出して、撮った映像の確認もすぐにその場で確認できます。はじめから私のイメージ通りになっているので編集の手間もほとんどありません。

このように、大規模な撮影スタジオで莫大な予算をかけないとできなかったことが、私のように何の専門知識がない素人でも、数名の個人クリエイターの助けを借りることで短時間で簡単にできてしまうのです。