メタバースは経済の革命第三に、経済的な側面から言えば、人々の多様な経済参加を促し、経済の舞台である空間自体を自由にデザインできるメタバースは「経済の革命」となります。
メタバースが引き起こす経済の革命には「分人経済」「超空間経済」という二つの側面があり、これまでの経済をミクロ・マクロ両面で大きく拡張します。ミクロな面に注目すれば、人間の心のさまざまな側面「分人」による多面的な経済活動「分人経済」が生まれます。マクロな面に焦点を当てれば、空間自体を自由自在にデザインすることで地球という物理的な枠組みから解き放たれた「超空間経済」が生まれます。
コロンブスがアメリカ大陸を発見すると、大航海時代が始まり世界の経済規模は爆発的に増大しました。メタバースは人類の経済圏が大きく広がる新たな「新大陸」なのです。
以上、「アイデンティティ」「コミュニケーション」「経済」の三つの観点からメタバースの革命性についてまとめました。これらについては、それぞれ4章から6章で具体的に論じます。どのポイントに着目するにせよ、今後メタバースが我々の社会に大きな影響を与えることは間違いないでしょう。私は、この三つが独立ではなく、相互に影響し合いながら徐々に今の社会構造を不可逆的に変質させていくと考えています。
こうした革命を今後牽引していくメタバースは、「ソーシャルVR」として、必要最低限のかたちながらも既に実現しています。次章でソーシャルVRの具体的なサービスや状況・課題について解説していきます。