「おんぶ政務官」のパフォーマンス下手には笑うけど、

災害時の「政治家の防災服」ほど白々しいものはない。



 舛添前都知事と並んでマヌケな政治家がいたな。「おんぶ政務官」として話題になった内閣府のたい俊介って政務官だよ。台風被害の視察で岩手県に行ったこの人が「長靴を履いてこなかった」っていうんで、同行者におぶってもらって水たまりを渡った映像が流れまくったわけなんだけどさ。当たり前だけど「みっともないヤツだ」「いったい被災地に何しに行ったんだ」と猛烈な批判にさらされちまったというね。こんな人が「復興大臣政務官」だというから、もうブラックジョークみたいな話だよ。で、その後自分のフェイスブックに、新調した長靴の写真を載せて、「遅ればせながら大事なものを調達できた」なんてコメントしたもんだから、火に油を注いだというね。

 そもそも「なぜそこまで靴を濡らしたくなかったんだろう?」って思うよな。別に革靴が濡れてベチャベチャになるくらい、大の大人がおぶってもらう醜態に比べりゃ大した問題じゃないだろ。結局、世間から「コイツはダメだ」と思われて、下手すりゃ政治生命を縮めることになっちまうかもしれないんでね。物事の優先順位がまったくわかっちゃいないってオチなんだよな。

 この点に関しちゃ、田中角栄やハマコーさん(故・浜田幸一氏)を見習ってほしいもんだよ。あの人たちは、ダーティなことも間違いないけど人心掌握術はすごかった。

 角栄さんは、わざわざ革靴に白っぽいズボンという格好で、田んぼの中まで入っていって選挙区の農民と握手したんだよな。もちろん、ズボンは泥でグチャグチャ、靴だって使い物にならなくなるよ。それでも車の中に用意しといた新しいズボンと靴に履き替えて次の田んぼに入っていってまた握手をして、さらに次の田んぼでまた同じことを繰り返したんだよな。

 いくらわざとらしくても、泥だらけで駆けつけてもらったら誰でも感激するよ。もちろん、マスコミにそれを報じてもらう目論見もあっただろうね。だからみんなこの話を知ってるし、角栄さんは選挙にも当然強かった。

 これと同じことをハマコーさんもやったんだ。田んぼの中で作業している人をわざわざ見つけて泥だらけになって駆け寄ったんだよな。

 要は、それくらい「役者」じゃないと人心はつかめないし、政治家として大成できるわけないってことだよ。

 まァ、身も蓋もないことを言ってしまえば、政治家の災害視察ってもの自体が「わざとらしい芝居」なんだけどね。災害が起きると、首相、大臣以下がみんな防災服を着込んでヘルメットをかぶるけど、別にこの人たちが何か直接作業をするわけじゃあるまいしさ。単なる「気を引き締めてます」ってポーズにすぎないわけだよ。

 言い方は悪いけど、災害視察ってのは「アピールの場」なんだよ。それなのに作業服まで着ておいて、長靴を履かないでおぶってもらって評判を下げるなんて、あまりに「芸事を知らない」よ。

 務台センセイがもっと役者だったら、あの「水たまり渡り」は、絶好のチャンスだったのにな。あえて松葉杖姿で現れて、泥だらけの水流に飛び込んで流されそうになっても、「僕は死にましぇ~ん、ニッポンのことが大好きだから!」って叫ぶくらいやってみろっての。


 この「おんぶ政務官」よりもっとバカバカしいのが、汚職まみれの富山市議会だよ。政務活動費の不正で、辞職した市議は10人を超えたっていうんだけどさ。

 その具体的な手口というのが、舛添以上にみみっちいというか、幼稚というか、とにかく恥ずかしいものばかりでさ。領収書の金額に一ケタ数字を加えたり、白紙でもらった領収書に金額を記入したり、市政報告書のお茶菓子代を水増し請求したりさ。浅ましさ丸出しの小銭稼ぎというね。で、この辞職者のせいで1億円以上かけて補選をやったし、さらに17年春にも改選ってことで市議選をやるらしいんでさ。結局どのカネも税金なわけで、割を食うのはいつも市民という悲しいオチなんだよ。

「号泣県議」の野々村竜太郎センセイ(元・兵庫県議)のときもそう思ったけど、そもそもこんな問題は、地方議員が多すぎるから起こるんだよ。大して何もやりゃしないのに、いい給料をもらってのうのうとしてるオッサンたちばかりなんでね。地方議員は今の10分の1の数にしたって、何の問題も起きない。何よりのコスト削減になるんで、どんどん辞めてもらって、定数も減らしたほうがいいに決まってるよ。いっそ、「不正で辞職者が出たら、各自治体はその分だけ議員の定数を減らす」って条例を作ればいいんだよ。そしたら汚職者も減るし、議員間での監視も働くだろってさ。

 それか、まったく逆の考え方もある。地方議員は「無給のボランティアでもやる」っていう有志を募ればいい。で、仕事がある人間でも出られるように、議会は夜8時スタートとかにしてさ。海外では、そうしてるところも多いらしいぜ。

 給料を取る議員なら数を減らしたほうがいいけど、そういう「ボランティア議員制」にするなら、議員の数を増やして、ひとりひとりの負担を減らしたっていいんだしさ。


 こういう話をしていると、オイラは「共産党は何やってるんだ」と思っちゃう。

 こないだ、『TVタックル』(テレビ朝日系)でだったかな、共産党の小池晃さんに言ったんだよ。「あんたたち、共産党っていう名前も古いけど、やり方も古い。外から文句を言ってるだけじゃ変わらないよ」ってね。

 で、こんなプランを出したんだよ。共産党は全国の議会に候補を出して、ほとんど「野党」なわけだけど、それならどこか1地域に全力を集中して、「共産圏」ならぬ「共産県」を作ったほうがいいんじゃないかって。過疎化が進んでる鳥取県とか島根県とかにね。

 共産党の首長がいて、議員も大勢を共産党が占めて、そこで共産党が言うような福祉や医療が充実した政策をガンガンやればいいんだよ。共産県では待機児童ゼロ、老人ホーム難民ゼロみたいになったら、「共産県に住みたい」ってヤツがドンドン出てきて、過疎化がストップするかもしれないぞってね。

 共産党が「何でも反論ばっかししやがって」「机上の空論ばかり言ってるんじゃねェ」って批判に答えるには、キチンと自分たちの理想を実現するモデル地域を作んなきゃ説得力がないぞってさ。

 いま、世の中は「野党合流」って流れで、共産党も統一候補に相乗りしてたりするけど、そんなもんじゃ何も変わらないって気がするけどね。