「ネットで調べれば何でもわかる」と考えるヤツは、
「そこに書かれていないもっと深い世界」に思いが至らない。
さっきは「ネットがバカの拡声器である」と話した。過激すぎるレッテル貼りと思われるかもしれないけど、オイラは実際もっと深刻じゃねェかと思ってる。みんな、どれほどスマホとネットに依存しているか、まったく自覚していないからだ。
最近、ハロウィンというニッポン人に馴染みのない文化で若いヤツラがバカ騒ぎしている。これも「スマホとネットありき」のブームだろう。仮装をして、その日限りでもいいから「スター」になって注目を集めたいって考えるのは、その姿をSNSでいろんな人に拡散できるからだよ。誰にも気がついてもらえないんなら、わざわざそんな手間のかかることはやらないだろう。キラキラネームを子供に付ける親も、ハロウィンで目立とうとするヤツも、みんな根っこは同じだよ。お手軽にできる「他人とは違うこと」をやって目立とうとするんだけど、それは本当の「個性」とはまったく違う、うすっぺらなものだよ。
そんなことを言ってるオイラも、実はスマホを使わないワケじゃない。カメラ代わりに写真を撮ったり、思いついたネタやアイディアをメモしたりすることもある。だけど、アレに一日中かじりついてるってのは正気じゃない。本当に大事にしなきゃいけない自分の時間を奪われてるってことに気がつかなきゃいけない。
「女子高生が1日7時間スマホをやってる」なんて調査もあった。その代わり、本や雑誌を読まなくなったし、テレビも見なくなったと言われてる。
コミュニケーションやエンターテインメントのツールとしてスマホが役に立ってるのは認めるけど、かといって「ネットで調べればいいから知識はいらない。要はネットを使いこなす頭脳だ」みたいな風潮は絶対おかしいね。
映画を作ったり、芸術作品を作ったりするときには、かなり専門的で深い知識と理解が求められることがある。だからオイラも調べ物をすることがある。だけど、そんな時にネットで調べても、本当に知りたいと思う情報はほとんど出てこない。適当に聞きかじった噂や、間違った情報は論外。正しい情報だとしても、ネットで見つかるのはどこかの雑誌や新聞の引用、いわゆる又聞きばかりで、その「奥」まで到達しない。本当の意味で「調べる」ということは、専門書を読んだり、その道の権威に話を聞いたりして、「ネットに出ていないくらい深い内容を掘り下げること」なんだよ。
「ネットがあれば何でもできる」と思ってる世代は、「世の中にはネットに書かれていないもっと深い世界がある」ということに思いが至らない。それが弱点なんだよ。そのことに気づいていればいいんだけど、そうじゃない気がするね。
「スマホの通信料」ってのは、現代社会における「年貢」みたいなものじゃないか。
最終的に儲けてるのは、通信会社とアプリを作ってるヤツラだけ。賢くて、情報を持ってる人間だけが、1人月5000円~1万円という巨額の「年貢」を手に入れてる。
IT起業家は、いわば現代の戦国大名だよな。「流行のスマホを手に入れたぜ」「最新のアプリをダウンロードしたよ」なんて喜んでるヤツラは、そういう「儲かる仕組み」を作ってるヤツラに、いいようにカネを巻き上げられてるってことに気がついてないんだよ。
どうも最近は、こういう「作られたブーム」に無自覚に踊らされてるヤツが多い。
ハロウィンもそうだし、サッカー日本代表の試合の後のバカ騒ぎもそうだ。スマホのアプリでレアキャラを捕まえるために公園がごった返したり、大ヒットしたアニメ映画で描かれたスポットを訪れる「聖地巡礼」が流行ってるなんて話も耳にする。
こういう話を聞くと、最近の若い人たちは、オイラの若い頃と比べて「素直すぎる」って気がしちゃう。どんなブームも、「儲けたい大人」の意図が少なからずあるもんだけど、そこを気にしたり、反発する人間が少ない。最新のスマホアプリだって、町おこしだって、素直に全部受け入れて、旗振り役になってくれる。
これだけ若い世代が「思いのまま」だと、広告代理店やら「ブームの火付け役」はやりやすい。ハロウィンのバカ騒ぎだって、きっと仕掛けてるヤツラがいるんだろう。もしかしたら、18歳選挙権ってのも権力にとってものすごく利用しやすい好都合なものかもしれない。深く考えず、雰囲気だけでブームに踊らされるってのは、よくよく考えりゃ怖いってことに気がついたほうがいい。