テレビは「真実を伝えるメディア」というより、

「真実をオブラートに包むメディア」だ。



 ニッポン社会が自主規制だらけってことは、テレビや新聞みたいなメディアを見てればよくわかる。どの新聞も、どのテレビ局のニュースも、申し合わせたように横並びの同じような内容ばかりじゃないかってさ。うるさいジャーナリストなら「記者クラブのせいだ!」なんて言うんだろうけど、オイラにゃ詳しいことはよくわからない。だけど、ガンガン政治にモノを言うって時代じゃなくなったのは肌で感じるね。

 それもあってか、この2~3年は、特にテレビの世界で「政治の介入」ってのが大きな話題になってたね。『報道ステーション』の生放送中に、元経産官僚の古賀茂明がいきなり「自分の降板は官邸の圧力によるものだ」みたいなことを言い始めたこともあったし、その後、司会の古舘伊知郎が降りた時も「圧力説」が噂されたりした。NHKの『クローズアップ現代』の内容がヤラセだとか過剰演出だとか言われて、それで自民党の情報通信戦略調査会ってのが局の幹部を呼び出して、それも「圧力だ」って批判されてた。

 まァ、オイラに言わせりゃ、「何を言ってやがるんだか」って感じだよ。テレビなんて、昔から「事実を曲げてばかり」なんだから。オイラが何か危ないことを言おうとすると、いつもすぐにカットされちまう。こないだ『ニュースキャスター』で、オイラがVTRを見ながら、「あ、作曲家のキダ・タローさんがいる!」って言っただけで話題を変えられちゃった。きっとオイラが、その後キダさんの髪型の「真実」を言ってしまうんじゃないかと思ったんだろうな(笑)

 その一件はともかく「真実を報じるのがテレビ」なんて認識は間違いで、「真実をオブラートに包んでしまうのがテレビ」ってのが本当のところなんだよな。


 ニュースだけじゃなく、そういう空気はバラエティにも飛び火しててさ。ちょっと前には、NHKのバラエティ番組で、お笑いコンビの「爆笑問題」が事前にネタをボツにされたって話題もあったよな。内容が政治がらみだったせいで、NGが出たらしい。NHKの籾井勝人会長(当時)はその後の会見で、「政治家の実名を挙げてネタにするのは品がない」なんてことを言ったらしいけどね。

 それにしても、NHKは「このネタは使うな」なんて言える立場にあるのかねェ。国民のカネをもらってやってるんだから、よっぽど公序良俗に反するもの以外は、判断は視聴者に委ねるってのがスジだと思うけどさ。

 そもそもNHKは、テレビを置いているだけで「NHKは見ない」って人たちからも受信料を取っているわけでさ。「見ない権利」ってのもくれなきゃおかしいじゃないの。

 自分たちは勝手に他人の家の茶の間に上がってカネを取ろうとしてるのに、一方じゃ芸人に「下品なネタは止めろ」って言うのも笑える話だよ。