あとがき
おはようございます、渡 航です。
いつでもどこでも挨拶はおはようございます……。なぜいわゆる〝業界〟の挨拶は常におはようございますなのか。それは業界の誰しもが寝ていないか、あるいは寝起きだからなのではないでしょうか。もはや寝てない自慢をする必要がないくらい、だいたいみんな寝てない。なので、お仕事で会う人たちに対して「頼む! ちゃんと寝ていてくれ!」という祈り、あるいは願望、期待を込めた挨拶が「おはようございます」なのだと思います。もしくは、夜や休みという概念を捨て、常に朝イチの気分で働くために、お互いを鼓舞する挨拶なのかもしれません。いや、それは頭おかしいな。
私自身、妙にブラックなエンターテイメント業界に身を置いて、七年ほど経ち、おはようからおはようまで仕事をすることにこれといった疑問を抱くこともなかったわけですが、よくよく考えてみれば結構頭おかしいことが多々ございます。
なぜ〆切があるのかとか、なぜ〆切に間に合わせる必要があるのかとか、なぜ〆切を破っても間に合うという事態が起こりえるのかとか……、この業界はおかしなことばかりです。
そのおかしい業界の一端、一幕を書いてみたい……、告発して切々と訴えたい……、この惨状を知ってもらって、できることなら助けてほしい……。そんな想いがこの『ガーリッシュ ナンバー』を書き始めたきっかけでしたが、実際に書いてみると、この業界の明るく楽しく綺麗で可愛い素敵な部分ばかりを書いていました。やっぱり人間、噓は書けないものです。
そんな感じで、虚実フィクションノンフィクション、いろいろ折々取り混ぜて『ガーリッシュ ナンバー』はいつも可愛く頑張る女の子たちや辛くても逃げ出すことのできない哀しい大人たちを応援していく、ガールズお仕事青春物語になっていけばいいなと思います。
以下謝辞。
QP:flapper様。キャラクター原案、表紙イラスト等々いつもお世話になっております。何書いても許されるくらい可愛いデザインでお願いしますとかいうちょっと頭のおかしい発注にお応えいただいて本当に感謝しております。飲みの席での雑談から始まったこの企画が成立しているのはお二方のおかげでございます。ありがとうございます。まだまだお付き合いください。よろしくお願い致します。
やむ茶様。G’sマガジンでの連載時から大変ご迷惑をお掛けしております。ともすると、地味になりがちなこのお話をとても可愛い挿絵で盛り上げていただいております。毎度毎度一枚絵にしづらい話ばかりで申し訳ありません。連載が成立しているのもひとえにやむ茶様のイラストがあってこそでございます。ありがとうございます。何卒引き続きよろしくお願い致します。
担当編集高島様・中田様。いつもご迷惑をお掛けしておりまして申し訳ございません。「これは余裕ですわ! ガハハ!」と言った翌週には悪びれもせず「これ無理ですわ! ガハハ!」などと言い出すラノベ作家にお付き合いいただくのは大変なストレスかと存じますが、何卒よろしくお願い致します。なぁに、次は余裕ですわ! ガハハ!
読者の皆様。いつも応援ありがとうございます。この業界について知っていることや知らないこと、それとなく皆様の興味がある部分にそっと触れて、楽しくて面白い一幕をお見せできればと思っております。G’sマガジンでの連載やコミック版、そして、これから始まるTVアニメとまるっと合わせて、この『ガーリッシュ ナンバー』というタイトルを皆様と楽しめれば幸いです。
それでは次は『ガーリッシュ ナンバー』2巻でお会いしましょう!
渡 航