【第2章】おばさんはロリじゃなかったはずなのに
「なにゆえっ!? 何故に、ワシと美奈の中身が入れ替わってしもうとるんじゃああっ!?」
ローラさんの口調で、美奈の金切り声がほとばしる。その違和感たるや、ローラさんの店で扱うミイラの等身大人形から赤ん坊の声が聞こえてくるより、さらに激しいものだった。
「あ、あの……ホントにローラさん? 美奈が真似してるわけじゃなくて?」
「あやつが、そんなに手の込んだイタズラをするタマに見えるかっ!?」
──ごもっとも。
「しかし、一体全体どういうことじゃ、これは? ワシは夜中まで、倉庫整理をしておったはずなのに。むぅぅぅ──ん?」
ローラさんは美奈の姿──しかもすっぽんぽんの姿のままで、ベッドの上にあぐらをかき、腕組みをしてうなり声を上げた。
その姿もまた、俺の中の常識を激しく揺さぶられる、妙に居心地の悪いものである。
(てゆーか……あの、ローラさん、その格好であぐらをかかれるとですね……その、アソコがバッチリ丸見えになって、目のやり場に困っちゃうんですけど……)
昨夜、あんなに間近で凝視し、舌で舐め、俺のイチモツを突っ込んだ場所だというのは分かってはいるが、状況がこれだけ違うと『見たら美奈に失礼っ!』という意識が働くようだ。我ながら、不思議なことである──などと感心していると。
「何じゃ? ……イカ臭いの」
(ぎくぅッ!?)
「それに、何やら妙に身体が火照っておるの。風邪でも引いておるのか……おっ♪」
(ぎくぎくぅッ!)
俺が瞬時に顔を引きつらせる前で、ローラさんは美奈の股間に手を伸ばし、指で何かを掬い、鼻先に近づけた。
「…………ヤリおったの♪」
「申し訳ございませんんんんんん!!」
──即、土下座である。
「こっ、この度は娘さんをき、傷物にしてしまいました! ででででも、決してものの弾みとか一時の気の迷いとか、そういうことではなくて、ちゃんと真面目にですね──!」
「あー、良い良い」と、しかしローラさんは俺の謝罪を払いのけるように手を振って、ニカッと笑った。
「そのようなことでお主に腹を立てるくらいなら、最初から同居などしておらぬわ。むしろ、ようやっとお主らがその気になったかと思うと、感慨もひとしおじゃわい♪」
「は、はぁ……」
「……納得しておらぬのか? ワシがどれだけ、お主の劣情を呼び覚まそうと、これまでいろいろ腐心してきたと思っておる?」
「え……?」
そして、何やら妙なことを言い出した。
「風呂上がりに半裸でリビングをウロウロしたり、抱きつくフリをしてわざとお主に乳を押し当ててみたり、お主と美奈にオナニーの話題を振ってみたり……いろいろやってきたであろう?」
「…………あれ、全部そういう魂胆だったの!?」
『ふぃ〜っ……風呂上がりのビールは最高じゃのう♪』
『ブハッ!?』
『マ、ママ!? せめてブラジャーくらい着けてよ!』
『いや……ブラジャーだけじゃなく、ちゃんとパジャマ着てください……』
『そうは言うが、風呂上がりにいきなり乳当ては暑苦しいじゃろうが』
『そういう問題じゃないのっ! 経真くんが困ってるでしょ!?』
『何を困ることがあろうか……年頃の男にとっては、女子の裸は何でもご馳走よ。そうじゃろ?』
『ノ、ノーコメントにさせてください……てか、顔を背けた俺の視界に、わざわざ入ってこようとしないで……』
『経真、邪魔するぞ』
『ロ、ローラさん……あのー、俺の部屋に入ってくる時は、せめてノックくらい……』
『良いではないか♪ おー、勉強に精が出るようじゃの』
『まあ、期末試験が近いし、いつも美奈に教わってばかりなのも──』
『んー♪(だきっ)』
『……あ、あの……今度は俺の後ろから抱きついて、何をなさってるので……?』
『充電じゃ☆』
『じゅ、じゅーでんて……』
『未亡人は、男のエキスが足りぬでのう』
『どんな表現だよ、それ……てゆーか、あの、背中に何かプニプニしたモノが当たってるんですけど……』
『当てておるのじゃ。健康な男児なら、そのくらい分からぬか♪』
『あああ当てられても、すげえ困る……』
『うん? どこが困るのかの?(ゴソゴソ)』
『イヤッ、股間をまさぐるのはやめてっ!』
『時に、経真と美奈よ。これは、保護者として是非に把握しておかねばならぬ、真面目な質問なのじゃが……お主ら、オナニーのオカズは何を使っておるのじゃ?』
『ブゥゥゥゥゥーッ!?』
『ちょ、ちょっとママーッ!! エッチ! ハレンチ! 常識知らずーっ!!』
『なーにをこの程度でパニクっておるんじゃ、ウブなおぼこじゃあるまいに』
『ウ、ウブなおぼこですっ!』
『アンタ、実の娘つかまえて、何言ってんだ!?』
『そうカッカするでない♪ お主らもお互いに気になるじゃろ、そーゆーこと』
『あ……あのねママ……』
『まあ、経真のおなごの好みは、ベッドの下に隠してあるエロ本でチェックしてあるからヨシとして──』
『いつの間にっ!? 健康な男子の極秘エリアに、土足で入ってくんな!』
『で、美奈はどうなのじゃ? 見たところ、大人のオモチャは買うておらぬようじゃが』
『聞きたくないし、言いたくなーい!』
『ジョークグッズ扱いで、ホラーもののバイブとかもあるにはあるから、お主らが望むなら仕入れてやっても良いのじゃが……』
『ローラさん勘弁して……アンタの娘さんのヒットポイントは、もうゼロだよ!』
『あー、やかましいのう。じゃあ、誰を思い浮かべてオナニーしてるかだけ、こっそり教えてくれんか。この場だけの秘密にするから──』
『男の俺がいる時点でアウトでしょ、普通!』
『………………だもん……』
『お?』『えっ?』
『私は……一筋だもん……(チラッ)』
(……ひょっとして美奈って、俺のことをチラ見した? 今のタイミングで? ……まさか、ねえ……)
『ほほう! 美奈はスジをこするタイプのオナニーか』
『いやーっ!?』『こらーっ! 美奈はそんなこと一言も言ってないだろ!』
『分かった分かった、お主らそう怒るな。詫びに、ワシのオナニーの仕方を教えてやるから──』
『『やめてーっ!!』』
──頭の中を去来する、ろくでもない数多の記憶。
「いやー、苦労したわい! あまりにもお主がノッてこぬから、一時期はてっきり種なしなのではないかと疑ったことも──」
うわ、この人いま、ナチュラルにヒドイこと言ったよ。
「てゆーかさ……どうしてそこまでして、俺の劣情とやらを?」
俺はあきれて頭が痛くなってくるのを感じつつ、一番率直な疑問をぶつけてみる。
すると、ローラさんは美奈の顔に、急にキリリと引き締まった表情を浮かべ、
「無論、愛娘の幸福のためじゃ」
「……美奈の?」
「美奈にはこの国で、平穏で幸せな人生を掴んでもらいたくての……経真よ、お主になら、娘を任せられると思ったんじゃ。お主らの間に生まれる初孫の顔を、早く見たいのう」
「ローラさん……」
唐突に明かされた、ローラさんの胸の内に、俺もついついしんみりとしてしまった。
「いやはやー……そのためにワシも、恥を忍んで、身を切る思いで、あーんなコトやこーんなコトを、乙女のように赤面しながら頑張ったもんじゃ……」
「……それはウソでしょ。ローラさんの下ネタって、常に全力でノリノリだったような気がするんだけど……」
「気のせいじゃ。経真は男のクセに、妙にチマチマと細かいのが、玉に瑕よのう」
「そうかなあ」
まあ、ローラさんが美奈思いだということは、知ってる。そうじゃなきゃ、日本という『異国の地』に、わざわざ移住しようなんて考えるとは思えない。
「……そういうワケじゃから……これからワシがすることも、そういう努力の一環ということでじゃな……」
「…………ん?」
不意に、部屋の空気が少し粘度を増したような錯覚。
気がつくと、あぐらをかいていたローラさんが、ベッドの脇に立っている俺の腕に手を伸ばしていた。
「ちょっとこっちに戻って参れ!(グイッ)」
「うわっ!?」
いきなり腕を引っ張られ、俺はあっさりベッドの上にひっくり返ってしまった。
「イテテ。どうしたんだよ、急に……えっ?」
そして、半身を起こしたところで、見てしまった。
「下穿きを脱がすぞ……おお〜っ! すっかりご立派様じゃ♪」
──美奈の姿をしたローラさんが、ベッドを出る時に一度穿いた俺のトランクスを、ニヤニヤしながら脱がせるところを。
「ちょっと! 何してんの!?」
「見て分からぬか?」
「分かんないよ! ……いや、何となく分かるけど……どうしてローラさんが!?」
「つくづく細かい男よのう。見た目は美奈なのじゃから、不平を申すな」
妙な理屈を口にしつつ、その手で俺の股間をさすり始めるローラさん。
「ちょっ、ホント、ダメだって!」
「無理に我慢せずとも良い」
「いや、我慢とかそういう話じゃなくてね……はうっ」
指先でくすぐるようなごく弱い愛撫に──股間は俺の意思と無関係に、ゆっくりと隆起を始めてしまった。
「まずいって、ローラさん! こーゆーのはマズイって!」
「何を怖じ気づいておるのじゃ、この程度で……ワシも、何十年ぶりかにザーメンの匂いを嗅いだら、ちとそっちのスイッチが入ってしまったようでの♪」
「入れちゃダメだって、おい!」
「ククク……入れるのはお主じゃないかえ?」
「えーっ!?」
言い合っている間も、ローラさんの指遣いは止まらない。勃起を始めた俺の男根に、細い指を巻きつけるようにして絡め、シュッシュッとリズミカルにしごき始める。
「さすがに美奈は、まだこういう手管を知らんじゃろ?」
(ま、まさかこれって……『手コキ』ってヤツ……?)
いくら普段から下ネタが好きだと言っても、そもそも美奈のお母さんである。義理とは言え、伯母さんである。親戚である。
そのローラさんが──俺のチ×コに何してんだ!?
(あれっ、でも、今の姿格好は美奈だよな。それなら問題ないってことになるのかな……イヤイヤイヤイヤ!)
「ま、待ってローラさん! まず、落ち着こう、落ち着いて話し合おう」
俺がどうにかこの場をやり過ごそうとしても、ローラさんは許してくれない。
「この状況が、落ち着いていられると思うてか? ……それに、お主のコレも、きっちり硬くしこっておるではないか……フフフ」
「コイツは、そーゆー無節操な器官なのっ! アンタ、分かってて言ってんでしょ?」
「『えー? 美奈、何のことだか分かんな〜い』」
「そ、そこで美奈のモノマネは卑怯でしょうよ!」
「そう怒るな♪ 無論、男のイチモツがとんだ『きかん坊』だというのは、ワシも分かっておるよ……まあ、任せておれ。ワシがこの『じゃじゃ馬』を飼い慣らしてやろう……」
「…………ああっ!?」
──制止する間もなかった。
「チュッ……おお、活きがエエのう♪ 先っぽにキスしただけで、ビクンと跳ねおった」
(本気か、この人……!?)
ローラさんは本気で、俺にフェラチオするつもりのようだ。
「そんなに嫌な顔をするでない。別に、大人のオバサンがフェラチオしようとしておるわけではない。見てくれは美奈じゃぞ? 何の不満があるというのじゃ」
「そーゆー問題じゃなくて──」
「ならば、そう細かいことを申すな。お主は美奈に操立てしたいのじゃろうが、逆にお主が教えてやらねば、どうにもならぬぞ? それとも、あやつが『やり方』を知っておると思うか?」
「い、いや……あんまり、そういうことも考えづらいけど……」
「じゃろ? じゃから、ワシがお主に試しにやってみせるから、それを今度、美奈に教えてやればよい」
「まあ、そういうなら……って、イヤ、それで納得したらまずくない!? 俺、ローラさんの甥っ子だよ!?」
「あー言えばこー言うのう」と、ローラさんはチ×コ越しに俺の顔を見つめ、あきれたような口調で言い返してきた。
「いとこ同士でまぐわっておいて、今さら何を申すか! むしろ、血の繋がっておらぬワシとのセックスの方が、健全というもんじゃ!」
「そんな強引な──はうっ!?」
「チュ、チュププッ……フフ、案ずるな。悪いようにはせぬ♪」
これ以上は問答無用とばかりに、ローラさんは肉茎にしゃぶりつく。
「チュプッ、チュルルッピチ……むふふ……蒸れたオスの臭いがしおるわ……」
「ううっ……そ、そーゆー言い方は……」
今になって、昨夜寝る前にシャワーを浴びておかなかったことを後悔する。でも、まさかこんなことになるとは思ってなかったし。
「ピチ、ピチュ……んー? この辺を舐められると、感じるのではないかの?」
「んううぅっ……!」
ローラさんの舌が、亀頭のエラの部分をなぞるように舐める。途端に、背中にゾクゾクと不思議な快感が走った。
手でこするのとも、オマ×コに締めつけられるのとも異なる、摩擦や圧迫を伴わない不思議な感触。それでいて、弾力のある舌先に突っつかれると、ピクリ、ピクリと身体がひとりでに反応する。
「おお……良い表情をするではないか。経真は可愛いのう……♪」
「うぐぐ……」
美奈の顔で、美奈の声で──だけどローラさんの口振りでからかわれる。
それは、現実離れした光景だった。
初めて異変に気づいた瞬間は、美奈がローラさんの真似をしている可能性もちょっとだけ疑ったが──今や、そんな疑いは欠片も残っていない。
(だって……表情が全然違う!)
あきれた時に眉をひそめる様子や、口角を吊り上げて挑発的に笑う顔、そして俺の反応をうかがう瞳に宿す、艶のある眼光。
(……どれひとつ取っても、美奈はそんな顔、一度だってしたことない!)
普段のローラさんも、時代がかったしゃべり方に反し、美貌に相応しい色気を醸し出してはいるが──こうやって美奈の姿で同じ色香を撒き散らされると、こんなに破壊力抜群だとは思わなかった。
「フフ……何を呆気に取られた顔をしておる? ただでさえ幼く見える美奈の身体で、ワシのようなオバサンがこういうことをすると、なかなかクルものがあるのではないか?」
「えっ……何で、俺が考えてたことが分かるの!?」
「年の功じゃ♪ ……それに、助平なゲームとかでもあるそうではないか。ええと、何と言ったかの……そうそう、ロリババア!」
「……娘をロリ呼ばわりするのも、自分をババア呼ばわりするのもいけないと思う……てか、どこで覚えてきたんだよ、そんな専門用語……」
「決まっておろう、お主の秘蔵コレクションの中に──」
「ぎゃあああ!? しまった、あのエロゲーか! ……ってか、プライバシー! 家族と言えどもプライバシーってヤツが!」
シレッと投げつけられるローラさんの爆弾発言に、俺は悲鳴を上げることしかできなかった。もう、俺が隠してることは全部筒抜けになってると、覚悟を決めておいた方がいいかもしれない──。
「ホッホッホッ、女体に興味のない男児がどこにおるか。別にワシは気にしておらぬぞ」
「俺! 俺が気にするのっ! お願いだから、甥っ子の秘密はそっとしておいてっ!」
「じゃから、お主と美奈の秘め事はそっとしておいてやろうと、気を利かせたつもりだったんじゃがのう……どうして、こんなことになったのかのう……?」
「……あの、ローラさん、俺のチ×コに尋ねられても、たぶん答えは出ないと思う……」
「うむ、そりゃそうじゃ。お主に出せるのは、もっと別のモノじゃの……はむっ」
「ううっ……」
今度は、俺の先端を口の中に頬張るローラさん。この人──まさか本気で、俺に射精させようとしてるのか?
「ジュプッ、ジュッ、ジュプッ、ジュルルッ、ジュッ、ジュジュゥッ──」
リズミカルに空気の漏れる音が響くたびに、俺の陰茎が唇でしごかれ、快感が間断なく溜まっていく。
「ジュッ……ん〜、れろ、るろぉ、るろれろれろ……」
ふと、ローラさんが口に咥えた状態のまま、舌の腹で俺の裏スジを擦り上げた。
「うおっく……し、刺激が強いっ……お、おおっ……」
自然と、俺の腰が浮く。下半身の神経そのものを擦られたような刺激に、尻や太ももがひとりでにビクビクと震え出す。
舌で舐められてる段階でも感じたが、『口でされる』のが、オナニーやセックスとここまで別物だとは思ってもみなかった。
「ふふふふ……可愛いのう……久々に、ワシもみなぎってきたわい……」
一度口を離し、どんどん硬度を増していく肉茎を手で擦りながら、ローラさんは低い声で笑う。
普段の、ちょっとおどけたような振る舞いの彼女からは考えられないほど、その微笑みは獰猛で、そして蠱惑的だった。
「ローラさんって……そんな顔するんだ……」
「意外とワシもオンナじゃろう? ……見てくれが美奈なのは、良いことか悪いことか分からぬが……それより、お主もいつの間にかオトコになったのう……」
「いや、そんな……やっぱりマズイって、ローラさん……こんなことされたら──」
「本気にでもなると申すか?」
「ええっ!?」
「フフ、言葉は選べよ……意地の悪い大人に揚げ足取られぬようにな……じゅぷっ!」
「はうっ……」
再び亀頭を咥え、フェラチオを再開するローラさん。
「じゅっ、ぢゅぢゅうううっ……ぢゅぶっ、ちゅぷっ、ちゅちゅっ、ぢゅるるるぅぅっ!!」
今度は意識して唾液を溜めているのか、さっきより音が派手に、そして卑猥になってきた気がする。
普段の、俺たちを困らせる下ネタの連発などとは、ワケが違う──ローラさんはその気になると、ここまでいやらしくなるのか。
頭はいつまで経っても理解が追いつかず、なかなか現実を受け容れられない。ただ、彼女の口淫で間断なく責められている男根だけが、グングンと勃起の勢いを増し、精を放つためのエネルギーを蓄えていく。
「う……ぐっ……ヤ、ヤバ……っ」
「……んー? そろそろ出そうかの?」
「な、なあ、ローラさん……マジで? マジでこのまま──」
「お主は何も言わずとも良い」と、ローラさんが俺のうめき声を制する。
「ワシが勝手にやっておることじゃ。お主が気に病むことは何もないぞ。『美奈がローラさんの真似をしていた』という理解で良い」
「…………」
そこまでしてでも、続けるというのか。さすがにこれ以上、繰り返し拒絶を試みることはできなかった。
そもそもローラさん本人も、充分に魅力的な女性なのだ。美奈や恬子がいるから、普通に『義理の伯母さん』としてしか見てこなかっただけで。そんなローラさんに、こんな形で迫られては、はね除け続けるのも難しい。
──などと、俺が迷いを見せている隙を狙うかのように、ローラさんは身を乗り出し、手で根元をしっかり持って、さらに喉の奥まで男根を深く飲み込んだ。
「やっ……! だ、だからヤバイってば……ロ、ローラさん……っ!」
「ぢゅぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅぶぶっ、ぢゅっ、ぢゅるっ……」
『ヤバイからやっておるのじゃ』という心の声が聞こえてくるような、一心不乱のピストン運動。
金髪の頭が上下に往復するたび、美奈の甘い体臭が振りまかれて、俺の鼻腔をくすぐる。その匂いが昨夜嗅いだものと違って感じるのは、気のせいだと分かってる。分かってるんだけど──。
(どうして、こんなに違うんだ!? 昨夜の美奈との初エッチは、ふたりで一緒に繋がる気持ちよさみたいなのがあったけど、今は何ていうか、ローラさんに引きずり込まれるような感じの……!)
そして、厄介なことに──こちらも気持ちいい。
「ぢゅっ、ぢゅるるるるるっ……ぢゅぢゅうううううううっ!!」
「くはっ!? ど、どこ舐めてんの、それっ!? 腰が、腰が勝手に動く……ッ!」
自分でも今まで気づかなかったような場所に、性感帯があるようだ。そこをローラさんが、唇で、舌で、時には前歯で、巧みに刺激を加えてくる。
いつしか腰は勝手に浮き上がり、まるでローラさんの口腔を責め立てるように、ひとりでにツンツンと突き上げている。
「んふふ……っ♪」
ローラさんは嬉しそうに目を細め、一瞬だけ口を離して、
「それだけ悶えさせて、いつまでも生殺しでは可哀想じゃ……ワシも顎が疲れたし、そろそろ、経真のお情けを頂くことにするかの……カリッ」
宣言の直後、カリ首のくびれに軽く歯を立てた。
「がっ!? …………あああっ!?」
途端に、爆発的な快感が俺を襲った。まるで、電流が体内を駆け抜けるような、目も眩むような感覚に、俺は思わずまぶたをきつく閉じる。
こんな状態で、何かを堪えるなどという作業は無理だった。腹の奥から、歯を立てられた部分に精液が殺到するような、そんな錯覚をおぼえた頃には既に手遅れ。
「で、出ちまうっ……く……くああああああっ!!」
俺の腰がひときわ大きく跳ねた直後──真っ赤に充血した男根の先端から、ローラさんの顔にぶつけるような勢いで、濃厚な白濁液が噴き上がった。
「あああっ! ……何という勢いじゃ! まるで、噴水のようではないか……あああっ!」
精液をまともに顔に浴びたローラさんは、あえぐような調子で何度も声を上げた。
「ああ……何と生臭い……そうじゃ、これがザーメンの匂いじゃった……久しく、忘れておったぞ……息が、息が詰まりそうじゃ……あああ……」
ローラさんの熱っぽい声を聞きながら、俺は全ての精を絞り出し──ようやく、腰をベッドの上に落とした。
「はあ、はあ…………まずい……俺、ローラさんにイカされちまった……」
「いちいち細かい男よのう」と、茫然自失の俺とは対照的に、ローラさんの声には張りと艶があった。
「さっきも言ったが、これと同じコトを、今度美奈とやれば良いのじゃ。きっと、『一粒で二度美味しい』ぞえ♪」
「でもこれ……禁断の果実だった気がするんだけど──ん?」
そこまで返して、俺はふと、基本的な疑問にたどり着く。
「いや……そんなことより、もっと重大な問題があると思うんだけどさ……」
「そうじゃ……確かに、由々しき問題じゃ……」
「……ん?」