『導力:素材併呑(条件・了)──塗装漂着・純粋概念【器】──起動【星読み】』

「ん……」

 その条件が満たされた時に、一体の魔導兵が目をしばたたいた。

「んー、暗いなもう。明かりを点けてっと。うんっ、ここは環境制御塔で大丈夫かな?」

 立ちあがり、暗い部屋を歩き回っていくうちにも体が導力光を発して、彼女の姿が変形していく。褐色の肌は白く。緑色だった髪の色は黒に。反転していた目は人類と同じ、普通の黒瞳白目になる。

「ほほう……千と十六年三か月と四日後、か。なんだい。前回から半年ぐらいしかってないじゃないかい。この時期は、やたらと慌ただしいなぁ」

 自分の体内機能を使っていまがいつかを検索した彼女は、眉間みけんにしわを寄せる。

「おおう。あんまりここにいたらまずいな。あっという間に詰みになってしまうじゃないかい」

 ぶつぶつと言いながら彼女の起動と同時に自動生成された水色のセーラー服を着用。その上に白衣を羽織り、赤縁のメガネをかける。

「とはいえ、仕方ない。ボクの言葉は、いまだに世界に必要とされているという証拠でもある。人気者はつらいぜ」

 準備を終えた彼女は、自分がもっとも重視するものを言葉にする。

「この未来のために、未来でもボクは頑張るぞ!」

 北大陸にいる【使徒エルダー:星読み】は、部屋の外に出た。