10 調教か? ご奉仕か?
愛しい花野には指一本触れられない状況が延々と続く中、美登里さんのことも気になってしまい、しかも、反対に彼女からモーションかけられたような気もするのだが、しかし、美登里さんは花野が自分のオナニーのオカズのために声をかけた女性であって、美登里さんもそれを受け入れていて、だから、あたしは具体的な行動に出ることなんてできず……。
つまり、率直に言って、あたしは花野か美登里さん、どちらかと普通に交際したいのに、どうすることもできない状況だ。
そんなあたしの悩みの深さなど知ったことではない花野は、またしても、あたしを愛の行為に誘ってくれた。
すなわち、例によって、自分の目の前で、エイジ相手にエロいことをしてほしい、と。
もちろん、あたしは引き受けた。
引き受けなければ、最悪の事態も予測されるからだ。すなわち、花野がエイジ一人をオカズに自慰に及ぶという……!
そんなわけで、花野のワンルームマンションを訪れたあたしの目の前には、今、エイジがいるわけで──。
彼はすでに、ソファーベッドに大の字で縛りつけられている。あたしが彼の手首足首にロープをかけ、ベッドの脚に固定してやったのだ。
「さ、紗絵さん、ひどいこと、しないで……」
表情におびえをにじませ、弱々しく訴えるエイジに、あたしはニヤリと笑いかけ、言ってやる。
「ひどいこと? するに決まってるじゃないか。なにを今さら……」
「でも、痛いのとか、苦しいのは、いやだよ」
あたしは、すでに興奮を示している彼の性器に手を伸ばす。
「ここをおっ勃てて、よく言うよ。ほら、こうされたいんだろ?」
つかんで、わざと乱暴にしごいてやる。
「あっ……あっ……」
「我慢汁をこんなににじませて、エロい奴だな。期待しすぎなんだよ、このドMは」
「そ、そんな意地悪、言わないでっ」
「はぁ? いつも、意地悪なこと言われて、ひどいこと言われて、よがり狂ってるマゾが、なにノーマルぶってるんだよ? あたしを焦らしてるつもりか?」
「ち、違っ……。ああっ……」
裏筋をこすりあげると、エイジの声にはさらに甘い響きが含まれる。あいかわらず、いい反応だ。
澄んだ瞳は、美しく涙で潤んでいる。
(かわいい奴だな)
ついつい、あたしも、性の部分を熱くしてしまう。
エイジのことを邪魔っけに思っていたはずなのに、今ではあたしは心の奥底では、気立てがよくて見目麗しい彼をいたぶることを楽しんでいた。
そして、そんなおのれを自覚するたびに、あたしは苛立ち、エイジをますますひどくいたぶることになるのだった。
「全裸で縛られて、ペニスをしごかれて、よがりまくってる変態が、生意気にも正常ぶるんじゃないよっ」
あたしがどやしつけたところで、左ななめ後方から、花野の妙に間延びした声が割り込んできた。
「はぁ……。やっぱり、頭の回転が速い人の言葉責めは、いいよねぇ。あたし、紗絵とおつきあいしてて、本当によかった!」
すでに彼女は、スカートの下、パンツの中に右手を突っ込んでいる。もちろん、その右手は、モゾモゾとうごめいている。
ああ、あれがあたしの右手であったら、どんなにいいだろう!
あたしが自分のバッグからレザーと乳液を取り出すと、エイジは不自由な身をこわばらせた。
「さて、と。これから、おまえをきれいにしてあげるからね」
あたしはエイジの下半身の茂みに、乳液を塗りつける。
こちらの意図を覚ったらしく、エイジは声を震わせて訴える。
「や、やめて、紗絵さんっ。いやだよっ」
「おまえは、いつも、いやだいやだって口では言う割に、大事なところはビンビンじゃない。つまり、あたしは、おまえの口より下半身を信じればいいわけだよね」
下半身の茂みにレザーを当て、すべらせると、乳液にまみれたヘアがごっそりと取れる。
もちろん、エイジはどうすることもできない。
「ひどい……ひどいよ……」
彼の声は、今にも泣き出しそうだ。
ティッシュで乳液を拭き取ると、つるつるになった股間が現れる。
続けて、彼の両 腋 も、しっかりきれいにしてやる。
すね毛は薄いけど、ついでなので剃ってあげる。
仕上げに、あたしは笑いながら言ってやる。
「これじゃ、恥ずかしくて、銭湯にも温泉にも行かれないね」
「あんまりだよ、紗絵さん……」
「あのね」
わざと不機嫌に彼の言葉をさえぎり、意地悪に続ける。
「そういうことをおっしゃっても、ご子息をビンビンにさせていらっしゃる以上、説得力はゼロなの。何度も言わせないでくださるっ?」
屈辱に耐えてか、エイジは眉根を寄せる。その反応は、もちろん、あたしを大いに満足させてくれる。
「おまえは花野のことが好きなんだよね? けど、花野はあたしのものだよ。残念ながらね」
すると、花野が照れたように言う。
「やぁだ。紗絵ったら……」
もちろん、片手ではおのれの性の部分に刺激を与えつつ。
危うく花野に調子を狂わされそうになりながらも、あたしはエイジに威圧的に続ける。
「で、花野の恋人であるあたしに、こんなふうにいたぶられるって、どうなの? しかも、花野の目の前で」
まだまだ羞恥心が残っているのか、無言のままエイジは頰を染め、顔をそむける。
「ノーマルな男なら、こんな屈辱には耐えられないよね? けど、おまえはマゾの変態だから、ビンビンに勃起しちゃってるわけだ。大変わかりやすい反応、ありがとうございます。ごほうびに、これから、もっと、おまえを悦ばせてあげるよ」
あたしは、持参した紙袋から、かわいいリボンシールが貼られた包みを取り出す。
「これ、プレゼントだよ」
エイジに言うと、花野が身を乗り出してくる。
「わー、なに? なに?」
「エイジの代わりに、開けてやって」
「うんっ」
花野は愛らしい花模様の包み紙を開ける。
中から出てきたのは、白い箱に入った──。
「これ、下着?」
「そうだよ。出して広げてみて」
出てきたのは、ピンク色のキャミソールとショーツとガーターベルト。それに白いストッキング。
「これ、女物だけど……」
「わかってやってるんだよ」
「エイジ君に着せるの?」
「もちろん」
「うわー! 強制女装だ! すっごーい!」
花野の無邪気な言葉は、エイジの自尊心を確実に嬲っているはずだ。
頰を紅潮させ、かすかに震えているエイジに、あたしは言う。
「これからロープを解いてやるから、自分でこれを着るんだよ。今日のおまえは、あたしや花野と同じ、かわいい女の子になるんだからね」
あたしはエイジの意向を確認せず、彼の手首足首に括りつけられているロープを解きつつ、告げる。
「花野とあたしは、プラトニックとはいえ、同性愛の関係にあるの。つまり、正式な恋人同士なの。おまえがそんなあたしたちの間に割り込むからには、少しは女らしくなってほしいわけ。生物学的にはれっきとした男とはいえ、それなりの努力は見せてほしいんだよね」
強引な論理で、エイジの抵抗を抑えつける。すなわち、力業である。
自由の身になれたものの、ベッドに座り込んで呆然としているエイジに、さらに告げる。
「女の子になれないなら、おまえはここでお役ご免だ。今後は、あたしや花野とは違う、ごく平凡な普通の女の子とよろしくやるんだな」
エイジはピクッと身を震わせ、小さく「いやです」とこたえた。
「じゃあ、これを着るんだな」
あたしに言われて、エイジはランジェリーに手を伸ばす。
彼が拒絶できないことは、わかっている。やる気満々のペニスの状態を見れば。
最初に、エイジはキャミソールを着た。
「ふーん。なかなか、かわいいじゃない。乳首が透けて見えて、エロくて」
あたしがねぎらいつつも屈辱をあおり、続いて、花野が的確に──しかも本人はおそらく意図せずに──とどめを刺す。
「わー! 裸より、やらしい!」
目を潤ませつつ、ショーツを手にとったエイジに、あたしは指摘する。
「パンツより、ガーターベルトが先だよ」
「えっ? そ、そうなの?」
「ガーターベルトが上だと、パンツが脱げなくて、トイレで困るだろっ」
「あ……そ、そっか……」
まあ、女装に興味がなかったことが丸わかりのほうが、いじめ甲 斐 があるってものだ。
「こ、これって、どうなってるの?」
つけ方がわからないらしく、動きを止めてしまった彼の手から、ガーターベルトを取りあげる。
「つけてやるよっ。ったく、世話の焼けるっ……!」
「ご、ごめんなさい」
よしよし。いい反応だ。
あたしはガーターベルトをつけてやる。
次に、エイジはストッキングを手にとったが、今度は、いきなり足を突っ込もうとする。
「違うっ!」
あたしは鋭く、エイジを制する。
「そんなふうに、最初から足を突っ込むんじゃないっ。そのまま引っぱったら、伝線するだろっ。こうやるんだよっ」
ストッキングを上からたぐり寄せ、穿かせてやり、ガーターベルトで留める。
そこに、花野がまたしても、率直で露骨な感想を口にする。
「な、なんか、すごくいい! ガーターベルトとストッキングと男性器の組み合わせって、背徳的で萌える! ちゃんと勃起してるところも、いいっ!」
(あまりエイジを調子づかせないでくれ)
あたしは思ったが、彼はますます泣きそうな顔になっただけだった。想像していた以上に、花野を崇拝しているようだし、羞恥心も残っているようだ。
仕上げに、ショーツを穿かせてやった。
もちろん、興奮を示すペニスは、ショーツに収まらず、上半分がはみ出し、それがキャミソールの薄い布越しに見える。
花野の感想通り、なんとも背徳的でエロい。
魅了されそうになるのを隠し、あたしはエイジに問う。
「女物のランジェリーを身につける羽目になって、どんな気分だ?」
「な、なんか、変な気分だよ……。死ぬほど恥ずかしいのに……ドキドキして……。どうしよう、ぼく……」
──って、なんだよ、その、まんざらでもないって様子は!
どこまでも順応性の高い男だな!
いや、まだまだだ。これから、たっぷりと泣かせてやる。
あたしはネチネチとからんでやる。
「少しは抵抗したら、どうなの? 満足そうにおっ勃ててないでさ。男のプライドってものは、ないの?」
「だって、紗絵さんが……」
「あたしのせいにするなっ。この状況は、おまえが望んで受け入れたものだろっ!」
しかりつけてから、あたしは次の作業に移った。
ふたたび、ロープでエイジをベッドに縛りつける。両手を上方に広げた格好は同じだが、今度は、両膝にロープを括りつけ、その端をベッドの頭側の脚──両手首のロープと同じ部分──に縛りつけてやったのだ。
女物のランジェリーとストッキングを身につけた美少年が、屈辱的なM字開脚のポーズで自由を奪われているというのは、なかなかいいながめである。
「やだ、すごくエッチ……」
花野が熱い息をつきつつ、うれしそうに言う。
あたしは、手早く服を脱ぎ捨て、全裸になった。
新たな展開に期待を寄せてか、花野が「おお」と低くうめく。
あたしは、下半身にアダルトグッズを装着した。股間からそそり立つもの。その名はペニスバンド!
エイジの表情には、おびえの色が現れる。
「今日は、これでおまえをかわいがってあげるよ。女の子になったおまえを」
「や、やだっ……。そんな大きいの……怖い……」
柔らかそうな唇が震え、大きな目からはポロポロと涙がこぼれた。
「おまえの意志なんか、訊いちゃいないよっ」
あたしは、自分が脱いだショーツをエイジの口に突っ込むと、ガムテープでふさいだ。
花野はうわずった声をあげる。
「ああ……紗絵のいたぶり方のさじ加減って、実に絶妙で、センスいいよねっ……!」
今の行動で、花野の中であたしの評価はさらに高まったようだ。
「もう、おまえ、アナルプレイは慣れてるから、指で慣らさなくてもいいよね?」
「ううーっ!」
必死にうめき、首を横に振るエイジを無視し、あたしは潤滑剤をペニスバンドのディルド部分に塗りつける。
それから、アヌスがむき出しになるあたりまで、彼のショーツを下げた。
続けて、例のエイジ用のクッションを、尻の下に突っ込んでやる。これでグッと犯しやすくなった。
「さて、と。行きますよ、と」
あたしはディルドの先端を、エイジの蕾にあてがった。
彼はビクッと身を震わせ、すがりつくような目で、首を横に振る。
よしよし。あいかわらず、いい反応だ。
グッと押すと、彼の蕾は開花し、受け入れてしまう。
「クゥーッ!」
くぐもった悲鳴をあげ、エイジはのけぞる。なめらかな喉が美しい。
彼のペニスが張りつめていることを確認し、あたしは体を進めた。
「うっ! ウウッ!」
許しを乞うように、あたしを見つめ、彼はイヤイヤをする。こめかみに涙が伝い、髪の中に落ちてゆく。
たまらなく痛々しく、色っぽい。ゾクゾクするほど。
さらにいじめて、かわいい反応を引き出してやりたくなる。
「今日のおまえは女の子なんだから、名前もエイミちゃんに変えようね」
「エイミちゃん……かわいい名前!」
花野がオナニーしながら情熱的に賛同する。
あたしはディルドを根元まで含ませると、彼のペニスを探った。張りつめたものが、右手に触れる。
(ちゃんと興奮してるんじゃない)
このまま続けても、大丈夫そうだ。
「エイミちゃんのクリトリスって、大きいね。興奮すると、パンツからはみ出すぐらい、ふくらんじゃうんだ」
しごいてやると、ガムテープでふさがれた口から甘くくぐもった声が洩れる。
空いている左手で、キャミソール越しに乳首をつまんで、揉んでやる。
「んっ……! ウウッ!」
「エイミちゃんは、乳首をいじられるのも、大好きなんだよね。ほら、エイミちゃんのクリトリス、ますます固くなってきたよ」
ペニスを片手で包みつつ、てのひらと指で揉み、頭のほうを人さし指で円を描くように撫でる。透明な蜜が指先にからみ、なめらかな感触を生み出す。
「うっ……うっ……」
気持ちいいのか、エイジは切なげなうめきをあげる。
「じゃあ、そろそろ動かそうかな」
あたしの言葉に、エイジは表情をこわばらせ、またしても必死に首を横に振る。
けれど、あたしはかまわず言ってやる。
「エイミちゃんは女の子なんだから、突っ込まれて動かされて気持ちよくなる練習をしなくちゃね」
ゆっくりと引き抜いてゆき、そして、また、奥まで──。
「ううーっ!」
「エイミちゃんは、ちゃんと中で感じてるんだよね? でなければ、クリトリスをこんなに大きくしてないよね?」
「ウッ……ううっ……」
快楽と苦痛とで、引き裂かれそうになっているのだろう。エイジの視線は焦点が定まらなくなっている。
花野をちらと見やったが、目が合うことはなかった。彼女はエイジにひたと視線を合わせ、せっせと自分に刺激を与えている。
右手はスカートの下、パンツの中。左手はシャツの下にもぐり込み、胸のあたりでモゾモゾ。いつものポーズだ。
最初はあたしも、花野のオナニー姿に興奮した。だけど、それは常にワンパターンで、今ではかなり、感動も薄れてきている。
あたしを楽しませようという気は、花野にはないのだ。
その点、美登里さんは違う。プレイのときには、あたしと花野、両方を楽しませてくれた。
ああ、あたし、なんで美登里さんのこと、考えてるんだろう。愛しい花野と一緒に、エロいことしてるはずなのに……。
あたしは深々と貫いたところで腰の動きを止めて、エイジのキャミソールを胸が出るまでめくった。
「乳首もこんなに固くして、エイミちゃんって、本当に淫乱なんだから」
軽く言葉で責めてから、彼の左の乳首にそっと口づけ、吸った。
「んんーっ!」
エイジのかわいい反応を楽しみながら、右の乳首を指先で優しく嬲ってやる。もう片方の手では、彼のペニスをしごく。
刺激を少しずつ変えながら、エイジの声の変化を観察してやる。
(あんまり早くいかせるのは、つまらないな。できるだけ長引かせて、恥ずかしい反応をたくさん引き出してやろう)
あたしはペニスへの刺激をやめ、その手で彼の左乳首をつまんだ。
「うっ! くぅっ……んっ……」
「エイミちゃんは、本当にエロいよがり声を出すよね。ずっと聞いていたいから、クリトリスをいじるのはやめて、乳首だけかわいがってあげるからね」
「んっ……クーッ!」
ペニスを気持ちよくしてほしいらしく、エイジは切なげな声をあげる。
「淫乱なエイミちゃんには物足りないかもしれないけど、そのほうが、エイミちゃんがよがり狂う姿を長く楽しめるからね」
「あっ……。紗絵もエイジ君も、すごくいいっ……。あたし、いっちゃいそうっ」
言うなり、花野は全身をこわばらせ、切なげな声をあげる。
「あああーっ……」
花野がエクスタシーに達した姿は、やはり、かわいい。しかし──。
(もしや花野、あたしよりもエイジの姿に欲情してないか?)
ささやかな不満で、胸が疼 く。
絶頂を迎えた花野は、余韻にひたる間も惜しむように、宣言する。
「あたし、第二ラウンドいきますっ!」
そしてまた、右手をおのれの性の部分に、左手を胸に配置する。今や完全に、合理性のみを追求している。
「ウッ! くぅっ!」
あたしが腰を動かすたびに、エイジはいい声をあげてくれる。
これは、完全に開発済みだ。
あたしの性の部分もズキズキし、刺激を求めている。だけど、今は立場上(?)、あたしが自分を慰めるわけにはゆかない。
(ペニスバンドじゃなくて、いっそ、双頭ディルドにすべきだったか? そうすれば、あたしも気持ちよくなれたはず……)
しかし、あわてて、その考えを打ち消す。
(いやいやいや。なにを考えてるんだ、あたし! エイジのケツに入ってるブツの反対側を、あたしの大事な部分に入れるなんて!)
あたしは自身の肉体の飢えを隠し、エイジを責める。しかし、これって、ほぼエイジへの「ご奉仕」じゃないか!
(なんで、あたしがエイジなんぞに、ここまで心を込めてご奉仕してるんだよ! まったくもって、納得できん!)
ああ! この「満たされない感」の激しさよ!
そりゃ、エイジは魅力的ではあるし、花野が喜んでくれているという事実もうれしい。
けど、あたしが求めているのは、こんな状況じゃない!
(あたし一人が虚しい思いをしてるなんて……)
本当は、あたし、花野と愛しあいたいのにっ!
やがて──エイジは性を放った。
白濁は腹に落ち、胸に飛び、めくっていたキャミソールまでよごす。
花野をちらりと見やると、まだ、二度目のエクスタシーに向けて、オナニーの真っ最中だった。
あたしは気を利かせて、プレイを続ける。
「あれぇ? エイミちゃん、お尻と乳首だけで、いっちゃったんだ? 本当にエロい体してるよねぇ?」
あたしは腰を動かし、さらにエイジに声をあげさせる。
(このプレイは、おまえの都合より、花野のオナニーが優先なんだよっ。だから、もっとエロい姿を見せなっ!)
心でどやしつけつつ、両乳首を指先で嬲ってやる。
しかし、あいかわらず、あたしの欲求は満たされていない。
仮に花野が、一対一であたしとつきあいたいって言ってくれるのなら、あたしは喜んで受け入れる。もう、エイジなんて追い払って。
(けど、こんなオナニーのオカズにしかしてもらえない状況、もう、辛 すぎる……!)
いっそ、花野からもエイジからも離れて、美登里さんと愛しあえたなら……!
今は、ただ、愛と安らぎがほしかった。