つまり、
──まぁ、俺は一人で挑んでたけど。
一つのパーティーに入るのも無理なのに、複数パーティーに参加するなんて、無理の無理無理だった。
レムが興味深そうに
「……ディアヴロ、これらも希少な装備なのですか?」
「半分はな。もう半分は、街に一人くらいなら所持している者がいるのではないか?」
この異世界でも探せば見つかりそうなほどレアリティの低い装備もあった。
彼女が驚く。
「え? ですが……魔王と戦うための装備なのですよね!?」
「魔王と戦うには、わずかな性能の差よりも、相性が重要なのだ」
「相性……地水火風や光闇でしょうか?」
「それだけではないぞ」
こんなふうに、攻略や戦法を他人に語るのは、ゲームではなかった体験だ。この異世界に来てからも、機会はなかった。
準備してから戦うような強敵は初めてだ。
大魔王と戦うことより、自分の意図を語るほうが、緊張してしまう。妙なことを口走る前に、適当に切り上げておくべきか。
ふとディアヴロは考えた。
──そういえば、もう一つ必要そうな物があったな。一応、持って行くか……ロゼに案内されずとも、それの場所はわかっているしな。
ディアヴロは装備を整え、再び《転移》を使って、ファルトラ市へ急ぐのだった。