[スケッチ]採用
大手の自動車メーカーに、ある発明家が、自身が開発した新しい自動車を売り込みにやってきた。
その自動車は、スピード、燃費、ブレーキなど、あらゆる性能において、これまでの自動車とは一線を画すものだった。
しかし、その自動車メーカーは、その新しい自動車を採用しなかった。なぜなら、その自動車は、運転するのが難しかったからだ。
なんとか採用してもらおうと、発明家は、自らがその自動車を運転し、テストコースを見事に走りきった。
そのコースは、非常に難易度の高いコースで、発明家の走りを見た自動車メーカーの担当者は、歓声をあげた。
「こんな難しいコースを、こんなにもスムーズに走れるなんて……」
そしてすぐに採用を決めた。
発明家は、大手自動車メーカーの社員として迎え入れられ、社長室に勤務することになった。
今、彼は「社長づきの運転手」として採用され、運転が難しい、社長が乗るリムジンを軽々と乗りこなしている。