Side:ユキ

「珍しいのが来てるってわけでもないか」

「はい。ベータンへの訪問自体はよくあったのですが、ユキ殿に面会を求めたのは初めてで」

「俺にねー。なんの話かは聞いてる?」

「いえ。直接お話しするとのことでして、何やら、どこを探してもユキ殿たちが見当たらないので、こちらに来たと言っておりましたな。今までどちらに?」

「あー……、ちょっと色々回ってたな」

 うん。本当に色々回ってたよ。

 マーリィやプリズムの後は、一応、ランサー魔術学府の学生ってことになってて、そのあとローデイ訪問とか、ホワイトフォレスト訪問とか、アグウスト訪問のあとヒフィー神聖国とのいざこざと、ノーブルの所のエクスの訪問。

 それが終わったと思えば、ウィードの方で問題勃発と……。

 うん、色々ありすぎたな。

 そのせいで、マーリィとかプリズムのことがすっぽ抜けてたわ。

「とりあえず会ってみるか」

「はい。お願いいたします。何やら雰囲気は少し良くないようでして……」

「何か問題か? 何か知ってることは?」

「いえ。ここのところ、ジルバとエナーリアはミフィー王女とアーノルド王子の婚約も正式に発表されましたし、安定化に向かっております。魔剣を使った犯罪組織も壊滅したとの話もありますし、世間的には平和ですな。私のところに届く情報でも特に問題はありません」

「……そうですか。姫様は無事に婚約を」

 あー、ミフィー王女の件もまとまったのか。

 確かに、ローデイの暗躍も犯罪集団が黒幕ってことにしたしなー。

 それはいいとして、お相手がアーノルドって、ホーストといい、どっかの有名人かよ。と思ってしまうよな。

 そこはいいとして、ローデイでギリギリまで付き添っていたジェシカには色々思うところがあるんだろうな。

「なら俺、個人への話だろうな。ベータンの情勢が傾くようなことはないだろうさ」

「だといいのですが、こちらの部屋です。失礼します。ユキ殿をお連れいたしました」

 応接室に通されると、そこには魔剣使いの女性陣が優雅に紅茶を飲んでいた。

「お、ここにいたのか」

「いましたわね」

「よかったです」

 というのは、ジルバの魔剣使い組。

 マーリィ、オリーヴ、ミストの3人。

 姉妹の方はオリ○ーとピクミ○とか言ってた気がする。

「無事だったか」

「や、元気そうで何よりだよ」

 そう言うのは、エナーリアの魔剣使い組。

 プリズムとエージル。