あとがき


はじめまして、内河弘児と申します。


WEB連載中から応援してくださっていた方々、本当にありがとうございます。あなた方のおかげでこうして書籍として世に出すことができました。どれだけ感謝しても足りません。

書店で、もしくはネット書店で見かけて購入してくださった方々、本当にありがとうございます。数多ある書籍からこの本を選んでくれたことを心より感謝いたします。


ところで、私は本を読むのが大好きです。

子どもの頃は本を読み始めると集中しすぎてしまい他のことができなくなって親によく怒られていました。(返事をしなさいとか、お風呂に入りなさいとか)。

どうしても本の続きが読みたくて、体温計の先っぽを一生懸命手で擦り、摩擦まさつ熱でメモリを上げて学校をズル休みして本を読んだこともあります。

二十時には寝なさいと言われていたのに、続きが気になって読むのを止められず懐中電灯を布団の中に持ち込んで読んだりもしました。

授業中に教科書を立てて教師の視線を避けつつ、ノートと本を重ねて隠しながら読み続けたりしていました。卒業の時に「本を読まずに授業を聞いてほしかった」と先生に言われたのでバレバレだったみたいですけどね。

行きと帰りの電車の中で本を読んでは降車駅を乗り過ごすなんてこともしょっちゅうでした。逆方面の電車に乗換えるのに、次の駅ではなく乗り換えしやすいアイランド型ホームの駅まで行こうとしてさらに乗り過ごしてしまうなんてこともありました。気がついた時に乗り換えるべきでした。

他社出版物で恐縮ですが、角川mini文庫というのをご存じでしょうか? 手のひらサイズの文庫が一時期出版されておりまして、こっそり読むのに大変都合が良かったのです。ポケットにすっぽり入るので「手ぶらですが何か?」という顔をしてどこにでも本が持ち込めるという優れものでした。部活の休憩時間や学校行事の順番待ちといったちょっとした時間にこっそり読んでいました。

電子書籍が普及すると、アルバイト中や仕事中にもスマホをポケットに忍ばせてトイレに行き、一時間毎に五分間ずつ本を読み進めたりしています(頻尿ひんにょう過ぎでは? と疑われないぎりぎりのラインを攻めるのがコツです)。決して真似しないでくださいね。


とにかく面白い物語を読んでいる最中は、授業中でも仕事中でもそのお話のことを考えてしまってソワソワしたり、印象的なシーンを脳内で反芻して手が付かなくなったりしてしまいます。何とかして早く続きが読みたい! というワクワクどきどきに心が支配されてしまうんです。

この「悪役令嬢の兄に転生しました」という物語が、あなたにとってそんな「続きが気になってしまって居てもたってもいられない」物語であったら良いなと思います。

カインが、ディアーナが、イルヴァレーノが、あなたの心に住み着いて飛び跳ね走り回り、あなたを物語の世界へ引っ張り込むような物語になっていることを切に願います。