その後、喉元すぎて熱さを忘れてしまった馬鹿達が、約束を破りイルヴァレーノに仕事を振っているらしいことに気がついたウェインズ。そろそろ潰すかとディスマイヤに指示を仰ごうとした矢先のことだった。カインが独断で隠れ家を爆破してしまって、ウェインズはまた頭を抱えたのだった。カインが「あそこは無人だった」ということで押し通そうとしていたので、ウェインズは手を回して本当に無人だったということにした。
アルンディラーノ王太子殿下を連れていたことで、護衛騎士が送迎を優先させた為に片付けをする時間ができたのは幸いだった。
「まったく、カイン様は詰めが甘い」
あまり仕事熱心ではないウェインズの主だが、曲がりなりにも法務省の事務次官である。それなりに法令遵守の精神はある。ウェインズ・パレパントルは主の心の安寧の為に、カインのしたことと、自分のやったその後始末については口をつぐむことにしたのだった。