69.森を耕す……岩人形は有能。
農業隊と三つ目から畑を広げてほしいと希望がきた。仲間からも期待のこもった視線を送られた。
ふわふわからも湖を広げてほしいと……また?
今は岩の家の前を畑に変えている。ん~このまま前を開拓したらいいのかな? それとも、
とりあえず仲間の意見を取り入れて……止めればよかったかも、後悔しかない。
家を中心に、広い広場を作ることが決定した。いや、勝手に決まっていた。
一つ目が地面に予定図を書いたのだが、岩山の一〇倍ぐらいの広場になっている。……まさかね。え、本当にこの図の通りに広げるのか?
広場の一角に見ると、かなり大きな湖がある。そしてシュリの巣穴の入り口が描かれていた。サイズを確認しようとするが、なぜか皆がすでに乗り気で……決定となっていた。
……俺の意見が全く通らないのだが……。
完成した広場を見て……コア達が小さく見えるっておかしいくないか……いや、この広さならおかしくないのか。
広場の次は畑。畑にはよく分からなかった場所がある。意思疎通がうまくいかず。まぁ農業隊と三つ目が何かするらしい。大丈夫だと信じている。
ただ、希望の通りに開拓すると……広いというより広大なのだが。今の畑の一〇倍ぐらいになる……これに関しては、俺に聞く前にすでに農業隊によって決定していた。
……別にいいけどさ。
完成した広大な畑……ちびアリとちび蜘蛛が大活躍だ。
広場と畑を全て囲うように川。
それはちょっと……予定図には無かったので止めようとしたが、決定していた、あれ? よく見れば予定図に書き足されている、いつの間に!
池とつなげる場所をふわふわと考案中だそうだ……そうか、もう好きにしていいぞ。どこまでも付き合おう。え? 川の周りも広場? まだ大きくするの?……そうか、大丈夫だ、俺は木を切るだけだ。
予定図にない物が追加されたが気にしないことにした。最後に川向こうに作られた広場の外側に堀を掘るらしい。
……ハハハ、すごいな~。どうしてこうなったんだっけ?
コア達とチャイ達から何かを希望されたのだが、何を望まれているのか分からず困っていたら一つ目が承諾していた。
何を希望したのかと興味があったのだが、完成した広場の柵に沿って土台がしっかりした細長い小屋が一〇棟できていた。
なるほど小屋がほしかったのか。オオカミ小屋に犬小屋か?
カレンの希望は止まり木を増やしてほしいこと。
一つ目が承諾。
巨大虫は希望なしと三つ目が。
親玉さんは二階に専用の部屋、一つ目が希望に沿って作っていた。
岩人形達がいればすべてがうまくいくようだ……俺も頑張ろう。
俺だって、膨大な数の巨木相手に頑張った。本気で頑張った。
木を切って加工、切って切って。ちょっと休憩。
俺が木を切った後だが、みんなの行動が速い。
シュリが切り株を引き抜き、親玉さんが移動をさせる。子アリが土の中で大移動をし、農業隊が土を押し固めて広場を作り、一つ目達が柵づくりと小屋づくりに分かれて作業。川づくりは、ふわふわとちびアリ達とちび蜘蛛達のようだ。
ちびだったはずが成長して五〇センチぐらいのサイズになっている。成長が早い、そしてすごい力持ちだよな、相変わらず。まぁ、作業も捗っているようだから、いいか。
次の場所では農業隊が畝を作って畑作りをしている。一つ目達が作ったばかりの畝に、種イモを植えて、種を植えて……農作業をしていた。子蜘蛛も種を植えるお手伝いをしている。
というか、開拓作業がみんな、早すぎる!
俺だって、その間ずっと木を切って切って切って……。加工も頑張って……追いつかない。
でも、やるしかない!
川が完成したので、水を流してみんなでその流れに乗って楽しんだ。不思議な生き物がいたが気にしない。増えていたって気にしない。
たまには一日休憩も必要だと思う。特に俺が!
コア達とチャイ達のお手伝いは狩り。食料確保も重要だ。
子鬼達の解体スピードが、すごいことになっている。いつの間にか魔法を覚えているし……。
まぁいいか、気にしない、気にしない。
家から見て、川の外側の木を切って加工、切って加工。ようやく予定されていた木を切り終える。
……さすがに疲れた。
視線の隅では一つ目達が橋を作って、他の仲間達によって切り株が消え、耕され広場に変わっていく。
……早いって! みんなのやる気が怖い。
その日は、完成を祝して焼肉パティー。……結構な頻度でやるけど、気分的に。
ようやく木から解放された~! よかった、本当に良かった。ちょっと涙が。