第四章 ごめんなさいは?
アルダンテが薔薇庭園に来てから
クザンによって用意されていたお屋敷――通称〝いばら邸〟は、他の薔薇姫達が住まう屋敷に比べると地味で小さい建物だったが、元より豪華な生活など望んでいないアルダンテにとってはなんの問題もなくむしろ快適に過ごしていた。
唯一懸念していたクザンの訪問はなぜか一度もなかったが、アルダンテとしては顔も見たくないので、会わないならその方が断然いい。
また、お屋敷には侍女がふたりほどついたが、会話はほとんどなかった。
当然彼女達はクザン側の人間なので、アルダンテも馴れ合う気は毛頭ない。
当初、アルダンテはフレンの部下である侍女の格好をしているセランが、そのまま自分の侍女をするのかと思っていたが――。
「私がここでお手伝いをしていたら誰が薔薇庭園で情報収集をするんですか!」
と、怒られてしまった。
(それもそうよね。私がここに弱みを握りに来ているのと同じで、セランもフレン様に命令されて来ているのだろうし)
セランは週一回ほどのペースでいばら邸に現れて、アルダンテとフレンの連絡役になっている。
しかし初日こそマーガレットの一件で早速弱みを暴いたアルダンテだったが、それ以降実のある報告はできずにいた。
アルダンテとしても手をこまねいていたわけではない。
一か月の間、他の薔薇姫に会うために毎日青薔薇邸や白薔薇邸を訪ねたが、ほとんどが留守かクザンが訪問中とのことで対面できなかった。
(絶対居留守でしょ……ふざけてるわ)
そんなある日。いばら邸に一通の手紙が届く。
手紙には青い薔薇の形の封がされていて、差出人には青薔薇姫、ネモフィラ・アングストの名前が書いてあった。
手紙の内容はこうである。
『明日の昼、青薔薇邸でお茶会をするので薔薇姫の皆様方は是非ともお越しください。美味しいお茶とお菓子を用意して待っておりますわ。いばら姫様もどうぞ遠慮なさらずにご参加くださいませ。それでは当日を楽しみにしております』
その日は雲ひとつない晴天で、絶好のお茶会日和だった。
青薔薇邸のテラスに置かれたテーブルの周りには四つの席が用意されていて、そこにはそれぞれネームプレートが置かれている。
白薔薇姫。青薔薇姫。黄薔薇姫。そしていばら姫。
白薔薇姫の席だけ空席となってはいたが、他の席にはそれぞれの薔薇姫が座り、向かい合っていた。
端から見れば年若い令嬢達がティーカップを片手に談笑に花を咲かせているような光景に見えただろう。
しかし実際そこで行われていたのは、そのような微笑ましいものとはまったく真逆のものだった。
「あらあらどうしたのおふたりとも。表情が硬いですわねえ。せっかく皆さまで親睦を深めようとして呼んだのに、これではまるでお葬式ですわ」
お茶会を開いた主、ネモフィラがわざとらしく眉根を寄せて悲し気な表情をする。
アルダンテは明らかになにかを企んでいるネモフィラに隙は見せまいと、無表情のままその場の動向を見守っていた。
そんな中、ネモフィラがおもむろにマーガレットの方を見て「まあ」と声をあげる。
「そういえばマーガレット様。今日は随分と地味な――失礼、素朴な格好をなさっているのね?」
突然馬鹿にするような発言をするネモフィラに、マーガレットが声を荒げた。
「は、はあ!? なによアンタ! 嫌味で言ってるの!?」
「あら、別に他意はないのよ? ただ気になっていたのよね。ほら、マーガレット様はいつも安物の宝飾品ばかり身に着けていらっしゃったでしょう?」
「っ!?」
マーガレットの顔が青くなる。
なぜ貴女がそのことを知っているのと言わんばかりに。
「あれを見る度に私、感動に胸を打たれていましたのよ。わざと安物の宝飾品で着飾るなんてそんな惨めなこと、私だったら絶対に耐えられないわ。まさか目利きができなくて、偽物だと気づいていなかったわけでもないでしょうに」
マーガレットが怒りの形相でアルダンテの方を向く。
クザンからもらった偽物の宝飾品をマーガレットが喜んで身に着けていたことを、アルダンテがネモフィラにバラしたと思っているのだろう。
(勝手に目の敵にされているけど、本当に私は誰にも言ってないのよね。あの場にいた商家の娘達が言いふらしたのかしら。それとも――)
ネモフィラはニヤニヤと嗜虐心に満ちた嫌らしい笑みを浮かべながら、さらに話を続けた。
「だからずっと思っていたの。マーガレット様はとても倹約家で素晴らしいお方ねって。貴族の令嬢とはかくあるべきよねえ。貴女もそう思うでしょう? 〝いばら姫様〟」
話を振られたアルダンテは、黙したまま目を閉じる。
(この娘が責められるのは自業自得だけど、寄ってたかって言葉攻めで袋叩きにして喜ぶような趣味は私にはないわ)
つれないアルダンテの様子にネモフィラは不満そうに口を尖らせるが、なにかを思いついたのかパン、と手を叩いて嬉しそうに言った。
「ああ、でも倹約するのも仕方ないかもしれないわね。だってマーガレット様のお父様――近々財務大臣をお辞めになるのでしょう?」
その言葉に、アルダンテは内心で驚きながら思わずネモフィラを二度見した。
(この女、なんでその話をもう知っているのよ)
それはアルダンテもセラン伝手につい先日聞かされたばかりの情報だった。
話によればアルダンテがマーガレットから探り出した不正の疑惑を元に、フレンが独自に調査をした結果、財務大臣の不正の証拠を掴むことに成功。
その後フレンが議会に告発すると、財務大臣は莫大な賠償金を払わされた挙句、クビになったとのことだった。
(……さすがは宰相の娘、といったところかしら)
また財務大臣の罪状に関しては、国庫の横領や税金の不正徴収等、民に知られれば暴動が起こってもおかしくないような内容であったため、王宮内では
当然、その中に国の政の中心人物である宰相が含まれていることは、容易に想像できることだった。
そしてそれを正に体現するかのように、ネモフィラが口を開く。
「噂によれば、国庫からの横領に加えて王家の私財まで売って私腹を肥やしていたのだとか――ああ、噂よ噂。私だって信じているわけではないわ? 貴女のお父様がそんな大罪人だなんて、質の悪い冗談よね。おほほほ」
ネモフィラの畳みかけるような嫌らしい追及に、マーガレットはうつむいてプルプルと身体を震わせた。
そんなマーガレットの仕草に合わせるように、ネモフィラはわざとらしくさめざめと泣く素振りを見せる。
「でも寂しくなるわね。そんな噂が流れてはさすがのクザン様も貴女をこれ以上薔薇庭園に置いておけなくなるでしょう? ということはもうマーガレット様とお会いできるのもわずか、ということになるわね」
ネモフィラが席から立ち上がり、震えるマーガレットの肩に手を置いた。
「
「~~~っ!」
堪えきれず笑いが漏れるネモフィラの手を振り払って、マーガレットが椅子から立ち上がる。
涙目になった彼女はそのまま背を向けると、どこかへ走り去っていった。
その後ろ姿を見送った後、ネモフィラは自分の席に戻ると、ティーカップを傾けて満足そうに言った。
「あー、愉快愉快。こんな愉快な見世物、中々見られたものではないわ。貴女も内心ではざまあみろと思っているのでしょう? いばら姫」
「悪趣味ね。私は他人が他人に責められているのを見たところで、なにも思うところはないわ」
そう言ってアルダンテが席から立ち上がる。
「あらもう行かれるの? 今日はたくさん時間があるから、もっと話してあげてもよくてよ? 私になにか用があったのでしょう? 毎日毎日馬鹿みたいにここに足を運んでいたものねえ。貴女がすごすごと帰っていく惨めな姿を窓から眺めるのは、中々見物だったわよ。おほほほ」
(最悪。やっぱり居留守を使っていたのね)
その場から立ち去ろうとするアルダンテに、ネモフィラは「あら」と声をあげた。
「まだお紅茶が残っているじゃない。せっかくだからその一杯ぐらいは飲んで行かれたら? エクリュール家を追放された貴女ではもう二度とお目にかかれないような最上級品なのよ、それ」
ネモフィラはほとんど口をつけていない紅茶が残ったカップを指さして、クスクスと含み笑いを
そんな彼女に向かってアルダンテは、フッと上から見下すように笑った。
「貴女みたいな性根がねじ曲がった女を見ていると、最高級の美味しいお茶もまずくなって飲めたものではないわ。捨てていいわよ、そのドブ水。ご馳走様」
「っ!」
背を向けて去るアルダンテの背後で、ガチャン! と陶器が割れる音が響く。
「白薔薇といいお前といい、エクリュール家の女は本当に無礼ね! 品がないにもほどがあるわ! さっさと私の屋敷から出てお行き!」
(本性を出したわね。言われなくてもそうするわよ、性悪女)
隠れてべっと舌を出しながら、アルダンテは青薔薇邸を後にした。
「……弱みを探る前に、まずはフレン様になんであの女が機密情報を知っていたのかを聞かないとダメね」
前回、マーガレットを追い詰めた時に、相手のことをよく知らずに立ち回ったせいで危うく足元を
(元々出たとこ勝負ではあるけれど、それでも不安要素は少ないに越したことはないもの。とはいえ、時間にも限りはあるから、そうゆっくりはしていられないわね――)
ビリッ、と。布が裂ける音がした。
アルダンテはそれが自分が着ているブラウスの肩の部分が裂けた音だと気がついて、ため息をつく。
(そういえばこれ、実家にいた時から何度も縫い直して使っていたのよね。もう限界かしら)
エクリュール家にいた時、服も満足に買い与えられていなかったアルダンテにとってはそれが日常だった。
だが一応何着かは替えがあった実家の時とは違い、ほとんど着の身着のまま家を出ることになったアルダンテは、この薔薇庭園には数えるほどしか服を持ってきていない。
それゆえに、今着ていた比較的外行きでも実用に足るブラウスが使えなくなるのは、相当に困ることだった。
「……とりあえず普段着の替えぐらいは、用意した方がいいわよね」
衣服の調達を王都で済ませたかったが、薔薇庭園から薔薇姫が外に出るためにはクザンの許可が必要である。
あのクザンが脱走する可能性がある自分を外に出すとは思えなかったが――。
「一応外出申請をしてみましょうか。万が一に通るかもしれないし」
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一週間後。
無事外出申請が通ったアルダンテは、かろうじて外行きにできそうなワンピース姿で王都の商業区を歩いていた。
隣には監視兼従者である男が黙ったままついてきている。
これがクザンがアルダンテに外出許可を出すにあたっての条件だった。
(でもこんなにあっさり通るなんて思ってなかったわ)
お付きの侍女に王都への外出許可を申請してから三日後、クザンから手紙が届く。
そこには一日のみ外出の許可を出す旨と、もし逃げようとしたら国中にお前の顔を貼りだして指名手配してやると記されていた。
さすがにそこまではしないだろうと思いながらも、もしかしたらあの頭のおかしな男ならやるかもしれないと思い、アルダンテは背筋が震えた。
(結局手紙だけで姿も見せないし、あの男、相当焦っているようね)
フレンからの情報によるとクザンは資金源だった財務大臣が失脚した後、今まで金に物を言わせて押し通していた様々なことがうまくいかなくなって、頭を抱えているとのことである。
そんな状況で女に構っている暇などないのだろうと、アルダンテは結論づけた。
(それにしても……クザンが好き勝手するようになってから国民は重税に苦しんでいるという噂だけど、ここは随分と賑やかなようね)
王都の中心を突き抜ける商業区の大通りには様々な店が立ち並んでいる。
主に貴族や商家など、富裕層向けに商売をしている店のたたずまいはどこも高級感が漂っていて、とても平民がおいそれと入れるような雰囲気ではなかった。
しかしそれにも関わらず、左右にずらりと並ぶ店には頻繁に身なりのいい客が出入りしている。
(あるところにはあるものね、お金って。マーガレットの家みたいに、本当に真っ当な手段で稼いでいるかは怪しいものだけれど)
そんな風に街並みを眺めていると、不意に空からぽつりと雨が降ってきた。
雨はやがてザアザアと本降りになり、道行く人々は皆屋根のある店の中に避難していく。
アルダンテも例にもれず、周囲の人々に交じって駆け足で屋根のある場所へと走って行った。
(結構降ってきたわね。しばらくはお買い物は中断かしら)
皆が大通りの店に入っていく中、アルダンテは豪華な店構えを嫌って裏通りに入っていく。
人通りがほとんどない裏の通りにも、ひっそりと何軒か酒場や喫茶店があった。
その中でも閉店している喫茶店の軒下を選んで、アルダンテは雨宿りすることにして――。
「……あら?」
その時、ようやくアルダンテは今までずっと傍にいた監視の従者がいつの間にかいなくなっていたことに気がついた。
「後で怒られるかしら。でも不可抗力よね、これは」
自分を見失って必死に探しているであろう従者に対して罪悪感を感じつつも、王都でひとりになれたことに解放感を感じて伸びをするアルダンテ。
(近くの喫茶店にでも入って雨が弱まるのを待とうかしら。どこかに丁度いい店は――)
辺りを見回していたアルダンテは、裏通りの奥で見覚えのある男が雨宿りをしているのが見えた。
「フレン……?」
アルダンテは一瞬本当にその男がフレンなのか分からなかった。
普段のだらしなく着崩した格好ではなく、しっかり襟までボタンを留めたスーツ姿のフレンは、隣に立っている別の男から大きな紙袋を受け取っている。
男はフレンに紙袋を渡すと、そのままどこかへ立ち去って行った。
邪魔しては悪いと思ってその様子をじっと、離れた軒下で見ていたアルダンテは、会話を終えたフレンがこちらに向かってくるのに気がつく。
(のぞき見をしていたみたいで落ち着かないわね。別にそんなつもりじゃなかったのだけれど)
フレンはアルダンテの傍まで早足で向かってくると、立ち止まって隣に並んだ。
「久しぶり。いやあ、いきなり降ってきて困ったねホント」
フレンの濡れた金髪の前髪から雨水が滴り落ちる。
チラリと、脇に抱えている紙袋をのぞくとそこには香草や薬の瓶らしき物が大量に入っていた。
「それはもしや、国王陛下のための……?」
「そういうこと。いろんな国のをこっそり輸入業者から買っててさ。この国じゃ不治の病でも、他の国の薬は効くかもしれないって思ってね。
ヘラッと軽薄に笑うフレンの顔は、いつもより心なしか元気がない。
アルダンテは「そうですか」と短く答えて、それ以上言及しないようにした。
国王陛下の不治の病は深刻で、余命はあと一年もないとまで言われている。
それを必死で治そうと手を尽くしているであろうフレンに、知ったような素振りで適当に励ますことはアルダンテにはできなかった。
「そういえば服は無事買えたかい? ってこの雨じゃ店に行けないか」
なぜ自分が服を買いにここに来たのをフレンが知っているのかと眉をひそめたアルダンテだったが――。
(きっとセランが報告したのね)
行動を監視されているようであまりいい気はしなかったが、利害の一致で協力しただけの互いによく知らない間柄である以上、彼が慎重を期すのも当然のことだろうと納得した。
「そうですわね。それに服を買う前にまず、宝石を換金してお金にしなければなりません」
「お金持ってないの? じゃあ俺が出すよ」
「なりません。自分の物は自分のお金で買います」
「えー? 別に気を使わなくていいのに。これも協力の前払いだと思ってさ」
「なりません」
「強情だなあ」
問答を繰り返していたアルダンテはふと、裏通りの先――入ってきた方とは逆側の大通りに出る道に視線を奪われた。
おそらくは居住区に出るであろうそこの道には、大勢の平民と思われる人々が列をなしている。
彼らは皆、やせ細ってくたくたの服を着ていた。
その姿がエクリュール家で扱き使われていた頃の自分と重なる。
「うん? どうしたんだい?」
背後から掛けられるフレンの声を無視して、アルダンテは平民達の方に足を向けた。
平民達が並んでいる大通りに出ると、そこには――
「押さないでください! 食料は全員に行き渡る分ちゃんとありますからね!」
雨の中、居住区の大通りの隅でメイド服を着た侍女が数人、横並びになって立っていた。
彼女達は列になっている平民達にパンやスープを配っている。
(配給? 腐った貴族ばかりだと思っていたけれど、中々立派な心掛けね)
感心しながら、どんな貴族がやっているのだろうとアルダンテは侍女達の方を見ていた。
すると彼女達の奥から白いドレスを着た白金の髪をした女が現れる。
「……感心をして損をしたわ」
その女――アルラウネは、雨に濡れるのも構わず、平民達に向かって両手を広げると慈しむように微笑んだ。
「本日はお集まりいただき感謝いたします。私達貴族が暮らしていけるのもすべては国民の皆さまのおかげ……今日は気持ちばかりではありますが、クザン様からお金を出して頂き、こうして恩返しに来ました。どうぞ遠慮なさらずにたくさん食べてお腹を満たしていってくださいませ」
実家では毒しか吐くことがなかった口から発せられる、アルラウネの気持ち悪いほどの猫かぶり声に、アルダンテは吐き気を催す。
しかしアルラウネの本性を知る由もない平民達は、その取り繕った別人のような姿に感激して「おお……」と感嘆の声を漏らした。
「なんとお優しい……そして美しい人だ……」
「貴族にもあんな人がいたなんて……アルラウネ様……まるで女神様ね……」
「最近重かった税が緩和されたが、それもアルラウネ様がクザン様に働きかけてくれたおかげだという噂だぞ」
「慈悲深い白薔薇姫様……食料をお恵みくださりありがとうございます……」
惚けて立ち尽くす者。
祈るように手を合わせる者。
ひれ伏して涙を流す者。
神か、悪魔か。ただそこに立っているだけなのに、すべての人心を集めるその姿は、まるで人々に崇め奉られる人ならざる存在の化身のようだった。
「まったく、おそろしいねあの子は」
いつの間にか隣に並んでいたフレンがアルラウネを見てつぶやく。
フレンの手には傘が握られていて、アルダンテが入るように身を寄せてきた。
馴れ馴れしいフレンに眉をひそめるアルダンテだったが、傘に入れてもらえた手前なにも言えず、半目になって恨みがましい視線だけを向ける。
そんなアルダンテの痛い視線を気にも留めず、フレンはアルラウネを見ながら言葉を続けた。
「私利私欲のために権力を利用して重税を課し、民を苦しめていた張本人――兄上クザンから一番恩恵を受ける身でありながら、まるで自分が助けているかのように語る二枚舌。民の税が軽くなったのだって、俺と君が財務大臣を更迭させたおかげなのにね。見た目に反してとんでもない悪女だな、あの子は。君とはまるで正反対だ」