呼び出しっていくつになっても嫌ですよね

「え、もう一度いいですか?」

朝の受付ラッシュが終わったところでジェルマの執務室に呼ばれたシエラは、物凄く嫌そうな顔をしながら言った。

「だから、領主様クロードがお前のことをお呼びだ。十三時に屋敷に来い、ということだ」

「いや、だから、なんで領主様が私を呼び出すんですか。呼び出すって言うなら、ジェルマさんの方じゃないんですか?」

モルトの領主であるクロードとジェルマは幼馴染で、今でもよく一緒に飲む仲であることは、モルト内では有名だ。

「……お前が今申請上げてる件で、話があるんだとよ」

「は?」

思いきり顔をしかめる。

「普段なら、各ギルドマスターの承認だけで済むんだが、今、エディ・ボルトン卿がこっちに来てんだよ」

「え……え? ボルトンって今、言いました!?

「そうだよ、そのボルトンだよ。ボルトン公爵家のご長男の、エディ・ボルトン卿だよ」

シエラは膝から崩れ落ちた。