「リューク様も男の子ですね」

こうして文字が読めるシロップに文字を習いながら魔法の勉強が始まった。

魔導書を読んでもらうようになり、シロップから文字や数字などを教えてもらう。

元々、転生前の知識があるので、計算などは簡単にできるようになった。

幼い体に転生したお陰なのか、文字もすんなりと覚えることができた。

魔法の基礎は、わかりやすくて簡単な本だった。

読んでくれているシロップには、難しい内容だったようだ。

シロップはこういうことが苦手なのかな? 理解が出来ていないような顔をしていた。

ただ、読むことに関して、シロップは優秀なので、難しい文字も読めている。

ボクとしては、それで十分なので問題ない。

「シロップは文字が読めて凄いね」

シロップは犬獣人なので、犬の習性を持っている。

主人であるボクが褒めてあげると、しっぽを振って喜ぶので可愛い。


魔法の基礎という本の目次には、

・魔力とは

・魔法を生み出す基礎講座

・無属性魔法と属性魔法の違いについて


魔法の基礎中の基礎なので、まったく魔法を使ったことがないボクとしては、魔力の基礎から説明してくれるので、いい勉強になった。

《魔力》は、空気中に漂う見えない物質で、魔力を感知する才能によって使える量や魔法の威力が変わる。リュークの体は才能があるので問題ないね。

《魔法を生み出す基礎講座》によれば、イメージが大切で、イメージする力に魔力を流し込むことで魔法を発動することができる。

《無属性魔法と属性魔法の違いについて》は、属性魔法は特別な才能が必要なので、特別な者にしか使えないと書かれていた。

この世界特有のルールがあるということなんだろう。貴族は、属性魔法が使える人が生まれやすい。魔力が多く才能を受け継ぐからだと考えられる。

リュークも魔法の才能があるので、年齢を重ねれば、属性魔法を使えるようになる。

それにしてもシロップの膝枕は、本を読んでもらっていると、程よく気持ちがいい。

ずっと頭を預けていると眠くなる。

シロップに抱き上げられるのは恥ずかしいけど体は子供なので許してほしい。

眠いので体を預けてベッドへ運んでもらう。

シロップが体を鍛えていることは知っている。

獣人は身体能力が高く、体を動かすのが好きなようだ。

外で鍛えているときのシロップは楽しそうに走り回っている。

「あなた様は必ず私がお守りいたしますね」

ベッドへ寝かされたボクの頭を撫でて、シロップは部屋を出て行った。