あとがき


ちゅ、チュートリアル!? いや、お前さすがに来るの遅すぎでは??


どうもはじめまして、Birdです。

この度は『Fake Earth』第1巻をお手に取っていただき、誠にありがとうございます! 遊津暦斗(レキト)、プレイ開始から激動の24時間弱でした。

振り返ってみれば、ゲームスタート地点は偽者のチュートリアルの紫藤がいる近くに飛ばされて、週に一度くらいしか鳴らないはずのバトルアラートが早々に鳴り、一段落ついたと思えば、《忘却を願う悪貨》とかいう嫌がらせ専用のギアで50人のプレイヤーたちがいる廃ビルへ飛ばされる──。まあ、なんとも恐ろしい不運の連続でしょう。

さらに辛うじて逃げ切ってゲーム攻略の拠点となる自宅に辿り着けば、不幸にも翌日が自分の誕生日だったせいで、NPCの家族から怪しまれ、実は兄がプレイヤーで戦う羽目になり、さらに別のプレイヤーに襲撃される──。

もし『Fake Earth』で「ステータスオープン!」的なことができたなら、レキトの「運の良さ」は「−9億9999万」と逆チートみたいに振り切れてるかもしれませんね……。どう考えても理不尽な目に遭いつづけているのに、不平不満を一切漏らさず、強気な態度でピンチに立ち向かう姿は見習いたいものです。


さて、『Fake Earth』は作者が異世界ファンタジーものを書こうとしたとき、小説を読んでもらっている方に「僕たちのいる世界こそが『異世界』だと思うんですよね」という一言が始まりでした。どうも私たちが生きる現実世界は、実はコンピューターが作り出した仮想現実であり、高度な文明を持つ何者かのシミュレーションにすぎないという説があるようです。そこから、作者が小説家を志すきっかけとなった、はやみねかおる先生の『都会のトム&ソーヤ』に登場する「リアルRPG」を自分なりに構想して、世界観とゲームのルールから作りました。

余談ですが、レキトは『都会のトム&ソーヤ』のダブル主人公、内藤内人(身の回りにある物を活かした戦い方)と竜王創也(冷静な頭脳と眼鏡)の要素を受け継いだキャラクターです。

はやみねかおる先生が子どもも大人も楽しめる作品を書いているように、『Fake Earth』も硬派な物語を好む人もライトノベルが好きな人も楽しめる橋渡しみたいなエンタメ作品にできればと考えております。


最後に謝辞を。家族、友人、昔あるいは今もお世話になっている方々、そしてWeb小説連載の頃から読んでくださった方々、本当にありがとうございました。おかげさまで小説家という夢を叶えることができ、これ以上にないくらい格好いいイラストを描いていただける幸運に恵まれました。岩本ゼロゴ先生、本当にありがとうございます。今後も精一杯頑張っていきたいと思います。

さて、『Fake Earth』の物語はまだ始まったばかりです。凛子を現実世界へ連れ戻すまで続けられるように、読者の皆様につきましては、引き続き応援いただければ幸いです(SNSなどで盛大にご宣伝いただき、ご家族・ご友人などに縁を切られない範囲で布教いただけますと嬉しいです。感謝の泣き土下座をします……!)


それでは、また来年の春頃にお会いしましょう!

山手線バトルロイヤル編、開幕です!