あとがき
そういえば、この『灰と幻想のグリムガル』を書きはじめたのはいつなんだっけ。ふと思ってファイルを調べてみたら、一巻初稿のタイムスタンプが2013/03/29で、そうか、もう十一年も
だいたい、最初に本を出したのって――遡ってみたら、角川スニーカー文庫『
おい、ちょっと待てよ。
二十年経ってない?
二十年って。
生まれた人間が二十歳になっちゃってるじゃない。
なんかね、ショックとかではないんですけれど、変な感じです。二十年って。まさかね。二十年経っても、『薔薇のマリア』と変わらないわけじゃないですけれど、その延長線上には間違いなくあるこの『灰と幻想のグリムガル』みたいな小説を書いているとは想像していなかったんじゃないかと思うんですよね。いや、まあ、とくに何も想像していなかったような気もしますが、僕は同じことをやりつづけるというのが苦手なので、一応、毎回、少しでも違ったことをやりたい、今まで書いたことがないことを書きたいという気持ちはあるんです。
どうなんでしょうね。あの頃の自分と今の自分。変わっているんでしょうか。まったく変わっていないということはないと思いますが、大差ないんじゃないかという気もします。べつにどっちでもいいか、という気もしてきます。
グリムガル。新展開です。これからどうなるんでしょう。多少は、何だろう、物語の核みたいなものはあるのですが、細かいところは僕にもまだわかりません。せっかくなので、担当さんや白井さんとも意見を交換しながら書いてゆこうと思っています。
どうか今後とも、できれば末永くお願いします、ということで、担当編集者の川口さんと白井鋭利さん、KOMEWORKSのデザイナーさん、その他、本書の制作、販売に関わった方々、そして今、紙の書籍であれ電子書籍であれ、本書を読んでくださっている皆様に心からの感謝と胸一杯の愛をこめて、今日のところは筆をおきます。なんとか年内に、またお会いできたら