あとがき


 皆様、お久しぶりです。のべまさゆきです。

はんぎゃくのヴァロウ~じょうきゅうぞくぼうさつされたぐんおうふくかんてんせいし、ふくしゅうちかう~』の二巻を上梓することができました。物語の続きを書けるという喜びほど、幸いなことはありません。是非三、四巻と続けていきたいと思っておりますので、この二巻も応援いただけると嬉しいです。

 そして! なんと! ついに!!

 コミカライズの方の配信もスタートいたしました。発売日の前日に配信が始まっております。読んでいただけた方もいらっしゃるのではないでしょうか? 漫画家のおおがみまこと先生が描く大迫力の戦闘シーンと、紙面から漂うダークな雰囲気は、この作品に非常にマッチしております。まだ読んでいないという方は、是非ともコミカライズの方も一読下さい。

 さて、今回の二巻のメインは大要塞同盟との対決です。まだまだ大軍というわけではないのですが、ヴァロウが本格的な兵を率いて、城塞を攻め、向かってくる敵軍を撃破するという、非常にオーソドックスな戦記物らしい展開を、たっぷりと余すことなく、描かせていただきました。

『叛逆のヴァロウ』を書くに当たって、一つ約束事として「奇をてらわない」ことを考えて書いています。この約束事はある意味、作家にとっては致命的であり、心血を注いで新しい戦記物を生み出そうとなさる他作家先生には大変申し訳なく思います。

 ただ私自身が読みたいと思う戦記物を考えた時に、やはり大軍同士のガチンコバトルが読みたいと思ってしまったのです。軍師が声をらし、将が血の汗を流し、指揮官が握った拳を開くことができないような……。そんなひりつくような戦記を書きたい、そして読みたいと考えています。

 まだまだヴァロウも、作家である私も、その戦場を用意できていないのですが、続巻が続けば見えてくるような気はします。どうかこれからも応援いただけると嬉しいです。

 そして謝辞を。

 大変お忙しい中で、原稿のチェックと的確なアドバイスを与えてくれた担当様。この二巻にピッタリな黄昏たそがれた雰囲気の表紙を、見事な彩りで描いてくれたイラストレーターの村カルキ先生。説明の多い作品を、シンプルにかつダイナミックに描いてくれた漫画家の大上誠人先生。続巻の刊行を決めてくれた編集部の皆様。初夏の空の下で書店をほんそういただいている営業の皆様。非常に恐ろしい状況の中でも、勇気を持って書籍を並べてくれている書店員の皆様。

 この世界的に大変厳しい状況の中で、本書を手にとってくれた読者の方に、心より感謝いたします。本当にありがとうございます。

 最後になりますが、この度のコロナ禍によってご不幸にあわれた方のご冥福をお祈りするとともに、今もなお戦い続けている医療従事者の皆様に、この場をお借りし感謝申し上げます。

 数年後、誰かがこの作品のあとがきを読んだ時、「こういうこともあったな」と思えるような未来であることを願います。

2020年5月  自宅にて