油断していた結末は。
完全に日が暮れる前に街道の横に馬車を止めて、夜営準備をする。
死角が全くない草原ではなく、あえて木がパラパラと生えている林のような場所を拠点として選んだみたい。
御者さんは街道側の木の傍で馬を休ませていた。
父さん達が言うには、襲撃者が来るとしたらわざわざ見通しのいい街道を使って襲ってくるような事はよっぽどのバカでもない限りしないだろうとの事だった。
なのでいつでも馬を逃がせるように街道側で休ませてはどうかと提案していた。
「じゃあ、俺はちょっと散歩でもしながら薪拾いしてくるわ」
「気をつけてな」
ハルヒィさんは木の枝が沢山落ちているであろう林の奥の方へと散歩に出掛けた。
「大丈夫なの? 誰か来てるんじゃないの?」
わざわざ敵がいるかもしれない方に向かって行くのは危険だと思うんだけど。
「アイツなら大丈夫だろ。それよりも、こっちは飯の準備だな」
「ご飯かぁ。御者さんがいなければ、母さんが作ってくれたご飯を収納から取り出せるんだけど……」
「流石にここで出すわけにはいかんだろう。とりあえず村までは我慢するしかあるまい」
以前誰かがこの場所で同じように夜営でもしたのだろうか?
石で簡易的なかまどが作られたままになっていた。
「誰かここで野営したのかな?」
ボソッとそんなことを呟くと、御者さんが教えてくれた。
「街道沿いにはある程度の間隔で野営が出来るような場所が作られているんだよ」
「へぇ、そうだったんですか。知りませんでした。国の事業として作られたのかなぁ」
「あははっ。本当に代表から聞いていた通りの子供だ。国がわざわざ商人の為にこんな事をしてくれる訳がないじゃないか。これは我々商人や御者を営む者たちが、はるか昔から作り上げていった結果だよ。先人達が切り開いた野営場所を我々商いを営む者達や冒険者と呼ばれる者達が維持しているんだ。まぁ……この道はほぼウチしか使ってないだろうけどね」
「それは何で……?」
「だって考えてごらんよ。魔物が跋扈する森に接した村に命を懸けて商いをしに行く商人なんていると思うかい? ただでさえ商いは命懸けなんだ。更にリスクがある場所なんて、よっぽど自信のある商人か一発逆転を目指すような商人しか行かないだろう?」
確かに言われてみればそうだと納得してしまう。
御者さんに悪意は無いんだろうけど……
そんな危険な村に住んでる俺達って他の人からどんな目で見られているんだろうか?
そんな話をしていたらハルヒィさんが枝を大量に抱えて帰ってきた。
「ありがとうございます。では火付けは私が」
かまどの中には小枝と枯れ葉。そして松ぼっくりのようなものを御者さんが並べていた。
その後、手を前に構えてブツブツと何かを唱え始めた。
『うん? なにをするんだ?』
手を構えて何をするんだろうとじっと見つめていると、ようやく聞き取れた言葉。
「……ファイヤーボール」
御者さんが手をかざしている目の前に小さい火の塊が現れた。
魔法剣以外で初めて目にした攻撃魔法。
俺はその神秘的な光景に言葉を失うほど感動してしまった。
火の塊はゆっくりと優しい速度で、石で作られたかまどへと飛んでいく。
かまどの中に入れられた木の枝と枯れ葉と松ぼっくりのようなものへと火の塊が着弾すると、ボゥっと一瞬音を立てて火は燃え盛りすぐに火の塊は消えた。
しかし枯れ葉と松ぼっくりには無事に着火していたらしく、パチパチといい音を立てながら火が小枝へと燃え移るのだった。
その後は馬車に積んでいた鍋を取り出しスープ作りへ。
水を入れた鍋にエチゴヤ商会で購入していた干したキノコと干した野菜、干し肉を刻んで茹でる。
何故か料理担当は俺だった。
「うーん、キノコの
干し肉の塩分では足りなかったので塩を追加。
父さんに味見をお願いする。
「ほぉ。干したキノコってのはここまで味が出てくるのか。夜営の料理にしては美味いな」
「本当ならスパイスも入れたいとこだったけどね」
「それは仕方ないだろう。皆を集めて飯にするか」
父さんは苦笑いしながら村長さんや御者さんを呼びに行く。
「飯が出来たのか?」
急に声を掛けられて身体がビクッと反応した後、うしろを振り向くとハルヒィさんが笑っていた。
「全く。気配を感じるのが遅いぞ」
「本当に全く気が付かなかったよ……」
一応警戒はしていたつもりだったけど……付け焼き刃にもなってない状態じゃハルヒィさんが側にくるまで気が付く事が出来なかった。
その後は父さん達が来たので食事。
「私までお世話になってしまい、すみません」
「気にしなくてもいいんじゃよ。こちらこそわざわざ馬車で送ってくれて助かっておるのだから」
御者さんがスープを一口。
「ほぅ、これはうちの商会で取り扱っている干しキノコですか」
「はい、いい味が出そうなので買ってみました」
「結構売れているのは以前から知っていましたが……恥ずかしながら初めて食べました」
「そうなのですか? 商会で働いているなら一通り食べているのかと思ってましたよ」
「中で働く人間なら一通り食べているんでしょうけどね。私はどちらかというと護衛のような仕事が多いもので。それに……これらはよく売り切れるので商会の人間が買ってしまうのは周りからの視線がですね………」
確かにお客が買えないのに店員が買ってたら気分は良くないもんね。
味見の時にも思ったけど、干したキノコを使うだけで物凄くいい出汁が出る。
「やっぱり売れているんですか。これ美味しいですね」
皆でスープを飲みながら黒パンを食べたのだった。
「それじゃあ、今日の火の番は二人一組でいいか?」
二人一組? あれ?
「父さん、僕は?」
「子供は寝るのが仕事だ」
今日の火の番は村長さんハルヒィさんペアと、父さん御者さんペアに決まった。
その後は御者さんと父さんは馬車に寄りかかりながら就寝。
俺だけ馬車に乗せられて寝ることに。
「仕方ない、寝よう」
俺なんかが警戒しても足手まといだからね。
『ラグナ、起きなさい』
うん?
『うん? じゃないわよ! 起きて!』
頭の中に声が聞こえる。
『サリオラ? もう朝かな。おはよう』
まだ眠いけど起き上がる。
『襲撃が来るわよ!』
襲撃?
襲撃!!
急いで馬車に積んであった短剣を握り、そっと馬車の中から顔を出す。
「ラグナは馬車の中から顔を出すなよ」
馬車から外を覗こうとしたら、座ったまま父さん達は警戒していた。
暫くすると少し遠くの方でベキッという枝を踏んだような音がした。
「来るぞ……」
馬車の側にいた父さんは、自らの気配を消して音もたてずに音がした方へと走っていった。
『あんなことも出来るのかよ。まるで忍者みたいだ』
御者さんは剣を構えて馬車を守るみたいだ。
火の番をしていた村長とハルヒィさんも複数人の気配に気が付く。
「せめて寝た後が良かったんだが」
「まぁ、儂らは移動中に馬車の中で寝るしかあるまい」
複数人の気配に気が付かないフリをして、雑談をしながら誘いを入れる。
暫くしたあとベキッという音が。そしてすぐに「ぐはぁっ」という叫び声が聞こえたので剣を握りしめて立ち上がった……
馬車にいるターゲットを襲撃する為に回り込みに向かっていたはずの仲間のうめき声を聞いた襲撃者達は、逆に自分たちが襲撃された事に気が付き慌てて村長とハルヒィの許へと仕掛けにいくが……
「もう遅い!」
村長とハルヒィを強襲しようと走り始めた四人の襲撃者の後方からそんな声が聞こえた。
「ば、ばかな!?」
いつの間にか気配を感じる事なく後方に現れたグイドに驚き、足を止めてしまった二人の襲撃者。
グイドは魔法剣を発動して剣を振るう。
「ま、魔法剣の使い手が何でこんな所にいるんだ!」
「ち、ちくしょう!」
立ち止まってしまった二人の襲撃者は剣を構えて魔法剣を防ごうとするが……
「えっ……」
構えていたはずの剣が抵抗を感じる事無く綺麗に真っ二つにへし折れ、そして……
『なんでだ……?』
視界が急に上を向きそして落下していく。
グイドへと立ち向かった二人が最期に目にしたのは自分たちの首が無くなった身体なのだった……
ただの村人と油断していた残りの襲撃者の二人は突然の魔法剣に驚き、後ろを振り向いてしまい隙を作ってしまう。
「ふん!」
油断した襲撃者に対して村長は遠慮なく剣を振るう。
反応に遅れた襲撃者の一人はそのまま斬られてしまい命を落とす。
残る襲撃者は一人。
「くそったれ! 何が簡単な仕事だ! 嵌めやがったな!」
ただの村人と子供を殺せば終わりの簡単な仕事と聞いていたが、蓋を開けてみれば話とは全然違う。
ただの村人が魔法剣を使える訳がない。そして一番高齢の男の動きも只者じゃない。
最後の襲撃者は任務の継続は不可能と判断し、退却しようとするが急にふわりとした浮遊感に襲われる。
「う、うわぁぁぁーーーーー」
急に自分が立っていた地面に深い穴が開きそのまま落ちていくのだった。
「殺したのか?」
地面に深い穴を開けた張本人であるハルヒィに村長がそう尋ねるが、
「いや、死んではいないと思うぜ? ほらよっと」
ハルヒィが地面に手をかざすと深い穴が開いていた地面が盛り上がり、落ちて行ったはずの襲撃者が横たわっていた。
両手両足が変な方向を向き、口からは大量の泡を吹き、ぴくぴくと意識を失っている様子。
馬車の方にいた御者もグイド達の方へと近寄ってきた。
「お疲れ様です。流石、アオバ村の方々だ。完勝ですね」
御者は痙攣している人間をチラリと確認する。
「んじゃここは村長と任せた。グイドちょっと付き合え」
村長と御者をその場に残し、ハルヒィとグイドはさっさと死んだ人間の遺体を埋葬することにした。
ハルヒィが穴を掘り、その穴にグイドが遺体を放り込んでいく。
放り込んだあとは穴を塞ぎ埋葬は完了した。
二人はまだ子供であるラグナに人間の遺体を見せたくなかったので、阿吽の呼吸でさっさと行動していたのだった。
こうして襲撃はあっという間に片付いたのであった。
「終わったぞ」
父さん達が戻ってきたみたいだ。馬車の中から外を覗くと、ハルヒィさんがロープに結ばれぐったりとした人間を担いでいる。
「そうか。それでこれからどうするかのぅ」
「一度街に戻るべきか?」
一番手っ取り早いのは襲撃自体を無かったことにして、そのまま村に向かう事。
ただし、その場合は今回誰がこのようなことを仕掛けてきたのかがわからない。それに無かった事にする場合、ぐったりしたまま意識を失っている襲撃者の命を確実に奪う必要がある。
尋問をしようにもそのような経験が無いため、襲撃者が漏らした内容が事実なのか虚偽なのかの判断もする事が出来ない。
尋問はその道のプロが行うのが確実なのだ。
「さて。どうするか」
目の前にはロープで結ばれ、ぐったりと意識を失っている襲撃者。
全身真っ黒な服装で、素顔が見えないように目以外は布で覆われている。
パッと見た感想が忍者のパチモンみたい。
「緊急事態ではありますので……今回はこれを使います」
そう言って御者さんが取り出したのはまん丸の謎の球体。
「それは……?」
「これは転移球という魔道具になります」
「転移球?」
「はい。これとは別に受信柱というものがありまして、この球に魔力を込めると数秒後に受信柱の許へと転移することが出来ます」
それは凄いな。転移が出来るなんて……
「そのようなものが……凄いですな」
「俺もそんなものがあるなんて知らなかった」
どうやら皆も知らないみたいだ。
「最近発売された魔道具なのですが……如何せんいろいろと縛りが多くてですね」
「そうなのか? 馬車とか荷物を送れるなら便利そうだが」
「好きな場所に転移出来る訳じゃないんですよ。これで転移出来るのは登録された受信柱の場所のみ。複数の受信柱は登録出来ません。さらに受信柱より半径50㎞以内、重量は百kgまで。そして最大のネックが転移球一つでミスリル銀貨一枚も掛かることです」
ミスリル銀貨一枚って……一億円かよ!
50㎞の移動でミスリル銀貨一枚って考えると本当に高いな。高すぎる。
どうしても生き延びなければならない人間が万が一の為に持つなら有りだけど……
それに受信柱より50㎞離れていたら使えないっていうのもな……
「そのようなものを何故あなたが……?」
いくらエチゴヤ商会の人間だとしも、ミスリル銀貨一枚もするものをポンと渡されるなんて普通じゃない。
「商会長様が襲撃を警戒しておりまして。万が一の時にはラグナ様だけでも転移させて逃して欲しいと厳命されておりました」
その言葉を言われて驚く俺と、どこか納得した表情をしている大人たち。
「そうなのですか。それでは今からそれを?」
「いえ、使うのは朝になってからにしましょう。幸いまだ50㎞も離れてませんし、あと数時間もすれば朝になりますから」
確かに出発したのは午後だったし。
馬車と言っても正直なところ、徒歩で移動するのと対して変わらない気がする。
むしろ父さんとハルヒィさんならば、走った方が一日の移動距離を稼げるんじゃないだろうか。
その後話し合いの結果、ハルヒィさんと父さんが朝まで火の番と捕縛した人間の監視。
俺と御者さんと村長さんは寝ることになった。
ハルヒィさんは朝まで寝ずの番をすることになったらしい。
心配になった俺はハルヒィさんに声を掛けるが、冒険者時代は二、三日寝ないで活動なんて当たり前だったからなと笑っていた。
「いてぇぇぇ!? 俺の足と手がぁぁぁ」
そんなタイミングで目を覚ました襲撃者。
両手足が折れている痛みで騒いでいたのでどうするのか見ていたところ、御者さんが馬の馬具から容器を取り出して襲撃者の口に突っ込み強制的に何かを飲ませたのだった。
すると騒いでいた襲撃者が目を閉じてすぐに大人しくなる。
「騒がれると面倒なので薬を飲ませました。これで半日は静かにしてくれるでしょう」
飲ませた液体は睡眠薬だったらしい。
この世界にも睡眠薬が存在するのか。
とりあえず、火の番を父さん達に任せて寝ることにした。
日の光が目に当たり自然と目が覚めた。
あんなことがあったせいで寝不足だ。
起きて馬車から出ると皆起きていた。
「おはよう」
父さん達にまずは挨拶。
「おう、おはよう。飯食うか?」
朝食は昨夜と同じ。スープとパン。
朝食を食べた後はいよいよ捕縛した人を転移させる。
まだぐっすりと寝ている襲撃者を縛り上げているロープの隙間には、手紙が挟んであった。
「後の処理はエチゴヤにお任せ下さい。何かわかりましたらすぐにお知らせするように手配いたします。それでは今から発動させますね」
御者さんは転移球に魔力を流すと、すぐに爆睡している襲撃者の服の中へと放り投げる。
すると服の中に放り投げられた転移球が激しい光に包まれる。
「なっ!?」
ゆっくりと消えていくという訳じゃなかった。
本当に一瞬。
目の前にいた人間が本当に一瞬で消え去った。
「これはまた……とんでもない魔道具ですな……」
「以前この魔道具の使い方を習った際は実際に使用するような事は無かったので、私も実際に使ったのは初めてです。自分でも驚きましたよ。本当に一瞬で消えるのですね」
「これが安価になれば戦争が変わっちまいそうだな」
「それが使用している素材や魔石の質が物凄いらしく販売価格からしても原価ギリギリらしいのですよ。この価格からさらに利益を求めると、とてつもない値段になってしまうらしいです」
ミスリル銀貨一枚って言うくらいだから技術料でだいぶ儲けていると思っていたんだけど。
素材と魔石の質か。
確かに一瞬で移動出来るんだもんな。
必要な魔力だけでもとんでもない量が必要なんだろう。
「それでは、我々は村へと移動しますか」
火の始末を終えた後は野営道具一式を片付け、馬車に乗り込み村へと再び街道を進む。
ハルヒィさんは昨夜から一睡もしていないので馬車の中で横になり寝るみたいだった。
村長さんはハルヒィさんがゆっくり休めるように御者さんの隣に座り、何やら二人で話し込むらしい。
父さんはまさかの行動だった。
身体が鈍るからと馬車から降りて馬車と併走しながら走っている。
お前も走るか? と聞かれたけどもちろん拒否。
馬車の中で俺も寝っ転がると目を閉じてネックレスに触れる。
『サリオラ、今大丈夫?』
『……うん』
『とりあえず、いろいろと心配かけてごめん。あと、マリオン様絡みの一件も』
『……仕方ないとは思ってるわよ。でもまさかいきなり繋がりが切れてラグナが見えなくなった時は怖かった』
『本当にごめん。俺もまさかこんな事になるとは思ってなかったよ』
『私もよ。まさかラグナがマリオン様の所にいるなんて思ってもいなかった』
『俺自身もあの場に呼ばれるとは思ってもいなかったさ』
『それで……これからどうするの?』
どうする……
神託というよりお願いって感じだったんだよな。
強制的にやれって訳じゃなくて思い付いた時でいいって言われたし。
『ん~。とりあえず今この世界である食材で再現出来そうな料理があれば作ってみて、それがうまく出来たら申請かな? そもそも当分そんな機会はないと思うけどね』
『そっか。でも申請ねぇ。どうやって……?』
『どうやってってそれは……!!』
『やっと気が付いたのね』
そうだった。
料理を思いついても……うちは所詮辺境にある村。
商業ギルドもあの神殿も村には存在しない。
『どうしよう……』
『こればかりはどうしようもないわね』
特許の申請には商業ギルドがある街に行かなきゃいけないのか……?
『ねぇ、サリオラはマリオン様と連絡取れたりしないよね?』
同じ天界に住んでいるんだし。
『出来るわけないでしょ。私は見習い。向こうは古くから力を持つ女神様よ? 本来ならばそう簡単に顔を合わせる機会なんてないし、そこまで親しい訳でもないから繋がりもないし。それに私は……守護の女神の……娘よ? 管轄が違うのよ……こっちにもいろいろあるの』
これ以上は話したくない雰囲気を感じた。
『そっか……詳しくはまだ聞かないでおくよ』
『ありがとう……いつか、貴方に話す覚悟が出来るまで……待ってて』
『わかった』
その後はまた時間が出来た時に話をしようと約束して、サリオラとの連絡を終わりにする。
「ふぅ」
ここ最近いろいろなことが起きすぎた。
領主の私兵に捕まってからは、特に毎日が濃すぎる。
最終的にマリオン様との謁見。
そして地上に戻れば使徒扱い。
「いろいろ疲れた。ちょっと寝よう」
俺は考えることを放棄して寝ることにしたのだった。