あとがき
この度は本作をお買い上げいただき、誠にありがとうございました。
もともとは読み専だった私が、何気ない妻の一言で、その後が大きく変わったと思っています。
『異世界系のお話って結構、現実とはかけ離れた形で、とんとん拍子に成長したり出世したり、有力者と仲間になったりするよね?』確かにそうだな……、なら自分自身が好きな世界観で、色んな苦労をしつつも、努力を重ね頑張る話を書いてみよう。思えば最初は、そんなことが始まりでした。
そして仕事の合間に話を書き始めると、自分自身がその世界観に夢中になり、いつの間にか話のストックは八十話分まで達し、ある日、当時の私には一大決心のうえ、初めて【小説家になろう】にユーザー登録を行い、恐々といった感じで、二〇二二年一〇月一日より投稿を開始しました。
まさかそれが書籍化されることなど、当時は遥か遠くの届かない夢のまた夢、そんな世界でした。
今回、出版まで至った今こそ、先ずは多くの方々に感謝し、お礼を言わせてください。
第一に、小説家になろうで、連載を読み応援していただいた皆さま、書き方やルールさえ知らない私に、温かい応援コメントや、時には厳しいご指摘をいただいた皆さま、評価で応援いただいた皆さま、この作品は皆さまあってこそできた改善、継続する力を頂けたものであり、皆さまなしにここまで至れることはありませんでした。皆さまには深く感謝し、改めて心より御礼申し上げます。
第二に、本作を拾い上げていただいた、TOブックス社及びご担当者さま、そして、思い描いていた以上の、素晴らしいイラストを提供いただいた桧野ひなこさまにも、深く感謝しております。
第三に、書籍化作業や投稿継続を支えてくれ、それ以外でもこれまでも散々苦労をかけてきた、妻にも改めて感謝したいです。本作のなかでニシダが持つ妻への思いは、そのまま私の思いでもあります。転職して個人事業主となった後、以前より豊かな暮らしを送れる時もあれば、全く収入がなく、ただただ貯金を減らす日々もありました。ですが、こんな不安定な暮らしの中、信じて支え続けてくれたこと、言葉には表せないほどの感謝の気持ちを、ここに記したいと思います。
また、本作を綴っていくなかで、タクヒールの施策を支える鍵となった存在、それは彼の仲間と受付所で働く女性たちだと思っています。彼女たちの懸命さや働きぶりは、私が本業で知己を得た、とある女性たちの働く姿が、ヒントとなったと言っても過言ではありません。
東日本大震災時は、まだ小学生だった彼女たちが成長し、まだ十代後半の頃から福島の風評被害払拭、産地復興のため、全国を飛び回って紹介し、生産者を応援する姿には感銘を受けました。
時には私たちおじさん世代のサラリーマンが、裸足で逃げ出してしまうのではと思われる激務も、地域のため、夢のために頑張る姿は、タクヒールの無茶振りにも、領内発展のため、主君のために日々めげずに頑張る、年若い受付所のスタッフたちを、まさに彷彿とさせるかのようなものでした。
彼女たちの姿勢には敬意を払いつつ、作中の受付所で働く女性たち、タクヒールの仲間たちも、これからも負けないように頑張り続けます。時には? いつも? これからますます? 彼女たちは、タクヒールが家族と仲間、そして領地を守るため行う、歴史との戦いに巻き込まれていきます。
今後も仲間たちや彼女たちの奮闘に、どうか変わらぬ応援を賜りますよう、お願いいたします。
最後に改めて、本作を応援いただいた皆さま、本当にありがとうございました。