あとがき


今回、この作品を本または電子書籍にて手に取って頂きありがとうございます。


ウェブサイトから楽しんでくれている方々や今回書籍化において多くのお力を貸して頂いた関係各社の皆様、今回イラストにして頂いた事で作品のイメージを大きく広げる事が出来た絵師のすざく様に心からの感謝を申し上げます。


この作品は私がアニメやゲーム、音楽や周囲の人間からの影響で出来た話であり、筆の進みがかなり遅いので、書籍化の声等かかることはないだろうと気ままにやっていました。

ですが、TOブックス社の方からお声がかかった時には、メールを二度見して、一日程これはマジなのだろうか? もしくは流行りの詐欺なのか? という大変失礼な疑いを持ちつつもご連絡をしました。

私は出版されている作品を読んだことも購入したこともあるので一読者としてはこの出版社を知っているぞということ。

と、もし詐欺ならば逆にTOブックス社の方のためにも戦おうぞ! と戦に挑む武士の気持ちで初の顔合わせに挑みましたが……マジの書籍化のお話だったので打ち合わせ後に一人で申し訳ございませんとパソコンの画面の前で小一時間程、謝っていました。本当に疑ってすみませんでした。

私事ですが、実は周囲に隠れて執筆をしており、実の親にもずっと隠しています。

結婚して親元を離れた後も旦那に隠れて執筆していたのですが、今回の書籍化を機にこそこそと小説を書いていた事を旦那にだけ話をしました。

旦那は全く気付かなかったと驚き、書籍化を喜んでくれただけでなく、その後に先生の初書籍化の祝いだからとノートパソコンを新調までしてくれたので頭が上がりません。お陰でサクサクと作業が出来ました。

そんな旦那の協力もあった初めての書籍にするための作業はすごく大変で慣れないことが多く、一巻を出すのに半年以上の作業をしました。出版社はいつもこの工程をしているのかと一冊の本が生まれることの大変さを知りました。

また絵師の方が筆の早いお人で、キャラデザが出来たと届いたイラストに「やだ、宗助が可愛い、義晴様イケメンだぁ……」と感動していたら、すぐに挿絵のラフが届き、その早さに驚いていたら仕上げも出来たので確認をお願いします! とイラストが流星のような早さで届きました。

その早さに、私と正反対な人がイラスト担当になった事に不思議な縁を感じました。


さてあとがきと言えば裏話であるとネットで調べたらありましたので今回は現代にいたころの宗助のお話をします。

宗助はなろう小説の作品でよくあるトラックに轢かれる方法で異世界に飛んでいますが、最初は〝背中を押されて電車に轢かれる〟にしようと思っていました。が、現代での宗助は多趣味な変な人とは思われても、別に人に恨まれることはしていないと考えてやめました。

また、宗助は会社の人から好かれていたので突然の訃報に同僚や親交のあった社員達が彼の死を惜しみ、涙しました。中には宗助を慕う女性もいて、トラックに轢かれなければその人と結ばれている未来もあったりします。

あの場にいた三人のその後ですが、田中は生涯宗助の事を忘れず、友として思い続けました。命日になれば宗助が好んでいたお酒を墓に供えて自身の一年の報告をして偲びます。

姉は弟が目の前で死んだために悲しみにくれますが、両親に宗助の最後を伝え、息子を守ってくれた勇敢で、優しい弟だったと葬儀の際に親戚達に話しています。その後は宗助が出来なかった代わりに、老後を楽しめるようにと手芸やガーデニングをはじめています。

空太は目の前で息を引き取った大好きな叔父を忘れられず、一人でも人を救えるようにと警察官への道を夢に持ちます。

はかなくも宗助が叔父によりセカンドライフでの夢を見たように、空太も叔父により将来の夢を見つけたのです。


この作品は戦国時代を題材にしつつもパラレルワールドで、そこにファンタジーを投げ込んだお話という少々特殊な作品ではありますが、多くの方がこの作品を楽しんでいるというコメントを頂いており、大変励みになります。

この後も宗助の作る作品は多くの登場人物の手に渡り、それぞれが物語を作っていきます。

その物語はどこかで繋がり、未来でどう語られていくのかを綴っていきますので長いお付き合いになると思いますが、よろしくお願い致します。


白龍斎