慌ててそう言えば、彼は可笑しそうに笑った。

「……アーサー様も、ちゃんとお願いしましたか?」

「うん、したよ。アリスは何を願ったの?」

「アーサー様と、これからも一緒にいられますように、と願いました」

正直に言ってしまったけれど、すぐに恥ずかしくなったわたしは慌てて俯いた。けれどこの気持ちは本当だった。ずっとアーサー様と居られたなら、それ以上に幸せなことなどないだろう。

「あまり可愛いことを言わないで欲しいな。色々と抑えきれなくなる」

「あ、あの、」

「そんなこと、星に願わなくとも叶えるつもりだ」

いつの間にか、わたしはそう言ったアーサー様の腕の中にいて。そんな彼のまっすぐな言葉とあたたかな体温に、また胸が高鳴った。

「アーサー様は、何をお願いしたんですか?」

今度はわたしがそう尋ねれば、アーサー様は少し悩むような様子を見せた後、内緒だと言った。

「アーサー様だけ内緒だなんて、ずるいです」

「俺のは本当に、夢みたいなものだから」

「そうなんですか? 意外と簡単に叶うかもしれませんよ」

「……そうだと、いいんだけどな」

彼は笑顔を浮かべてはいるものの、その表情はどこか暗い。あまり聞かない方がいい話だったのかもしれないと、不安になる。

けれど、それもすぐに杞憂に終わった。

「……アリスが、」

「はい」

「アリスが、俺の事を好きになってくれますようにって、願ったんだ」