一五層は、屋外にも出ることができる、巨大な城のような構造をしている。西洋の様式の巨大な城と、城を囲む
一五層の拠点は、
出入り口になる
室内にはタイル状の板を張り合わせた
水や行動食などの物資が置かれた倉庫なんかもあるらしく、様々なものが豊富に用意されているようだ。こんな場所にデカい拠点と豊富な物資だなんて、相当な金がかかってるな。
「つ、つきましたね……。生きて帰れるなんて……」
急に安心したからだろうか。スイがベンチにへたり込んだ。
無理もない。見たところまだ十代の少女だ。それがたった一人で大群相手に命懸けの戦いをしていたのだ。助けられた後だって、とても気を許せない激クサ
通りかかった探索者の若い男女がぎょっとした顔で俺らを見ていた。
「お、ちょうど良かった。そこの君たち。シャワーと、もしあれば衣類が
「あ、ああ。案内する」
男の方がたじろいだ様子ながらも答えてくれた。
「あんた、どうしてそんな格好になってるんだ? それにひどい臭いだ」
「道に迷って帰れなくなってな。長いことダンジョンで暮らす羽目になって、この通りだ」
「それは災難だったな。よく生きてたもんだ。連れ帰ってくれたスイちゃんにはしっかりお礼した方がいいぜ。ほれ、これが下着類で、服ったらこの辺りの
どれも無地のカーキ色で、これに
「親切にありがとうな。というか、あの子のこと知ってるんだな。有名人なのか?」
男は
「知らないのか? 結構人気なダンジョン配信者だぞ。というか、マジで臭いからさっさとシャワー行けよ」
「すまん」
大人しく案内されたシャワー室に入った。
シャワーの熱い湯を浴びてみても、体の表面に
なんというか、劇的なビフォーアフターだ。
「ん? んんん?」
何かおかしい。いや、変な顔という意味ではない。
「なんか、若くねぇか?」
鏡に映る姿は、どう見ても二〇代のものだ。二〇代前半くらいに見える。
おかしい。俺の年齢は四八のはず。なんなら、ワイルド過ぎる
二五年間もダンジョンにいると、心当たりが多すぎてわからん。やけくそになってはっちゃけてた時期もあるからな。
ま、こんだけ技術が進歩しているんだ。地上に戻れば、なんか分かるだろ。
考えても仕方のないことを頭から振り落とし、俺は久々の衣服に
「よう、お待たせ。すっかり
ベンチで目を閉じながら
「え、だれ」
「俺だよオレオレ。さっき助けてもらった、半裸のおじさんだよ」
スイの目がカッと見開かれた。
「えええええええええ!?」
うるさ。あ、こいつ、まつ毛長いな。あと歯が真っ白。
「嘘だ、絶対嘘だ!」
「マジマジ。こんな
「あの格好で髪型なんて印象に残らないよ!? っていうか、本当にそうなら、さっきの話が嘘になるでしょ!」
混乱して言葉がぐちゃぐちゃになっているが、言わんとしていることは伝わる。
「いや、マジで四八歳なんだよ。あ、そうだ。免許証見る? 配信に映しちゃってもいいぞ」
今さら
あらゆるものが強制解約されているだろうし、